必殺シリーズリスペクト小説一覧
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「この世に生まれて来るべきではない命などひとつもない」
「生まれて来ない方がよい人間などひとりもいない」
ーーまったくどこのどなたが、そんな戯言抜かしやがるんでございましょう?
恐らく斯様な方々は、おぎゃあと生まれて臍の緒切られたその日から、よっぽどお幸せに生きて来なすった、世間知らずの大馬鹿野郎とお見受け致します。
そんな輩は腹が立ちます殺意が湧きます、あぁこの物の言い様、ひねくれ者の私怨にて何卒御勘弁を。
けれど斯様な方々も、誰ぞに心身魂に、人の尊厳痛めつけられ、ようやく改心なされれば。
この世に神仏なしと御心改められしことあらば。
どうぞ我々【天誅殺師】が、御用命承ります次第。
はてさてそれは、
ーー死者の「うらみすだま」でござんしょか。
ーー生者の「すくいすだま」でござんしょか。
暁に祈る巫女様の、御顔に次にとまりしは、死霊の黒蝶か生霊の白蝶か。
さすれば丁半壺振って、賭けてみましょか【天誅殺師】ーー。
⚠️本作は、前作の「天誅殺師 鴉ノ記」の続編、第2シリーズとなりますが、前作の元締め「曼陀羅院鴉」のキャラ設定を大幅に変更致しました。
名は「天狗浄眩黒羽(あめくじょうげんくろう)」に改名し、容姿、服装、性格等、変更点が多数ありますが、
「いいんだよ、細けぇこたぁ」
ーーの精神でお許し頂けると幸いです。
他のキャラと世界観は、前作とあらかた同じです。
この度、ペンネームも浅永マキから比嘉環(ひが・たまき)に変更致しましたので、改めましてよろしくお願い致します。
文字数 216,850
最終更新日 2024.11.29
登録日 2023.04.14
「この世に生まれてくるべきではなかった命など、ひとつもない」
ーーどこの誰が、そんな戯言抜かしやがった?
生きるに値しない人間は、ごまんといるさ。
人知れず、強者に蹂躙されて命を断ち、断たれた名もなき弱者達。しかし自身が犯した罪は己が身で償い、その魂には後悔と己の愚かさを刻み込まなければない。無惨に散った命が【うらみすだま】となり「暁に祈る巫女」と称される少女の夢に現れ、その怨念が彼女の白磁の如き白く透き通った顔に黒いカラスアゲハの蝶の紋様となって現れしとき、彼らは巫女の元に招集される。
夜のみ開く金色の双眸を持つ若き盲人の按摩「滅黯」(めつあん)
白き柔肌に刺青を背負う元夜鷹の莫連女にして、異様なまでの腕力を隠す鉄火伝法な美女「戀夏」(れんげ)
六尺の長身に大柄な体躯、信仰にも人にも裏切られ、すべてに絶望していながら、それでもまだ人を信じたいと心の奥底で願い続ける、隠れキリシタン浪人の「新谷」(あらや)
身の丈を遥かに越える五尺七寸の諸刃の大月鎌と、背中に仕込まれた、一対の翼形の連刃で斬り裂きの裁きを下す「暁に祈る巫女」の従者たる謎の男「鴉」(からす)
それぞれに重く暗い過去を持ち、花のお江戸は八百八町に隠れ潜む陰惨な悪に、彼ら「天誅殺師」達が、動く。
文字数 265,538
最終更新日 2022.12.20
登録日 2022.05.10
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