【R18BL】転生したらドワーフでした【後日談更新中】

明和来青

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第22話※ 王太子改めジャック3

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 ずちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ、ずちゅっ。

「あんっ、あ、殿下ッ…」

「ジャックと呼べと言うておる」

 パチン。

「ひ!」

 あれから殿下は、片時も離さず俺を側に置くようになった。そして何を思ったか、俺に愛称呼びを強要する。うっかり殿下と呼ぼうもんなら、スパンキングの上に———

 パンパンパンパンパンパンパンパン。

「あ!や!らめ!イっぢゃ!イ”い!!!」

「そら、クーノ。いいのか?いいのか?…イけッ…!」

 猛然とラストスパート、からのどっくん。

「ヤぁらぁッ…!!!♡」

 だから駄目だって!



 何とここは執務室。ついさっきまで、控え室の工房で消耗品について話してたところだ。

「ここからポーションを噴霧して、使用量の削減に」

「なるほど。よく工夫されている」

 金属の筒をバーナーで炙り、口を細くして、ポーションをスプレー状に吹き出すヤツ。使い捨て虫除けスプレーを改良したものだ。俺の知識なんてショボいもんだが、ローテク同士を組み合わせると、意外と可能性が広がる。殿下は一々感心しながら聞いてくれるので、つい気分良く披露してしまう。まあ、ここで細工工房の企業秘密を明かしたところで、商売に差し障りはないだろう。

 しかし不思議だ。相変わらず、殿下は一を説明すると、予備知識もなしに五も六も理解する頭脳を持っている。もし前世の日本にいたら、多分特進からの一流大学コースだろう。特に勉強もしないのに、そういうヤツっているじゃん。そいつらと話してるみたいだ。しかし、相変わらずデスクには書類の一枚もなく、庶民の一般常識などは、不自然なほど何も知らない。執務室でも寝所でもよく本を読んでいるが、内容を見せてもらうと、流行りの恋愛小説だった。

「殿下も魔道具にご興味がおありなら、技官をお呼びになって講義を受けられたら如何かと」

 俺はそう進言してみたが、その答えは「ジャックと呼べ」、からのオフィスファックだった。解せぬ。

「はぁッ…」

 殿下のペニスがずるりと引き抜かれ、俺はソファに崩れ落ちた。もうここが定番だ。俺がソファの上に膝立ちになり、背もたれに掴まって、背後からの立ちバック。身長差があるからこうなった。昨夜も散々ヤり倒され、朝も三発ほどブッ込まれ、そして執務室でもさかる、脅威のロイヤルパワー。そりゃ王太子妃様も「側室になれ」って言うわな。こんなの、妊婦さんにしていいプレイじゃない。

 それにしても、ソファでヤんの、やめてくんねぇかなぁ。俺の給料じゃ何年掛かっても買えそうにない立派なヤツ、汚さないかハラハラする。そして結局汚してしまい、翌日には新しいものに替えられている。いや、革張りならよく拭けばワンチャン…と思わなくもないが、王族が使うにはアレなんだろう。殿下は「取り替えればいい」と、まるで消耗品のように言ってのけるが、職人の俺としては、丁寧な仕事の一級品を汚すのが、何とも居たたまれない。

「そんなものはどうでもいい。クーノ、お前はただ余のちょうに感じ入っていれば良い」

 へろへろの俺に、イケメン殿下のセクシーボイス。そして脇の間から腕が回されて引き起こされると、そのまま抱き抱えられて、工房とは反対側の続きの間へ。ちょっと待って。仮眠室で第二ラウンド?!いや驚かないけど。大体このパターンだけど。

「ああ殿下、ちょっ…んああッ!」

「ジャックだ。強情なヤツめ」

 ずちゅずちゅずちゅずちゅ、パンパンパンパン。

 ああああもう!



「ジャッグ…しゃまぁッ!♡も、晩餐ばんしゃん、のッ…あヒあァ、イッぐ…!♡」

 陽はとっくに傾いて、続きの間もオレンジ色に染まっている。この粗チ…慎ましい絶倫野郎は、未だに俺を元気に突きまくっているが、そろそろ会食の予定が入っていたはずだ。

「ッはっ、名残り惜しいが、ここまでにするか、なッ!」

 ぱちゅん、ぱちゅん、どくん。

「んァあああッ…!!!」

 派手に一発ブッ放して、殿下は鼻歌混じりに奥のバスルームに消えて行った。もう俺、一滴も出ない。ここんとこ毎日毎時間、そう言ってる気がする。仮眠室のベッドの上で、俺は指一本動かせない。しかし、殿下が会食してる間に、食事と身支度を整えて、後宮の寝所でスタンバイしなければならない。

 あっれぇ?側室って、こんなハードだったっけ?ひょっとして俺、花街の売れっ子よりも、長時間労働してるかも知んない。

「良いですか。坊っちゃまは飽き性です。一度お勤めに上がれば、十分な金子きんすが与えられるでしょう。犬に噛まれたと思い、耐えるのですよ」

 古参の侍女さんのセリフを思い出す。飽き性とは何だったのか。その後彼女からは、

「坊っちゃまの寵にあずかるとは、上手く立ち回ったではありませんか。励むように」

 との有り難い言葉を頂いた。いや、立ち回りも何も、あれよあれよと襲われただけで。

 だけどまあ、何となく分かる。殿下は俺を抱きながら、「感じるのか」としつこくしつこく訊いて来る。そんなもの、ザーメンぴゅーぴゅー吹いてアヘってるんだから、丸分かりなのに。侍女さんはこうも言っていた。

いですか。気をやったフリをするのです。そして、坊っちゃまの問いには全て『良かったです』と答えるのです」

 彼は確かに、粗チンのノーテクだった。だから、これまでの相手とのセックスは、つまらなかったのだろう。嬉しくはないが、俺って結構な名器らしいし、そしてチビの俺のケツのサイズと、殿下のご子息の控えめサイズがピッタリ合ったんだと思う。まるであつらえたかのように前立腺いいところを直撃され、不本意ながらマジイキしてしまった。もし俺が女の子とエチーに臨んで、相手が無反応だと凹むだろう。して事後、目も合わさずに「良かったよ」なんて言われたら、一生立ち直れないと思う。殿下が俺を掘りたがるのも、分からなくもない。

 しかし彼は馬鹿じゃない。ちゃんと俺の善いところを学習して、執拗に狙ってくる。そしてブラッシュアップも欠かさない。回を重ねるごとに、俺をイかせる技術は確実に上達している。連続アクメで体力が削られて、俺的には逆に困るんだが。

 王族なら、ねや教育とか、実地訓練を含む性教育があると思うんだ。そこでは、テクまでは習わないんだろうか。短小ノーテク、早漏気味、なのに絶倫。割と詰んでる。王族ならば、望めば正妃以外にも女なんてよりどりみどりだろうが、さぞつまらないセックスライフだったんじゃないだろうか。



 いや待てよ。それでもこうして俺が足腰立たなくなるまでイかされまくっているのだ。これはアレだ。彼はスターだ。短小早漏のノーテクでも、コツを掴んで上達すれば、ここまで相手を満足させられるんだぞっていう。ほら、ハリエットも「やっぱり男の人って、サイズよりテクですよね♡」っつってたじゃん。フロルはあれで身体に見合わない立派な巨根だからアレだけど———あれを小さいっつってんのか、ハリエットは?まあいい、ここは置いておこう———そう。小さくても勝負は出来る。テクは磨けば何とかなる。早漏は回数で勝負。何だ、アイヴァン殿下は、俺たちの希望の星、ヒーローじゃないか。そう考えると、これまで少し塞いでいた気持ちが、一気に晴れて来た。

 もしかしたら俺は、ここから一生出られないかも知れない。しかしアイリーン王太子妃もおっしゃった。「お役目さえ果たせば後は自由。愛人を作ればいいじゃありませんの」と。そして、実際俺に恋人が出来る確率は、平民のまま市井しせい彷徨さまようより、ずっと高いはずだ。だって、腐っても王族ファミリーの末端だもの。身分も財力も、細工師見習いよりは断然マシだ。これはひょっとしてひょっとする。俺の脱童貞は、そう遠くないのでは?!



 王太子殿下にコテンパンに犯られ、仮眠ベッドの上でベトベトになって倒れていた俺を、侍女さんが嫌そうな哀れそうな目で見つけた。そして部屋付きの護衛騎士と共にバスルームに運ばれ、芋のように洗われ、そのまま流れ作業で後宮に運ばれ。何とか軽食をつまみ、殿下の寝所で泥のように眠っていると、背後から寝バックで突っ込まれる。

「はぁ…クーノ。感じているのか。可愛いな、クーノ」

「あっ、あっ、ジャック、しゃまぁ…」

 朦朧としたまま揺さぶられ、中出しされてはメスイキを繰り返しながら、俺はぷるぷるおっぱいちゃんとのセックスを夢見ていた。おれ、おにゃのことエチーして、こんな、きもちくしてあげるんら♡ウフフ…。
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