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連載
205 竜王国の城下街&冒険者ギルド 4
しおりを挟む次に向かうはヴァンが大好物な肉屋さん。
さっきの八百屋さんの弟さんだって言ってたな?
『お肉! お肉!』
「・・・楽しそうだな」
「ヴァンの好きそうなお肉あると良いね」
「うーん、いくら新鮮で品揃えが良いと言っても、珍しさでいったら俺達の方が凄いんじゃねえの?」
---コカトリスやグリフォンならあるかもだけど、さすがにミドガルズオルムの肉はないよなあ。
逆に卸してくれって言われそうだな。
なんてアークが考えているウチに隣の肉屋さんに到着。
会話が聞こえていたんだろう、にかっと笑って手を振ってきた。
「よお、アーク! ソレと番いさん。ノア、だっけ? よろしくな!!」
そう言った店主は、確かに八百屋の店主によく似ていた。
「あ、はい。よろしくお願いします。あの、お肉見てもいいですか?」
「構わないけど、何だかあんたらの方が凄い肉持ってそうだよなあ」
苦笑して言う店主にアークも苦笑い。
「だと思うぜ。要るか? ミドガルズオルムの肉とか、グリフォンとか」
「---はあ?! んなもんあるのか?! 見せて見ろ!」
「はいはい、ノア?」
「ん? 出すの? はい」
アークに言われてノアがヒョイと出したのはミドガルズオルムの肉の一部。
淡白な味で、どんな料理にも合う。
一番は蒲焼きかな。
「・・・・・・うおおお・・・コレは、要塞都市の、例の迷宮のボス・・・」
「そうですね。ちょっとココに卸します?」
何気に言ったことだが、店主はめちゃくちゃ食いついてきた。
「・・・いいいい、良いのか?!」
どもってるけど、大丈夫かな?
「たくさんあるし、良いよね、アーク」
「ああ、構わない。・・・な? 肉はやっぱり自前で事足りるだろう?」
「うーん、そうだね。なんならここにいる間、在庫処分で他の肉も少し卸そうか?」
「ぜぜ是非!! キロあたりの金額を教えてくれ、支払うから!」
えー・・・。
鑑定では金額は出ないからなあ・・・。
「アーク、分かる?」
「いや、ギルドで査定して貰わないと正確な金額は分からん。確認してからでも良いか?」
「じゃあ、今出した分は味見のサンプルって事で、良いよね?」
「え?! それこそ良いのか?!」
「どうせ売るほどあるし」
そう言ったら飛び跳ねて喜んでいた。
「じゃあ、お肉屋さんはひとまずお終いで」
「おう、じゃあ次、行くか」
そうして行く先々で、アークと顔馴染みの皆に挨拶を交わす事となり、今日一日でノアの事はあっと言う間に知れ渡った。
最後は朝イチで寄ったギルドに戻って、肉の単価を出して貰い、肉屋に一覧表を渡して貰うことにした。
「え、じゃあ、アソコのお肉屋でノア様の狩った貴重なお肉を購入出来ると・・・?!」
「貴重かはともかく、余剰分は竜王国にいる間だけでも卸す予定だから、買えるんじゃないかな?」
「貴重でしょうよ! グリフォンとかコカトリスとか果てはミドガルズオルムの肉なんて、他所だって売ってませんよ! 御貴族様の口に入って終わりですって!」
「そ、そうなんだ。知らなかったよ。じゃあきっと高いんだよね? 買えると良いね?」
「はい! ちょっと肉屋と価格の交渉してきますね!」
ギルド職員の剣幕に押され、たじたじになりながらそう言ったら、職員さんがダッシュで出て行った。
持ち場大丈夫かな?
誰か助っ人・・・。
「---スミマセン、後輩が騒がしくて。私が代わりますので大丈夫です」
「あ、良かった。ありがとうございます。じゃあよろしくお願いしますね」
そういって冒険者ギルドを後にして、大公家に帰った。
何か、今日はアークの交友関係が知れて楽しかったなあ。
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