海洋冒険奇譚小説一覧

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 明治の初めの頃の話。  海彦が磯で倒れている彼女を見つけた。彼が助けたと思ったのは人ではなく人魚のだった。気を失っている彼女を不憫に思い自分の家に隠していると、見慣れない二人組が村にやってくる。その二人は人魚の捜していたのだが、それを海彦は黙っていた。しかし、彼の行動を不審に思った村人が、人魚を見つけてしまう。混乱があり報酬と貰えなかった村人の怒りは、海彦に向けられた。  一方、人魚を捜していた二人組は彼女を連れ、向かったのは巨大潜水艦だった。  人魚の件から数日後、海彦は村人と漁に出る。しかし、それは人魚に呪われていると思った村人が彼を殺すための罠であった。  嵐の前の海に投げ出され殺されたかと思えた海彦は、奇跡的に島に流れ着いた。しかし、そこは海鳥しかいない無人島。通りかかる船を待ち続けていた海彦の前に現れたのは、あの探しに来ていた人達であった。  波の下の都から来た、という彼等にされられ無人島を脱出した海彦。彼が助けた人魚はその都の王の娘だという。その彼女が自分を助けた彼にお礼がしたいと捜していたそうだ。  連れられるまま巨大潜水艦に乗り込む海彦は、この船がなんなのか質問をした。  戻る場所を無くした者たちが乗っていると。そして、向かう都は時間の流れがゆっくりと進む世界だと聞かされた。すでに変える村から拒絶されている海彦であったが、不安が拭えない。  向かうかどうか迫られる海彦の前に人魚の姫が現れた。だが、つかの間、巨大鮫に襲われてしまう。そして、潜水艦も巨大なタコに襲われた。  巨大ダコを排除に成功したのだが、海の中でも戦が起きていることを聞かされる。  悩む暇も無く、彼女を助けるために巨大鮫に挑むことに。初めての水中活動を強いられながらも、彼女の救出に成功する海彦であった。  そして、その経験から海彦は、彼等と共に波の下の都を改めて決めた。
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文字数 48,884 最終更新日 2024.07.31 登録日 2024.07.16
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