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第五章 今が一番よいタイミング

129 僕が彼女と行きたい場所 ②

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 もう眠る気だったから眼鏡は掛けてない。けど、たまにはそういうのもいいかなと思ってそのまま始めてしまった。視界がおぼろげな分、他の感覚が鋭敏になる。

「新くん、見えないでしょ?」
「ん? ううん」

 眼鏡を掛けてないとはいえ、全く見えない訳じゃない。

「これくらい近ければ、見えるよ」

 若葉ちゃんにふれるだけのキスをして、唇が離れてからもう一度見つめた。

「なんか……そんな風に見つめられると、すごく照れる……」
「若葉ちゃん、色っぽい雰囲気になってる」
「だって……」

 我慢できなくなってきたから、パジャマのボタンを外し、脱がせる。若葉ちゃんは、ブラを着けておらず、代わりにレースが素敵な白いタンクトップを纏っていた。乳首が立っているのがはっきりわかったので、上からそっとなでる。

「ほら、もうこんなになってる」
「あぁ……あっ……」

 若葉ちゃんはずいぶん甘い声で啼くようになったと思う。女を感じさせられてしまって、たまらなく、クる。

 タンクトップを脱がせ、パジャマのズボンとショーツも下ろした。もう一度覆いかぶさるようにくちづけをして、左手で胸をゆっくりさする。右手で秘所を探ると結構濡れてたけど、もう少し気持ちよくしてあげたくて、クリトリスをいじった。

「あぁん……」

 声がすごく色っぽい。肌もしっとりしていて、やわらかくて、いくらさわっても飽きない。

「今日どうしたの? ほとんど何もしてないのに、えらく感じてない?」
「だって……私、新くんの顔、とっても好きなんだもん。いつもと違うし、なんだかすごくどきどきする……」
「それは……眼鏡掛けないのも、結構いいね」

 僕もTシャツとスウェットを脱ぎ、下着を下ろす。

「ゴム……」

 これは盲点だった。薄暗いから収納場所がわからない。
 僕が困っていると、ペリリと音がした。

「はい」

 若葉ちゃんから四角いものを手渡される。

「ありがと。……そうだ」
「なあに?」
「手伝って」

 手を取ってゴムを返すと、若葉ちゃんから緊張した雰囲気が伝わってきた。

「どうすればいいの……?」

 少し不安そうな声音。

「ん。上にかぶせて、精液溜めのとこ押さえながら、ゆっくり下げてったら大丈夫」
「……こう?」
「そう」

 若葉ちゃんはすごくおっかなびっくりな感じで扱っていたけど、器用だから意外とすんなり装着に成功した。

「ありがとう」
「なんか、思ってたより簡単だった」
「うん。上手だったよ」
「えへへ。褒められちゃった。今度は私一人で挑戦するね」
「うん。お願いする」

 もう、そのまま挿れてしまうことにした。

「んー……」

 我慢できなかったという感じのする声。派手な喘ぎじゃないのが、なんだか却って興奮する。

「若葉」
「新くん……大好き」

 若葉ちゃんからぎゅうっと抱きつかれて、愛おしくて仕方なくなる。

「うん。僕も若葉が大好きだ」

 激しく動かなくてもとても満たされた気持ちになり、セックスを終えてすぐ、僕は深い眠りに落ちた。
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