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348 実はコッチが本題? 2
しおりを挟むあれから収拾がつかなくなって、仕事に支障が出るから邪魔だとゾアに追い出されたグラウクスは、ノア達と一緒に冒険者ギルドにやって来た。
ちなみにヴァンはクルール達と戯れつつお留守番。
すっかり仲良くなったらしい。意外と面倒見が良いようだ。
意外な一面を見た気がする。
もはやちみっこ達の親のようである。
ノア達は、農園が落ち着いたのでそろそろギルドで何か依頼を受けるか、何か変わった情報でも無いかと行くつもりだった。
そこにたまたまグラウクスがくっ付いてきた形だ。
「やっぱり、一番人気は『箱庭の迷宮』関連かな?」
「うーん、ドロップアイテムの納品とかが多いな。そもそもこの迷宮は階層を攻略するモンじゃねえし・・・うーん、俺達が潜ると周りに被害が出そうだ」
ノアとアークがそんなことを話しているのを苦笑して聞いているギギルル兄弟。
グラウクスは怪訝そうな顔で声をかけた。
「被害って、なんだい?」
「ああ・・・・・・、え? コレ言って良いのか?」
「うーん、口止めされてはいないんだけど・・・ギルマスに確認取った方が良い?」
「今なら執務室におりますよ。どうぞこちらへ」
「---うわっ?! ビックリしたぁ?!」
ギギルル兄弟がそんなことを話していると、グラウクスの背中からヌッと湧いて出たラミエルにビックリして振り向いたグラウクス。
ラミエルは涼しい顔だ。
そして当然のように動じないアーク達。
ラミエルはにっこり笑った。
「これこれ、この反応が欲しかったんですよね。貴方方は驚いてくれないから・・・」
「ごめんね、いつも気付いちゃって」
すまなそうなノアににっこり笑顔で毒を吐くラミエル。
「嫌味ですか? さすが規格外ですよね、フリでも良いですから少しは驚きなさいよ」
「ラミエル、ノアに突っかかるんじゃない。アークがキレるぞ」
「キレると怖えんだぞ!」
ギギルル兄弟が瞬時にツッコミを入れる。
ソレをサラッと流して先を促すラミエル。
「冗談ですよー。はいはい、こちらへどうぞ。5名様ご案内ー!!」
「え? え? コレ普通なのか? いきなりギルマスのトコなの?!」
「「うんうん、普通普通。ノア達に限っては日常茶飯事」」
ギョッとしたあと、一人ワタワタとしている美中年にギギルル兄弟もサラッと流して背中を押して歩かせる。
かくして、ギルマスの執務室に連行されるアーク御一行だった。
「どうも、この間振りですね。今日はどのような御用向きで?」
胡散臭い笑顔でにっこりと聞いてくるカフカにニヤリと笑い返すアーク。
「猫被らなくて良いんだが?」
「いえいえ、何を仰います。コレが普通ですよ?」
「あんた、もっと粗暴な性格だろ?」
「何の事やら? ほほほ・・・」
二人のやり取りを横目で見て呆れるギギ達。
グラウクスはポカンとしている。
「狐と狸の化かし合い」
「いやいや、半魔人と竜人の化かし合いだな」
「何言ってんのか分かんねえよ! え? 俺、ココにいて良いのか? 部外者っぽいんだが?!」
我に返って思わず叫べば、今更何言ってんの?って目で見られた。
「え? 俺がおかしいのかコレ?!」
さすがに変人の自覚があるグラウクスも、もしかして自分はまともじゃねえか?!と思ってしまうほどはちゃめちゃなヤツらだと頭を抱えたのだった。
※うわあ・・・また辿り着けなかった・・・。
すみません。次話に期待・・・。
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