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スカーレットは今日も日当たりのいいテラスでお茶をしていた。他国から取り寄せられた高級茶葉は香り高く、スカーレットの鼻腔をくすぐる。丸テーブルに並べられた色とりどりのお菓子は目も舌も楽しませてくれる。
とは言っても、スカーレットには鼻も目も舌もない。普通の人間ならば鼻がある部分には歪なおおよそ二等辺三角形であろうという穴が、目のある部分にはこれまた歪な丸い穴が空いているだけだ。
そう。彼女は骸骨なのだ。
文字数 20,320
最終更新日 2024.11.21
登録日 2024.11.18
美幼児&美幼児(ブロマンス期)からの美青年×美青年(BL期)への成長を辿る長編BLです。
前世で52歳で亡くなった主人公はその自我を保ったまま、生前にプレイしていた『星鏡のレイラ』という乙女ゲームの世界に攻略対象のリヒトとして転生した。
ゲームでは攻略が難しくバッドエンドで凌辱監禁BL展開になってしまう推しのカルロを守るべくリヒトは動き出す。
まずは味方を作るために、ゲームでもリヒトの護衛をしていたグレデン卿に剣の指南役になってもらった。
数年前にいなくなってしまった弟を探すグレデン卿に協力する中で、 リヒトは自国の悍ましい慣習を知ることになった。
リヒトが王子として生まれたエトワール王国では、権力や金銭を得るために子供たちを上位貴族や王族に貢ぐ悍ましい慣習があった。
リヒトはグレデン卿の弟のゲーツを探し出してグレデン卿とゲーツを味方にした。
ゲームでカルロの不幸が始まるのはカルロの両親が亡くなってからのため、カルロの両親を守って亡くなる運命を変えたのだが、未来が変わり、カルロの両親は離婚することになってしまった。
そして、そもそもカルロの両親はカルロのことを育児放棄し、領地経営もまとも行なっていなかったことが判明した。
カルロのためにどうしたらいいのかとリヒトが悩んでいると、乳母のヴィント侯爵がカルロを養子に迎えてくれ、カルロはリヒトの従者になることになった。
リヒトはこの先もカルロを守り、幸せにすると心に誓った。
リヒト… エトワール王国の第一王子。カルロへの父性が暴走気味。
カルロ… リヒトの従者。リヒトは神様で唯一の居場所。リヒトへの想いが暴走気味。
魔塔主… 一人で国を滅ぼせるほどの魔法が使える自由人。ある意味厄災。リヒトを研究対象としている。
オーロ皇帝… 大帝国の皇帝。エトワールの悍ましい慣習を嫌っていたが、リヒトの利発さに興味を持つ。
ナタリア… 乙女ゲーム『星鏡のレイラ』のヒロイン。オーロ皇帝の孫娘。カルロとは恋のライバル。
文字数 543,426
最終更新日 2024.11.21
登録日 2024.10.01
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