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連載
349 好奇心は猫をも殺すって言うよね
しおりを挟む「---で、本当に何の用なんだ。俺は暇じゃ無いんだが」
結局アレから早々に猫を脱いでタメ口になったカフカに驚いているグラウクス。
美人な見た目からは想像もつかない、男前で粗野な言葉遣いは見た目詐欺と言われるウチの一つである。
「いや、俺達は用は無いんだが・・・」
アークが苦笑しながらそう話すと、ギギ達が後を引き継いだ。
「グラウクスがさぁ、どうやら俺達の『箱庭の迷宮』での出来事を聞きたいらしくて。口止めされてるわけじゃないけど、何処まで話して良いモンかと思って、ギルマスに確認しようとしたわけ」
「そこにサブギルマスのラミエルが湧いてでたもんでややこしくなったんだよ」
そう言ってラミエルに視線を寄越すと、ラミエルは胡散臭い笑みで返した。
「人を黒い悪魔のように言うの止めて貰えます?」
「お前、腹ン中、真っ黒だろうが」
「失礼な。こんなに清廉潔白なのに」
「そういうのはノアに使う言葉だろうがよ」
「チッ・・・・・・痛いとこ突いてきますね」
「・・・ラミエル」
ギギ達とラミエルの言葉の応酬に話の腰を折られたカフカが若干イラッとして口を挟んだ。
ソレに居心地悪そうに眉を下げるラミエル。
「はい、すみません」
「分かれば良い」
「へえ、さすがギルマス。そんな見た目だけどしっかり手綱を握ってるんだな」
「旦那だからな」
「へえ・・・・・・へえっ?! え?! は?! えっと、二人って夫夫?!」
「「番いだ」」
---でもって、ラミエルが嫁なんだ。
グラウクスのそんな疑問に応えるようにカフカが不敵な笑みを浮かべた。
「ラミエルは夢魔なんだよ。俺は元々攻めだからな。だから襲ってくるヤツらは全て返り討ちにしてやったぜ」
「へ、へー・・・凄いな・・・」
「だからな、好奇心もほどほどにしとかねえと何時か殺られるぜ。気を付けた方が良い。考古学のグラウクス様」
「・・・・・・そ、そうだな。肝に銘じておこう」
思わずカフカの威圧に飲まれそうになり、どもり気味に返事をするグラウクスににっこり笑ってカフカが言った。
「---まあ、色々話しても良いんじゃないか? 『箱庭の迷宮』での暴れっぷりや精霊王のやらかしっぷりなんか、聞かせたらきっと楽しいぞ?」
・・・・・・そんな、とっても無責任な発言をして、カフカとラミエルは執務室からノア達を追い出した。
執務室に残ったカフカとラミエルは深い溜息を吐いた。
「・・・お前ね、自ら面倒事を持ってくるんじゃないよ」
「いやあ、楽しいもんで、つい」
「ついじゃねえよ! 俺の仕事を増やすな! お前といちゃいちゃする時間が減るだろう?!」
「---っ!! そうですね! 分かりました。コレからはアレ等も放置します!!」
「・・・それはそれで色々とマズい気がするが・・・」
---ま、その時はその時だと、暫くラミエルと濃厚な時間を過ごすカフカだった。
さて、追い出されたノア達はといえば、今更依頼を受ける気もなく、ギルドを出て何処か喫茶店辺りに入ろうということになった。
ギギ達に聞いて、個室のある店を選んで入った。
入ってすぐにノアがこちらの音が漏れないように防音防御の結界を張った。
グラウクスが目を見張ったが、誰もツッコまないのでグラウクスもツッコまなかった。
「ひとまずお茶と、何か食べるモノ頼むか」
「賛成ー! 疲れたときには甘いモノー!」
「俺はアイスコーヒーと軽食頼む」
「俺はねえ、パパインのジュースとシフォンケーキホールで!」
「え、マジ?」
ギギルル兄弟がそう言ってわいわい騒いでいる。
そこにアークが静かな声でノアに声をかけた。
「ノアは?」
「果物のジュースに焼き菓子の盛り合わせ。アークは?」
「俺はアイスティーだけで良い」
淡々とした声だが、口元は微かに上がっていた。
楽しみなんだろう。
「グラウクスは?」
「あ、ああ。俺もアイスティーだけ」
「りょーかい。店員さーん! 注文よろしく」
ルルがグラウクスにも聞いてサッサと注文をした。
「---さて、グラウクス。何から聞きたい?」
ギギがニヤリと笑ってそう言った。
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