拾われた俺、最強のスパダリ閣下に全力で溺愛されてます 迷い子の月下美人

エウラ

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194 大公家と初対面 3

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「アルカンシエル、お前、何処まで知っている?」

ウラノスの言葉に、その場の空気が酷く張り詰めたのが分かった。

アークは防音結界の魔法を展開する。
元々、魔導具で防音結界は張られていたが、念の為だ。

「---この場の皆には・・・」
「無論、この者達はおろか、ここで働いている者全て誓約魔法で縛ってある。心配ない」
「・・・・・・分かりました」

ウラノスの言葉に皆が頷くのを見て、アークがストレートに言葉を放つ。

「ほとんど、知ってます。何ならおそらく父上達の知らないことまで」

ソレを聞いた皆は、ごくりと唾を呑み込む。

アークは少し考えてから、これまでの事を詳しく話し始めた。
以前大まかに伝えたところもより詳しく。


「---つまり、ノアは間違いなく古竜エンシェントドラゴンであるリンドヴルム殿と黒兎人のアリテシア殿の実子であると・・・」
「はい」

ウラノスの言葉に神妙に頷く。
ウラノス達は難しい顔をしている。

「・・・で、精霊王が200年魔力を注いで命を救ったので、精霊王の義息子の加護があると。番いであるアルカンシエルにも」
「ええ、そうです。加護のおかげで、自身の総魔力量がかなり底上げされてます」

おかげで要塞都市でのスタンピードの際は大いに助かった。

「育ての親が大賢者ラグナロク殿ということは報告で知っていた。だがまさか精霊王も関わっていようとは・・・・・・」
「そのせいでずっと種族不明アンノウンだったようです。今は実年齢も221歳で、種族は辛うじて竜人と黒兎人の混血と出てますが」

非表示で『精霊王』も入ってたと呟けば、皆は唖然とした。

「あと、狂竜となってしまった金竜リンドヴルムを何処に封印したかまで知ってますけど」
「---本当か?!」

ウラノスが思わずといった感じで叫んだ。

「・・・・・・父上達は御存じでない?」
「・・・・・・最高機密だからな。何事も無ければ知らされることは無い」

何しろ古竜を封印した事自体、揉み消されているのだ。
漏れれば大騒ぎどころじゃないだろう。

「そういえば以前、俺が大賢者が引退した理由を聞いたときに、父上ははぐらかしていましたけど」
「・・・・・・あぁ、あれか。あの時は大賢者殿とフェンリル殿が封印したということだけを知らされていてな。大賢者殿はそれを理由に引退したようだったが、そもそも封印が最高機密情報だったから言えなかった」
「---じゃあ、封印場所ソレは竜王陛下に許可を得ないと話せないって事ですね。偶然とはいえ、まあ、今のところこの場で知っているのは俺とノアと、封印した当の本人であるヴァンだけですけど」

あとで陛下に謁見するようかな・・・。
うわ、面倒くさ・・・。

「---アルカンシエル、今の話は全て陛下に奏上する事になるが」
「俺は構いませんけど、事前にノアにも確認して下さい。まあ、二つ返事で了承するでしょうけどね」
「そうか、そうだな。あの子は馬鹿じゃ無い。事の重さを十分分かっているのだろうな・・・」
「察してはいますね。口には出しませんが。元々表立って騒ぐ性質では無く、ひっそり暮らすのを望むような子です。・・・本人は無意識にかなりやらかしているので、ちっともひっそり出来ませんけど・・・」
「---あぁ・・・確かに」

皆が一斉に遠い目をした。
皆、一様に様々な出来事を思い出したのだろう。


その後、ノアが目を覚ましたとヴァンから念話が届き、一旦席を外したアークがノアとヴァンを連れて戻ってきた。

一度着替えてきたようで、白シャツに薄いグレーのロングベスト、黒いパンツ姿で現れたノアはいささか緊張しているようで、仔狼サイズになったヴァンを抱き上げて無意識にもふもふしていた。

「ノア、改めて紹介するよ。俺の父のウラノス、母のアンジェリク、長兄のアルジェントに次兄のシルヴァラだ」
「あ、の、ノアです。直接は、初めまして、ですが、よろしくお願いします」

そういってノアはペコリとお辞儀をした。
その様子を見て相好を崩すウラノス達。

「「「「よろしく、ノアちゃん!!」」」」
「・・・ちゃん・・・?」
「---どうやらウチの家族は全員『ノアちゃん』呼びらしい。嫌なら嫌って言って良いからな」
「え、や、そんな・・・・・・嬉しい、です。あの、好きに呼んで下さい・・・」

もじもじしながらはにかむ姿に、アークのみならずこの場の全員が心臓を撃ち抜かれた。

ずっきゅーーーん!!

大公家の面々は悶え、使用人達は辛うじて堪えたものの、肩が震えていた。


これが天然モノの威力か---!!


・・・アーク、良く堪えていたな、と皆がちょっと尊敬と同情の眼差しを向けた。

アークはウザったそうにしていたが、ノアは気付かなかった。

ヴァンは他人事のように知らん振りだった。












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