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目が覚めたら何も知らず、何も覚えていない青年が一人。
生活するには十分な部屋が一つ、自分を収めて安息をもたらす。生きる分には良いのだろう、そのままであるなら良いのだろう。しかし、頭の中に響く声は、それだけで終わるなと囁き強いる。
犯せ。
殺せ。
好きにしろ。
拒む理由は一つもなく、青年は部屋のドアを開けて知った。ココはそういう場所なのだと。そういうモノなのだと。とても隣室と思えない蹂躙された教会を前に、転がる肌白の裸体を拾う。
――――ジャンク品だけど、形は綺麗だし使えそうだから。
※本作は『背徳混沌世界 淫堕落短編集』としてノクターンノベルズにも投稿しています。
文字数 3,159
最終更新日 2021.07.15
登録日 2021.07.15
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