拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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204 竜王国の城下街&冒険者ギルド 3

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「さて、ギギ達ものんびり過ごしているようだし、紹介状書いて貰った店に行くか」

そういうアークに賛成と手を挙げてルンルン気分で歩くノアの右手を恋人繋ぎでしっかり握るアーク。

「ノア、行きたいところがあるなら言えば向かうから、ちょろちょろするな」
「ぅえ、・・・あっ、ごめんなさい、つい・・・」
「いや、良いんだが、俺が離れたくないんだよ。ノア、分かるよな?」
「え、うん、俺も離れたくないよ! ゴメンね、えとえと、じゃあ、アソコの野菜売ってるお店と隣のお肉屋さんに行きたい」

そういってノアが指した方向には確かに八百屋と肉屋が見える。
ああ、と頷いたアーク。

「オッケー、アソコは新鮮な野菜と肉を売りにしてる良いところだぜ」
「顔見知り?」
「地元だからな」
「おまけしてくれるかな?」
「ふっ・・・どうだかな?」

ノアのわくわくが手に取るように分かって思わず笑ってしまった。
ノアはそんなアークを気にせず、ずんずん歩いて行く。

普段人見知りな癖に、こういうときは周りに目がいかないようで、結構大胆な行動をとるんだよな。

だから心配なんだけど・・・。

苦笑しながらノアと歩いて店の前に行くと、顔馴染みの親父が声をかけてきた。

「おおい、アークじゃねえか! 久しぶりだな。帰ってきてるって噂は本当だったのか! じゃあ、その隣の人がもしかして・・・」

そう言いながら絡めた手を見つめる親父さんに頷いた。

「ああ、久しぶり。彼が俺の好一対、番いのノアだ。よろしくな」
「ノアです、よろしくお願いします」

そういってノアがフードを取った。
親父さんはポカンとしている。

「・・・親父さん、おーい?」
「---はっ! お、お前、なんつーべっびんさんを・・・!!」
「良いだろう!」
「何を言う! そりゃ、べっぴんさんが良いだろうが番いはどんなヤツでも可愛くて愛おしいもんだろうが!」
「そうだな、違いない!」

二人がガハハと笑っている間も、ノアは食材チェックに余念が無い。
珍しい野菜や果物がたくさんあって、目が輝いていた。

「あの、この野菜、どのくらい買っても大丈夫です?」
「ん? ていうか、逆にどのくらい欲しいんだ?」
「えー、ここに出てるもの全部?」
「・・・・・・その野菜だけだよな?」
「店先に並んでるの全種類、全部?」
「---誰がそんなに食うんだい?」

ノアはチラッとアークとヴァンを見る。

「・・・・・・」

アークは更にヴァンを見る。

『・・・・・・悪かったな! 我が一番大食いぞ!』

そういって、元のサイズにブワッと戻った。

「うわっ、フェンリル?! でっか!!」

親父さんがビクウッと肩を跳ねさせて叫ぶ。

『肉は自分の食い扶持分以上に狩ってきてるだろう! だってしょうがないだろう、そんな葉っぱ、食ったこともないんだから! 我に採ってこいというのが無理な話だ!』

いやいや、フェンリルが草食動物?だったらソレはソレでイヤだが。

「---という感じで、栄養バランスを考えて野菜をたくさん買いたいんです」

キリッとした顔でノアが言うが、うん、まあいいや。

「分かった。店先にあるだけはいいぞ。だが他にもわざわざ買いに来るヤツも多いから今日はひとまずソレで終いな?」
「ありがとうございます! じゃあお金・・・」
「何時もみたく俺のタグから引いてくれ」
「了解、毎度あり!!」

そしてノアはマジックバッグという名のインベントリにどんどん入れていく。

「やった。これで美味しいスープも煮込み料理もたくさん出来る」

ノアはご機嫌だった。

「店主さん、ありがとうございます! また来ますね!」
「おう、待ってるよ。次は隣の肉屋か? アイツは俺の弟だからよろしくな!」
「! はい。じゃあまた」

楽しそうなノアの手を再びガッチリ掴んでアークは歩き出した。

「---ありゃあ、苦労しそうだが、アークは楽しそうだなあ・・・。生き生きとしてるよ」

良かったと胸を撫で下ろす店主の親父さんだった。



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