冒険者ホテル小説一覧

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 朝、昼、夜。  時間を問わず、絶えずお客様と向き合うホテルのフロント。受付業務。  大変ながらもやりがいのある、そんな場所を主戦場としていた安住礼(やすみれい)は、仕事で発揮する笑顔と接客スキルとは裏腹に、プライベートは自宅に引き籠り、ゲームや漫画を読む生活を日々送っていた。  本来人見知りである彼女にとって、フロント業務は天職でもあり、同時に極度の緊張を伴う仕事であった。その為、プライベートでは人と関わらずバランスを取る事で自分という存在を確立していた。    そんなある日、夜勤五日目明けの礼は新作のゲームを受け取りに行く。  事前情報は繁忙期なこともあり、生活+冒険RPGという何とも漠然とした情報しか得ていないが、これをプレイする為に乗り越えたと言っても過言ではない程、発売を心待ちにしていたものだ。  だが、泊まり込みの夜勤ではないとはいえ、繁忙期の夜勤は想像以上に忙しい。  いつになく眠い、と疲れは感じつつも帰宅し自宅のドアを開けたーー。  はずだった。   「ーーどこ、ここ」  転生(仮)した元ホテリエが、異世界にて様々なおもてなし兼クエストをこなして、無自覚に顧客の支援をしながら、何故か自分も力を付けていくお話。
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文字数 24,754 最終更新日 2021.09.12 登録日 2021.08.31
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