リーダーシップの身につけ方

リーダーに求められるものとは-17

2016.09.12 公式 リーダーシップの身につけ方 第23回

自分はどんなタイプのリーダーなのか分析してみる

39 リーダーは完璧でなくていい

リーダーにはいろいろなタイプがいてもいいですし、そうあるべきだと私は思っています。
リーダーは必ずしも「強い人」である必要はありません。
結局、自分は自分にしかなれないし、人によって得手不得手があります。

「とても自分はリーダーになんか向かない」と悩む必要はありません。

得意なところを伸ばせばいいし、そうでないところは誰かに補ってもらえばいい。

すべて完璧な人はそうそういません。
自分の何が得意で不得意なのか、それをわきまえてさえいれば、不得意な部分を人に頼み、任せることができます。

不得意な部分があるということは、「部下にバカにされるかもしれない」というリスクがあるかもしれませんが、ある程度の人間関係が構築できている場合であれば、リーダーも自分の弱みを見せていいと思います。

弱みを見せることで、親近感が生まれるという場合もあるのです。

私は、ザ・ボディショップにいた時代には小売の素人でしたし、化粧品のことを全く知らなかったことは弱みでもありました。しかし周囲が心配してくれて、その弱みを補ってくれました。

だから私は自分の苦手なことは、どんどん部下に任せました。

野球の場合も、4番でピッチャーがキャプテンをやるとは限りません。補欠の選手がキャプテンになる場合もある。

もちろん、補欠のキャプテンはやはりつらいでしょうし、大変だと思いますが、それで非常にうまくいく場合もあるのです。

自分自身がどんなタイプのリーダーになり得るのか、をぜひ分析してみるといいと思います。

続いて第8回目の課題は
「あなたはどんな部分を人に任せることができそうですか? そして、あなた自身が人に対して補えそうな部分はどこですか?」です。

(次回に続く)

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プロフィール

岩田松雄
岩田松雄

1958年生まれ。大阪大学経済学部卒業後、日産自動車株式会社に入社。同社にて幅広い業務を経験後、米国UCLAアンダーソンスクールに留学。その後、外資系コンサルティング会社ジェミニ・コンサルティング・ジャパン、日本コカ・コーラ株式会社役員を経て、株式会社アトラス(ゲーム会社)の代表取締役として、三期連続赤字の企業を再建。さらに株式会社タカラ常務取締役を経て株式会社イオンフォレスト(ザ・ボディショップ)の代表取締役に就任。店舗数を一気に増加させ、売上を67億円から約140億円に拡大。そしてスターバックスコーヒージャパン株式会社のCEOとして「100年後も光輝くブランド」というコンセプトを掲げ、業績を急回復させ再成長させる。これらの功績が認められ、UCLAビジネススクールより全卒業生3万7000人の中から「100 Inspirational Alumni」
('92年卒業生ではただ一人)に選出される。
現在は株式会社リーダーシップ・コンサルティングの代表取締役CEOであり、次世代のリーダー育成に注力する傍らで、立教大学の特任教授として教鞭もとっている。主に「リーダーシップ」に関するテーマにてこれまで著書は30万部を超える『「ついていきたい」と思われるリーダーになる51の考え方』はじめ多数。「リーダーシップ」に関する日本の第一人者として日本のビジネス界を牽引する人物である。
HP: http://leadership.jpn.com
Facebook: https://www.facebook.com/Leadership.jpn?pnref=lhc

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