「苦手な人が多くて生きづらい」「人とうまく付き合えない」……そういった人間関係に関わる悩みの原因の大半は、自分の外側ではなく、自分の内側にあります。心の中で迷子になっている本当の気持ち(=未処理の感情)が引き起こしているのです。等身大の自分を受け入れて、ラクに生きたいと思いませんか? 本連載では、アルファポリスより好評発売中の『そろそろ『わたし』でいきていく ~今日から自分を好きになるために~』(城ノ石ゆかり)から一部を抜粋し、そのヒントをお届けしていきます。
職場でもプライベートな人間関係でも、苦手な人が多い。
そう感じてしまうのは、「付き合う人を自分で選べていない」からなのかもしれません。
苦手な人が多くて生き辛い人ほど、実は誰とでも友人関係を作ろうと努力している傾向があります。
「友達100人できるかな?」と教育されてきた影響が、自分で思っている以上に強いのかもしれません。みんなと良好な人間関係を結ばなければならないと考えるから、自分の色を出さないように抑え込んでしまい、生き辛くなるのです。
たとえば友人が少ないことを恥ずかしがる人は、自分はいつだって他者から友人として「選ばれる側」だと考えています。
「選んでもらったからには好かれなければ」とますます自分の色を消してしまうから、気づくと周囲から素のままでラクに付き合える人がいなくなります。
でも、人間関係はそもそもあなたが一方的に選ばれる側ではありません。
あなたは選ぶ側でもあるのです。
選び、選ばれるのが自然だからこそ、好きな人がいるのも、嫌いな人や苦手な人がいるのも自然なことだといえます。
自分の好き嫌いなどに関係なく、周囲にいる人とは誰とでもうまくやっていかなければならないと誤解していないでしょうか?
まずはここをチェックしてみましょう。
その上でさらにもう一歩自分を好きになるために、次のステップへ進みます。なぜその相手がそんなに苦手で、イヤなのかをしっかり見ておくのです。
このとき、無理してその人と関わる必要はありません。
相手の言動を見て「イヤだな」と嫌悪したのはどんな部分だったか。なるべく具体的に思い出してみるのです。
言葉遣いが下品なのがイヤ、お金に細かい、いつもピリピリしていて怒りっぽい……
些細なことで大丈夫ですから、なるべく具体的に紙などに書き出すといいでしょう。
正直に詳細にリストアップできたなら、実はそれだけでも大したもの。
なぜならそこにリストアップされている要素こそ、あなた自身がゆるせていない自分の一部分だからです。