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中学校の吹奏楽部で共にトランペットを吹きながら
有智と春久と菜々美は固い友情の絆を育んだ。
楽しかった三年間は瞬く間に過ぎて
ジーサンバーサンになっても三人で変わらぬ仲でいよう、と
誓って学び舎を巣立った日から、二十数年――。
夫婦として円満な家庭を営む有智と菜々美の許に
何の予告もなく突然届いた春久からの結婚報告葉書が
ふたりの間に嵐をもたらした。
三人史上かつてない程の険悪な状況の中
ふたりがかつて閉じたはずの、心の奥底の重い扉が開き始める。
生涯の友との決裂寸前の危機と
互いに敢えて目を逸らしていた、生涯の伴侶の過去の屈託。
全てを乗り越えた先に、見えたものは――。
※拙著『縁側で渋茶』(ムーンライトノベルズ掲載)の続編的作品ですが
単独でも読める内容です。
※R18描写は薄目です。
※ムーンライトノベルズにて同時連載中です(内容は同じです)。
文字数 83,554
最終更新日 2020.02.09
登録日 2019.05.31
『粗忽者のそなたから、いつも目が離せなんだ』
初めて出会った川のほとりから、ずっと。
粗忽を重ねながらも日々誠実に務めを果たしている小柄な侍女を
太三郎は微笑ましく見つめ続けてきた。
戦乱の世、内海に浮かぶちいさな島の筆頭家老の子息が見た主家の興亡と
彼の生涯ただいちどの淡い想いを、ゆるゆると綴ります。
※不定期更新です。他の作品との絡みで更新がしばらく止まる事があります。
※この話はフィクションです。史実上の人物及び出来事が絡みますが
舞台となる地、及び主要登場人物は全て架空のものです。
史実関連の事柄については出来る限り調べた上で織り込んでいますが
不備な点もあるかと思います。予めご了承下さい。
文字数 9,268
最終更新日 2019.06.04
登録日 2019.05.26
「弓佳がよっちゃん護ってあげるんだから」
数えて十五の正月、同い年の従兄・美矢の『元服式』で巫女舞を神前に献じた弓佳。
世が世なら宮江一族の一の姫『斎姫』として、宮江の『総領』の護り神となる身ゆえに。
幼い頃から、大人になった今も、どこか頼りない次期『総領』を護ろうとずっと思い続けてきた。
そんな弓佳に、美矢は…。
伴侶にはなれない、恋人じゃない、兄妹じゃない、だけど、特別な存在。
小さな島の一族の伝統と伝説に絡んだ、幼馴染で仲良しの従兄妹の物語。
登録日 2014.07.04
幼い頃からいつも一緒で仲良しの、総領の嫡男と同い年の従妹の姫。 互いの胸の内で密やかに育ててきた想いを認め合った時、ふたりの恋は終わりを告げた。
彼の元服と同時に、彼女は生涯独身の斎姫の任に就く。
一族と総領の護り姫として、一族を率いて戦に臨み必ず勝つという彼の夢を、護るために。
宮江一族に伝えられてきた悲劇の伝説の、ふたりの真実の物語。
登場人物、場所、出来事等は全てフィクション。悲恋物です。
登録日 2014.07.04
付き合い始めて半年。美矢と弓佳の関係は付き合う前とほぼ同じ。
なのに馴れ合い感だけは日毎に増してまるで倦怠期の夫婦状態。
…付き合っているんだよね、私達。
弓佳の二十五歳の誕生日、曖昧なふたりの関係に転機が訪れる。
伝説の悲劇の総領と斎姫によって。
※『平成イツキヒメ』『隠れ鬼』の続編です。
登録日 2014.07.08
数えて十五の正月、『元服式』に臨む美矢の前に、突然降りてきた女神。それは一族の『一の姫』である同い年の従妹・弓佳が扮した『斎姫』だった。
※「平成イツキヒメ」番外編。本編より10年前の話。元服式を美矢視点で描いたものです。
登録日 2014.07.17
一緒に下校するのが楽しみだった親友を、突然従兄の美矢に取られた弓佳。話し足りない事を分厚い手紙で交換し合うようになったが、ある日彼女の転校が決まり…。
※「平成イツキヒメ」番外編。本編より10年前の話。元服式を弓佳視点で描いたものです。
登録日 2014.07.17
運命を変えられなかったふたりの想いに触れて、一緒に運命を超えようと決めたふたり。ここまで色々な事があって、これからまだまだ色々あるだろうけれど、それでも一緒に生きて行こうと決めたから…。
※「総領と斎姫シリーズ」完結編。「愛で逢い月に」(注:R18)の後日談です。
登録日 2014.07.17
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