ゆ〜ちゃん飯小説一覧
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僕は彼女だった人に騙され、貯金も何もかも奪われて、失意のまま今は海の底だ。
そう身投げした。
三十五歳の儚い人生。
なんだけど、その海の底で今神様と対面している。
神様の言う事にゃ、お前さん。死んでるよ。
だってさ。
わかってた。
余りにも哀れな人生なので、異世界に転移させてやろうって言われた。
ほっとけって言いたい。
仏だけに。
正直死んだ今はどうでも良い。
まあそう言わずにと、神様は続ける。
野田航平君(ノダコウヘイは僕の名だ)、君ね私を助けてくれると思って、転移してくれないかなあ。
って神様は言う。
何でも創造した世界に新しい思念エネルギーが必要なんだとか。
よくわからん世界だ。
どんな世界かと聞いたら、神を敬い魔法が使え、魔物が跋扈する世界だと言う。
どっかで聞いた話だ。
新たな異界の思念エネルギーは世界の魔力を増やすそうな。
ふ〜ん。
君達のゲームの世界を真似て創らして貰った。
言葉も出ない大丈夫かこの神様。
失礼だな、まあいいや。
先ずね君が奪われた金は全て彼女から取り上げたから、それを異世界の金に変えて、君に渡すよって言われた。
そうらしい。
何でも彼女は金が無くなると、他の男を直ぐに捕まえたそうだ。
そんな情報は多分要らない。
それから通行カード(所謂江戸時代の通行手形だ)に旅装束一式。
ローブに革鎧と帯剣、アイテムバッグの中には、テントに1ヶ月分の食料と水。
最低限の生活魔法付与。
鑑定に言語と文字理解。
後ね君は海に飛び込むぐらいだから海が好きと思って、飛行艇をスキルとして付けるよ。
いやいやいや、別に好きだから投身自殺した訳じゃ無い。
でもそれは嬉しいぞ。
アイテムバッグは10000メートル立方あるらしい。
よ〜分からん広さだ。
飛行艇は魔力エンジンで飛行距離無限らしい。
ああそうですか。
そしてエーアイとやらで自動操縦、波高50メートルまで着水可。
いや別の意味で死ぬだろソレ。
搭乗と降機で認識阻害が掛かり、召喚(搭乗)送還(降機)は生き物には分からないらしい。
しかも絶対防御で壊れないとか。
ほうほう成る程ねえ~。
取り敢えず勇者や賢者とかでなくて助かった。
まあ魔王なんていないみたいだが。
それに若くしてくれるらしいのだ、野田阪神。
いや1回しか行ったことないんだけどね、野田阪神って。
そんな訳で僕は異世界転移した、14歳に成って。
さて、冒険に出ますか!。
文字数 228,104
最終更新日 2024.11.19
登録日 2024.02.20
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