私、やっちゃいました?小説一覧
1
件
「お姉様、お姉様の婚約者のテオバルトをちょうだい」
「そう。ここまで言っても分かってくれないなら貴方に魔法をかけるわ」
妹に魔法をかけ豚にしました。
魔法耐性の訓練もろくにしていない妹は簡単に魔法がかかりました。
「ブヒーッ」
豚になった妹は何やら叫んでいるようです。
「ブヒーッと鳴けるようね。反省したのならブヒーッと5回鳴きなさい。
本当に反省したのなら元に戻してあげるわ」
それから長い時間をブタになた妹と過ごしました。
人間の言葉を話せない妹と肉体言語で語り合ったり
何も言わず隣に座っていたりしました。
2人で夜空を見上げ、私達姉妹は人間の言語ではなく多くを語り合いました。
妹がこんなに我儘になるまで放置しておいた私にも問題がありました。
私はルナリリの姉なのですから、逃げずに妹と向き合い教えてあげるべきだったのです。
「もういいのよ、テオバルトはものじゃないからあげたりできない。
そんな事もう分かってくれたでしょう。
反省したならブヒーッって5回泣いてちょうだい」
ブヒーッと返事がありません。
あれ、おかしいわね。ブタにした始めの頃はよくブヒーッと鳴いていたのに。
それでも5回ブヒーッと鳴く事はなかったわ。
そういえばいつからかブヒーッと鳴くことすらなくなったわね。
それはいつだったかしら。
そう、妹を連れて豚小屋に行った日あたりからかしら。
。。。。いやいやいやいや、ないないないないない。
間違って本物の豚と紛れ込んだとか、ないから。
豚小屋に連れて行った日からもうあの時豚小屋に居た豚は全部食用にして新しいブタと入れ替わってしまったし
もし最悪な状況だったとしてももう遅い。
とりあえず解除魔法をかけてみるもブタのままね。
もしかして私、ただのブタと語り合っちゃってました?
文字数 918
最終更新日 2020.12.29
登録日 2020.12.29
1
件