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転生したら不死者でした
不死者転生14 瘴気の森の洋館
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黒毛熊に連れられ生還したエリーはアリアを見ると抱きつき泣き始める。気付いたら黒毛熊に乗せられ連れ去られ、戦士もいない。絶え間ない緊張の連続から、尊敬する姉の姿を見た瞬間、緊張の糸が切れ、堰を切ったように感情が溢れでたようだ。
アリアは慈愛に満ちた表情でそれを受け止め、落ち着くまでただ黙って抱きしめていた。当初の計画とはだいぶ違う普通の対面になったな、、、。
とはいえ、今回くらいは許してやろう。
「アリア、そろそろ移動するから泣き止ませろ。」
「不死者様、お待ちくださりありがとうございました。エリー、不死者様を危険に晒すわけにはいきません。落ち着いて、、、お姉ちゃんが手を握っておいてあげるから、いいわね?」
「お姉ちゃん??不死者様って、、、なんで、、」
「エリー、今は説明している時間はありません。お姉ちゃんを信じて、、ついていらっしゃい。」
「、、、うん。」
不死者様、、と呼び、その向ける視線には巫女らしい慈愛ではない、他の何かが混じっている。今まで見たことのない表情、、、あんな顔するなんて、、なんでなの?
エリーは拭えぬ不信感を隠そうともせずオレを睨みつける。オレが意思を込めて命令すれば、なんでもする使い魔である事を自覚してない。だからこそ、いいのだが。
エリーの事はアリアに任せ、オレは周辺を哨戒している使い魔の位置や状況を確認する。焦っていたとはいえ、戦士を失ったのはこの警戒網がそこまで信頼できるレベルにない事を証明してしまった。
「今の戦力では、個別に獣を狩るくらいしか、、安全に使い魔を増やす事はできない。数は必要だが、もっと精度を上げる必要がある。お前に何か提案はないのか?」
「そうですね、、、。主は今まで黒毛熊や狼、鼠のような小動物と幅広く使い魔にしておられますが、、いずれも通常の視覚、嗅覚に頼った索敵と言えます。」
「続けろ」
「主のご懸念される通り、小鬼のようにこの森の中に適応した魔獣が潜む場合、擬態能力は高く発見が困難になる可能性があります。例えば、、そうですね、蛇はいかがでしょうか?」
「熱感知か、確かに使えるな。」
「熱感知でございますか?」
「わかっていて提案したのではないのか?」
「いえ、、、私の叔父は猟師をしておりまして、暗闇の中でも蛇が正確に獲物を捕らえると言う話を聞いたことがあります。」
「経験則だな。オレも詳しくはないが蛇はピット器官だったかな、特殊な器官を使って熱を見る能力があるはずだ。使い魔に蛇を見つけたら狩らせるか。」
黒毛熊、狼に加えて蛇も使い魔候補として配下に伝達し、仕留めたら死体を持って来させ使い魔にする作業をしながら進む。
蛇は思ったより速く走るようで、子供が走るくらいの速度を出すことができる。周囲の警戒と斥候役として確保した数は既に40匹程になる。
近場を警戒する為に、一匹は研究員の首に巻きついて辺りを見渡している。研究員は不快感を隠していないが、なかなか滑稽で楽しませてくれる。
ん?
、、、先行している使い魔からアラート。小鬼などを発見した際の危険を知らせる感覚はないな。
アラートを発してきた狼型使い魔にアクセスすると視界を共有する。
目の前には、、、洋館??
石造の立派なその洋館は2階建てで、数百年も風雨にさらされたとは思えぬ程、原型を保っている。ノルマン様式だったか?戦争の備えを重視し、窓が少なく堅牢な雰囲気だ。
木材を使った建築とは違うからだろうが、外観からは破損箇所は見当たらない。これなら、専門知識のない補修でも、作業すれば充分に暮らせそうだ。
洋館を囲むように銅製の柵?で囲われている。そのおかげだろうか、森に侵食されず敷地が残ったのかもしれない。見晴らしもよく、守るにせよ戦うにせよ、周囲を把握しやすそうだ。小鬼の姿も確認できない。流行る気持ちを抑えて周囲の偵察を指示する。
オレたちは洋館から2km程の距離で待機中だ。洋館の付近には、小鬼などの脅威は今の所なさそうだ。そこで、鼠や蛇の使い魔を使って洋館の中を探索させている。かなり細かく確認したつもりだが、敵性反応はない。何者かが出入りしていれば痕跡はあるはずだがそれも見当たらない。奇跡としか言いようがない程、拠点としては申し分ない発見だ。
洋館の中に適正反応はない。熱感知もなし、魔人などいたらわからないかもしれないが、、、当てもなく彷徨うに事を考えれば、、リスクを冒してでもここを手に入れたい。
「館の中に反応はない。恐らく安全だが、念の為探索を行う。オレは周囲の哨戒に集中するから、研究員は狼型使い魔2匹と共に館の探索をしろ。アリア、お前とエリーはここにいてオレを守れ。」
「畏まりました。安全を確認してまいります。」
その後も周囲に危険な小鬼の群れや、他の敵性存在は確認されなかった。研究員はだいぶ念入りに調べていたようで、館内部の全てを見て安全を知らせるのに1時間以上を費やした。
安全な拠点だ!ようやく腰を落ち着けて今後に備えることができるのだ!
アリアは慈愛に満ちた表情でそれを受け止め、落ち着くまでただ黙って抱きしめていた。当初の計画とはだいぶ違う普通の対面になったな、、、。
とはいえ、今回くらいは許してやろう。
「アリア、そろそろ移動するから泣き止ませろ。」
「不死者様、お待ちくださりありがとうございました。エリー、不死者様を危険に晒すわけにはいきません。落ち着いて、、、お姉ちゃんが手を握っておいてあげるから、いいわね?」
「お姉ちゃん??不死者様って、、、なんで、、」
「エリー、今は説明している時間はありません。お姉ちゃんを信じて、、ついていらっしゃい。」
「、、、うん。」
不死者様、、と呼び、その向ける視線には巫女らしい慈愛ではない、他の何かが混じっている。今まで見たことのない表情、、、あんな顔するなんて、、なんでなの?
エリーは拭えぬ不信感を隠そうともせずオレを睨みつける。オレが意思を込めて命令すれば、なんでもする使い魔である事を自覚してない。だからこそ、いいのだが。
エリーの事はアリアに任せ、オレは周辺を哨戒している使い魔の位置や状況を確認する。焦っていたとはいえ、戦士を失ったのはこの警戒網がそこまで信頼できるレベルにない事を証明してしまった。
「今の戦力では、個別に獣を狩るくらいしか、、安全に使い魔を増やす事はできない。数は必要だが、もっと精度を上げる必要がある。お前に何か提案はないのか?」
「そうですね、、、。主は今まで黒毛熊や狼、鼠のような小動物と幅広く使い魔にしておられますが、、いずれも通常の視覚、嗅覚に頼った索敵と言えます。」
「続けろ」
「主のご懸念される通り、小鬼のようにこの森の中に適応した魔獣が潜む場合、擬態能力は高く発見が困難になる可能性があります。例えば、、そうですね、蛇はいかがでしょうか?」
「熱感知か、確かに使えるな。」
「熱感知でございますか?」
「わかっていて提案したのではないのか?」
「いえ、、、私の叔父は猟師をしておりまして、暗闇の中でも蛇が正確に獲物を捕らえると言う話を聞いたことがあります。」
「経験則だな。オレも詳しくはないが蛇はピット器官だったかな、特殊な器官を使って熱を見る能力があるはずだ。使い魔に蛇を見つけたら狩らせるか。」
黒毛熊、狼に加えて蛇も使い魔候補として配下に伝達し、仕留めたら死体を持って来させ使い魔にする作業をしながら進む。
蛇は思ったより速く走るようで、子供が走るくらいの速度を出すことができる。周囲の警戒と斥候役として確保した数は既に40匹程になる。
近場を警戒する為に、一匹は研究員の首に巻きついて辺りを見渡している。研究員は不快感を隠していないが、なかなか滑稽で楽しませてくれる。
ん?
、、、先行している使い魔からアラート。小鬼などを発見した際の危険を知らせる感覚はないな。
アラートを発してきた狼型使い魔にアクセスすると視界を共有する。
目の前には、、、洋館??
石造の立派なその洋館は2階建てで、数百年も風雨にさらされたとは思えぬ程、原型を保っている。ノルマン様式だったか?戦争の備えを重視し、窓が少なく堅牢な雰囲気だ。
木材を使った建築とは違うからだろうが、外観からは破損箇所は見当たらない。これなら、専門知識のない補修でも、作業すれば充分に暮らせそうだ。
洋館を囲むように銅製の柵?で囲われている。そのおかげだろうか、森に侵食されず敷地が残ったのかもしれない。見晴らしもよく、守るにせよ戦うにせよ、周囲を把握しやすそうだ。小鬼の姿も確認できない。流行る気持ちを抑えて周囲の偵察を指示する。
オレたちは洋館から2km程の距離で待機中だ。洋館の付近には、小鬼などの脅威は今の所なさそうだ。そこで、鼠や蛇の使い魔を使って洋館の中を探索させている。かなり細かく確認したつもりだが、敵性反応はない。何者かが出入りしていれば痕跡はあるはずだがそれも見当たらない。奇跡としか言いようがない程、拠点としては申し分ない発見だ。
洋館の中に適正反応はない。熱感知もなし、魔人などいたらわからないかもしれないが、、、当てもなく彷徨うに事を考えれば、、リスクを冒してでもここを手に入れたい。
「館の中に反応はない。恐らく安全だが、念の為探索を行う。オレは周囲の哨戒に集中するから、研究員は狼型使い魔2匹と共に館の探索をしろ。アリア、お前とエリーはここにいてオレを守れ。」
「畏まりました。安全を確認してまいります。」
その後も周囲に危険な小鬼の群れや、他の敵性存在は確認されなかった。研究員はだいぶ念入りに調べていたようで、館内部の全てを見て安全を知らせるのに1時間以上を費やした。
安全な拠点だ!ようやく腰を落ち着けて今後に備えることができるのだ!
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