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419 竜王と獅子王の対談 2
しおりを挟む翌日。
どうやらアークとノアは未だにお籠もり中とのコトで、当然ながら抗議目的の対談には不参加。
「良いよ良いよ。私達に任せて。ノアちゃんの希望通り、獣人国には行かない方向で話を進めるからね。ついでにあのクソアホ猫の案件もこちらで全て采配出来るように言質をもぎ取って来るからね。・・・・・・ふふふ、腕が鳴るなぁ」
昨日も見せた和やかな笑みに不穏な発言を乗せて王城に向かったウラノスとレーゲンを見送るアンジェリクとシルヴァラ、アルジェントとレイン、執事長のアヴィール。
「頑張ってね!」
「いってら~」
「頼みますよ」
「気を付けて行ってらっしゃい」
「・・・・・・お相手の方々が不憫ですな。自業自得でしょうが」
それぞれ声をかけて仕事に戻って行った。
ウラノスが不在のため、仕事を割り振って熟しているのだ。
それもこれもノアのためだから皆、文句は言わない。
レイン?
レインの仕事はアルジェントを癒すことだ。
それによって仕事の捗り方が違うので、レインには存分に発破をかけて貰っている。
「アル、終わったらいっぱい構ってね?」
「もちろんだとも。その為には早く終わさねばな!」
「嬉しいけど、無理しないでね?」
「ああ、レインはソファでゆっくりしていて良いからな」
こんな具合に。
おかげで捗って助かります。
レイン様々ですね、とほのほのとするアヴィール達だった。
打って変わって重苦しい空気の王城内。
竜王陛下の執務室に隣接する応接室に集まったクリカラとリュウギ、ウラノスとレーゲン。
ソコに護衛という名の竜王暴走抑止要員の近衛騎士5名・・・に混じったルドヴィカ。
ちゃっかり近衛騎士の制服を着ているところを見るに確信犯であろう。
「・・・オイコラ、何故しれっと混じってる?」
クリカラが頭が痛いとばかりに眉間に皺を寄せる。
それに対してルドヴィカはにっこり笑って応えた。
「え? イヤだなあ、陛下が暴走したら止めないとですよね? その為にいるんであって参加してるわけじゃ無いですよ?」
「・・・お前は近衛騎士じゃなくて魔法騎士団の団長だろうが。全く何やってるんだ、魔法騎士団は。適当すぎるだろう・・・」
それには近衛騎士達も酷く同感である。
仕事はどうしたと言いたい。
そもそもぴったりサイズの近衛騎士の制服は何処から出してきたんだ。
「・・・仕方無い。お前はそのまま壁と仲良しこよししておれ。良いか? 絶対に喋るんじゃ無いぞ!! 茶化すなよ?!」
「了解です!」
クリカラに一応許可を得られたルドヴィカは張り切ってそう応えたが、全員、気が気じゃ無かった。
「・・・・・・めちゃくちゃ心配だ・・・」
だがしかし、通信の時間が迫っていたために外に連れ出す労力や手間を考えた結果、仕方無く同席を許可するのだった。
---そして迎えた対談の時刻。
リュウギが通信魔導具を起動させて、いよいよ獣人国との対談が始まる。
今までは側近達に対応を任せていたが、今日はクリカラが直接話をする旨を先に連絡しておいた。
故に獣人国でも獅子王レナードと宰相が対応すると返事を貰っている。
『---初めまして、竜王陛下クリカラ殿。私が獣人国の今代の獅子王、レナードと申す者。こちらは我が国の宰相で狼獣人のオウランと申す者です。以後、見知り置きを』
『オウラン・アキーラと申します、竜王陛下』
レナード王は金色の瞳に肩くらいの緩い金髪に獅子の丸い耳が頭に付いているガッチリ体型で、オウランは濃い青の瞳に銀色の癖のない長髪を後ろで緩く縛り、銀色の狼の耳のひょろりと細い体型だった。
「うむ。獅子王レナード殿と宰相オウラン殿だな。儂は知っての通り竜王クリカラだ。これは側近のリュウギ。そしてこちらはヴァルハラ大公家の大公ウラノスとその側近のレーゲン。此度、招喚の要請のあった薬師ノアの義父である」
「ヴァルハラ大公家ウラノスです」
「側近のレーゲンです」
お互い硬い空気のまま、それぞれ軽く自己紹介をしたところで、クリカラは直球で本題に入った。
「さて、まずはノアの招喚の件だが、断る事になったのでな、その連絡だ」
『---え・・・』
それに対して獣人国側は呆然と呟いたのだった。
※漸く対談が始まる。
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