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本編・取り違えと運命の人
044 夏の嵐・おまけ(リカルドとフラヴィオ) ③
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リカルドの職場にて・3(俺の妹がそんなにモテてた訳がない)
「よう、リカルド」
「あ! フラヴィオさん!」
「今日も担当の兄ちゃん、接客中なんだ。しばらく相手してもらってもいいか?」
「はい、もちろん!」
これは真相究明のチャンスかもしれない。
「ええと、前からお訊ねしたかったことが」
「なんだ?」
「実家で、ジュリエッタ、モテモテだったでしょう?」
「は? あんな色気ないヤツ、モテた訳ねえだろ」
「えええ? ジュリエッタ、めちゃくちゃ可愛いじゃないですか!」
「それ、お前の欲目だろ」
「そんなことないと思うんだけどなあ……」
フラヴィオさんは皮肉気な笑顔で俺に言う。
「とりあえず、俺の妹と付き合いたければまず俺に話を通せ、と野郎どもには通達してたが、申し出てくるような奇特なヤツは、一人もいなかった」
「……それって」
「本気なら、それくらい、どうってことないだろ? 俺に挨拶もできないようなヤツが、あいつを幸せにできる訳、ないからな」
そう言うと、フラヴィオさんは俺から目をそらすように、窓の外を眺めた。
「その、ありがとうございます」
「は?」
「たぶん、そのおかげで、ジュリエッタ、自分がモテないって勘違いして、神託申し込んでくれたんだと思うので」
「どうだか。俺は知らない」
「騎士の役割は俺が引き継ぐので、安心してください!」
「お前、時々、まるで意味わかんないこと言うよな」
「そうですか?」
そこまで話したところで、マッテオがこちらに向かってくるのが見えた。
「あ、担当の兄ちゃん、手が空いたみたいだわ。それじゃ、リカルド、これからも、よろしくな」
「はい! こちらこそ、よろしくお願いします!!」
「よう、リカルド」
「あ! フラヴィオさん!」
「今日も担当の兄ちゃん、接客中なんだ。しばらく相手してもらってもいいか?」
「はい、もちろん!」
これは真相究明のチャンスかもしれない。
「ええと、前からお訊ねしたかったことが」
「なんだ?」
「実家で、ジュリエッタ、モテモテだったでしょう?」
「は? あんな色気ないヤツ、モテた訳ねえだろ」
「えええ? ジュリエッタ、めちゃくちゃ可愛いじゃないですか!」
「それ、お前の欲目だろ」
「そんなことないと思うんだけどなあ……」
フラヴィオさんは皮肉気な笑顔で俺に言う。
「とりあえず、俺の妹と付き合いたければまず俺に話を通せ、と野郎どもには通達してたが、申し出てくるような奇特なヤツは、一人もいなかった」
「……それって」
「本気なら、それくらい、どうってことないだろ? 俺に挨拶もできないようなヤツが、あいつを幸せにできる訳、ないからな」
そう言うと、フラヴィオさんは俺から目をそらすように、窓の外を眺めた。
「その、ありがとうございます」
「は?」
「たぶん、そのおかげで、ジュリエッタ、自分がモテないって勘違いして、神託申し込んでくれたんだと思うので」
「どうだか。俺は知らない」
「騎士の役割は俺が引き継ぐので、安心してください!」
「お前、時々、まるで意味わかんないこと言うよな」
「そうですか?」
そこまで話したところで、マッテオがこちらに向かってくるのが見えた。
「あ、担当の兄ちゃん、手が空いたみたいだわ。それじゃ、リカルド、これからも、よろしくな」
「はい! こちらこそ、よろしくお願いします!!」
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