隻眼の魔女小説一覧

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ファンタジー 連載中 ショートショート
 或る村に双子の姉妹が居ました。  美しい金髪の姉は生まれながら魔の力を有していました。  烏羽色の髪の妹は特別な力を何も持っていませんでした。  けれど、妹はただの村娘にも属せません。  妹の黒髪には、一束だけ鮮血のように紅い髪が混ざっていたのです。  騎士が村を訪れます。  国を護る魔女の力を受け継ぐため、魔の力を持つ娘を捜している、と。  村長と両親は姉を差し出します。姉は喜んで騎士と共に行きます。  その様子を屋敷から眺めていた妹は呟きます。  魔女様、どうか、どうか、わたしの姉を選ばないでください。  その後、姉が村に戻ることは有りません。  その後、妹も村に戻ることは有りません。  力を得た若い娘は、どちらだったのでしょう。  力を得た若い娘は、どうなったのでしょう。  これは、存在を否定され続けた少女が綴る物語。
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小説 193,819 位 / 193,819件 ファンタジー 44,504 位 / 44,504件
文字数 10,857 最終更新日 2021.05.05 登録日 2020.10.31
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ファンタジー 完結 ショートショート
 人里離れた山奥に薬師が住んでいました。  薬師は商人の父親から魔叫草という植物の種を渡されます。  自ら魔を叫ぶ草。父親はそう言いました。  薬師は魔叫草を育てます。  すくすくと育ち、いつしか庭は魔叫草の花畑となりました。  蕾は膨らむけれど、いつまでも咲くことは有りません。  そこへ、金品を狙って野盗が襲ってきます。  抗う術の無い薬師は、野盗を退けることができません。  自ら魔を叫ぶ草。薬師は魔叫草の真実を知ります。
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小説 193,819 位 / 193,819件 ファンタジー 44,504 位 / 44,504件
文字数 3,569 最終更新日 2021.04.29 登録日 2021.04.29
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ファンタジー 完結 ショートショート
 或る街に若く美しい娘が居ました。  多くの男が彼女に求愛しました。けれど、彼女が受けることは有りません。  彼女は愛を疑っていました。揺るがぬ愛など存在しないと固く信じていたのです。愛など、いずれ脆く崩れ去るものだと思っていたのです。  その街を魔女が訪れます。  税を滞納していた領主を裁きに来たのだと、誰もが悟りました。  領主はあの娘に命じます。  魔女を欺け。税の滞納を悟られぬように。  そうして、魔女と娘は出逢います。  そうして、娘は揺るがぬ愛を識るのです。  これは、彼女が幸せに過ごしていた頃の記憶。
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文字数 3,366 最終更新日 2020.11.21 登録日 2020.11.21
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ファンタジー 完結 ショートショート R15
 或る豊かな国の王は、どの家臣よりも魔女を信頼していました。  故に、この国は汚れた魔女の国、国王は魔女の傀儡と揶揄されていました。  家臣に、民に何を言われようと、国王は魔女の助言に従いました。  国王は魔女を愛していました。  魔女も心の中では国王を愛していました。  いつまでも、その愛と豊かさが続くはずでした。  けれど、その地は国ではなくなりました。  道を違えたのは、国王か、家臣か。それとも魔女自身か。
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小説 193,819 位 / 193,819件 ファンタジー 44,504 位 / 44,504件
文字数 3,016 最終更新日 2020.09.26 登録日 2020.09.26
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