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第八話
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「ジンさん、今日はありがとうございました」
「いえいえ、こちらこそありがとうございました。ウィードさんの動きとても参考になりました」
ウィード達は村からの依頼を終え、沈む夕日に照らされながら、帰りの道を歩いていた。
「そう言って貰えて良かったです」
「なんならまた今度、一緒に依頼受けて欲しいですし」
「えっ、本当ですか?」
ハルサックと依頼は受けられないし、受けるつもりもないウィードにとっては有り難いことだった。
「ええ、ウィードさんが大丈夫ならですけど……」
ジンはそこで言葉を句切ると、後ろを着いてきていたハルサックに視線を向けた。
ウィードはジンの視線を遮るように歩く位置を移動し、軽く頭を下げた。
「ああ、今日はハルサックのことで本当にご迷惑をおかけしました」
「あ、いえ、大丈夫ですよ。あはは……」
ジンは顔を引きつらせて笑った。
「ハルサックのことは気にしないで下さい。僕たちのパーティーは事実上解散しているようなものなので」
「そうなんですか?」
ジン首をかしげ、不思議そうな顔をする。
そして、口を開きかけるがその時ーー
「違うッ!!!!!」
腹の底に響くような大きな叫びが後ろから聞こえた。
ハルサックに肩を掴まれる。
「違うって何が? とりあえず離してくれないかな?」
自分でも信じられない程の冷たい声が出る。
彼は何を考えているんだろう?
事実上の解散にまで追いやったのは彼自身なのに。
どうして彼はこんなにも身勝手になれるんだろう?
ああ、またジンさんに迷惑をかけてしまう。
ウィードはまた色々言ってくるハルサックを無視して、ジンに話しかける。
「さっき何か言いかけてましたよね?」
「ああ、いや……もし解散するなら、僕のパーティーに入るのはどうかなと思って、誘おうかなと思ったんだけど……」
ジンはチラチラとハルサックの方を気にする。
ウィードはその誘いがとても嬉しかった。しかし、ウィードが返事を言う前に、ハルサックが会話に割って入る。
「ダメだダメだダメだああああああ!」
ハルサックはジンの両肩を掴み、凄んだ。
「何ちゃっかり俺のウィードを勧誘してんだよッ!!! 俺はそんなこと許さねえからーーうわッ」
ウィードはハルサックの頭を引っつかんで、頭を下げさせた。
「ジンさん、今日は本当にご迷惑おかけして申し訳ございませんでした。このままお話ししていてもまたご迷惑おかけすると思うので、今日はこれで失礼します」
「また機械があれば是非ご一緒させて貰えれば嬉しいです。それと、全然気にしないで下さい」
「ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ」
頭を一度大きく下げる。そしてウィードは、ハルサックを連れて、今まで歩いていた街道から逸れた。
「いえいえ、こちらこそありがとうございました。ウィードさんの動きとても参考になりました」
ウィード達は村からの依頼を終え、沈む夕日に照らされながら、帰りの道を歩いていた。
「そう言って貰えて良かったです」
「なんならまた今度、一緒に依頼受けて欲しいですし」
「えっ、本当ですか?」
ハルサックと依頼は受けられないし、受けるつもりもないウィードにとっては有り難いことだった。
「ええ、ウィードさんが大丈夫ならですけど……」
ジンはそこで言葉を句切ると、後ろを着いてきていたハルサックに視線を向けた。
ウィードはジンの視線を遮るように歩く位置を移動し、軽く頭を下げた。
「ああ、今日はハルサックのことで本当にご迷惑をおかけしました」
「あ、いえ、大丈夫ですよ。あはは……」
ジンは顔を引きつらせて笑った。
「ハルサックのことは気にしないで下さい。僕たちのパーティーは事実上解散しているようなものなので」
「そうなんですか?」
ジン首をかしげ、不思議そうな顔をする。
そして、口を開きかけるがその時ーー
「違うッ!!!!!」
腹の底に響くような大きな叫びが後ろから聞こえた。
ハルサックに肩を掴まれる。
「違うって何が? とりあえず離してくれないかな?」
自分でも信じられない程の冷たい声が出る。
彼は何を考えているんだろう?
事実上の解散にまで追いやったのは彼自身なのに。
どうして彼はこんなにも身勝手になれるんだろう?
ああ、またジンさんに迷惑をかけてしまう。
ウィードはまた色々言ってくるハルサックを無視して、ジンに話しかける。
「さっき何か言いかけてましたよね?」
「ああ、いや……もし解散するなら、僕のパーティーに入るのはどうかなと思って、誘おうかなと思ったんだけど……」
ジンはチラチラとハルサックの方を気にする。
ウィードはその誘いがとても嬉しかった。しかし、ウィードが返事を言う前に、ハルサックが会話に割って入る。
「ダメだダメだダメだああああああ!」
ハルサックはジンの両肩を掴み、凄んだ。
「何ちゃっかり俺のウィードを勧誘してんだよッ!!! 俺はそんなこと許さねえからーーうわッ」
ウィードはハルサックの頭を引っつかんで、頭を下げさせた。
「ジンさん、今日は本当にご迷惑おかけして申し訳ございませんでした。このままお話ししていてもまたご迷惑おかけすると思うので、今日はこれで失礼します」
「また機械があれば是非ご一緒させて貰えれば嬉しいです。それと、全然気にしないで下さい」
「ありがとうございます」
「いえ、こちらこそ」
頭を一度大きく下げる。そしてウィードは、ハルサックを連れて、今まで歩いていた街道から逸れた。
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