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第二章
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「いい加減、婚約者を選んで下さい!」
宰相であるマイヤー侯爵は第二王子フリードリヒに切実に訴えていた。
「まだ私は16歳ですし。そんなに慌てなくてもいいじゃないですか」
にこやかなフリードリヒとは対比的に、マイヤー侯爵は鬼の形相になっている。
「フリードリヒ王子が選ばれないから、痺れを切らした良家の御令嬢達が、別の男と次々と婚約されてしまっているのですよ!? 条件の良い方は早く売れてしまうものです! お急ぎ下さい!」
「焦らなくても、毎年若い女性が社交界デビューするのですから、いなくなったりしませんよ」
「娘を可愛いがる良家の親は、歳の離れた男との結婚を嫌がるのです!」
「分かりましたよ。選ぶから、そんなに怒らないで下さい」
「絶対ですぞ!」
なおもブチブチいう宰相を追い出し、フリードリヒは溜息を吐いた。
晩餐の時間がやってきて、フリードリヒはダイニングで自分の席についた。食事の席でもフリードリヒの結婚相手の話題が出る。
「宰相が気に病んでいる。お前が気になっている女性はいないのか?」
女王に問われる。
「クリスチナ妃がどうして兄上と結婚したかが気になっておりますが、他には特にありません」
「気になる人がいないなら簡単だろ? 1番良いと思う女性を選べばいい」
ヴィルヘルムの言葉にフリードリヒは一瞬、クリスチナを見た。そして、笑顔で答える。
「そうですね! そうしたいと思います!」
食事が終わり、ヴィルヘルムがクリスチナをエスコートする背中を見送ると、フリードリヒは再び溜息を吐いた。
自室に戻り、婚約者候補の釣書をめくる。
だが、すぐに閉じ、次の釣書を手にとる。開いては閉じ、開いては閉じ...最後の1枚を閉じると、再び溜息を吐く。
「1番良い女性? そんなに言うなら略奪してやろうか?」
フリードリヒは小さな声で呟いた。
数日後、フリードリヒはエミリアを呼び出した。
人払いをして、フリードリヒの執務室で2人きりになる。
「お久しぶりですぅ~! フリッツ王子にお呼びだて頂いて嬉しいです! ようやく、私の魅力に気が付いちゃいました?」
※フリッツはフリードリヒの愛称。
「はい。エミリアさんは大変魅力的な結婚相談所をなさっているそうですね?」
笑顔の仮面は今日も絶好調である。
「あ、なんだぁ~、そっちですか? エミリアの結婚・恋愛相談所をご利用頂き有難うございます~! それで? 誰と誰をくっつけたいのですか? お貴族様の独身男性なら、お安く致しますよ~」
「私の結婚相手を探しています。候補者の釣書もここにありますが、選ぶ手伝いをして頂けますか?」
宰相であるマイヤー侯爵は第二王子フリードリヒに切実に訴えていた。
「まだ私は16歳ですし。そんなに慌てなくてもいいじゃないですか」
にこやかなフリードリヒとは対比的に、マイヤー侯爵は鬼の形相になっている。
「フリードリヒ王子が選ばれないから、痺れを切らした良家の御令嬢達が、別の男と次々と婚約されてしまっているのですよ!? 条件の良い方は早く売れてしまうものです! お急ぎ下さい!」
「焦らなくても、毎年若い女性が社交界デビューするのですから、いなくなったりしませんよ」
「娘を可愛いがる良家の親は、歳の離れた男との結婚を嫌がるのです!」
「分かりましたよ。選ぶから、そんなに怒らないで下さい」
「絶対ですぞ!」
なおもブチブチいう宰相を追い出し、フリードリヒは溜息を吐いた。
晩餐の時間がやってきて、フリードリヒはダイニングで自分の席についた。食事の席でもフリードリヒの結婚相手の話題が出る。
「宰相が気に病んでいる。お前が気になっている女性はいないのか?」
女王に問われる。
「クリスチナ妃がどうして兄上と結婚したかが気になっておりますが、他には特にありません」
「気になる人がいないなら簡単だろ? 1番良いと思う女性を選べばいい」
ヴィルヘルムの言葉にフリードリヒは一瞬、クリスチナを見た。そして、笑顔で答える。
「そうですね! そうしたいと思います!」
食事が終わり、ヴィルヘルムがクリスチナをエスコートする背中を見送ると、フリードリヒは再び溜息を吐いた。
自室に戻り、婚約者候補の釣書をめくる。
だが、すぐに閉じ、次の釣書を手にとる。開いては閉じ、開いては閉じ...最後の1枚を閉じると、再び溜息を吐く。
「1番良い女性? そんなに言うなら略奪してやろうか?」
フリードリヒは小さな声で呟いた。
数日後、フリードリヒはエミリアを呼び出した。
人払いをして、フリードリヒの執務室で2人きりになる。
「お久しぶりですぅ~! フリッツ王子にお呼びだて頂いて嬉しいです! ようやく、私の魅力に気が付いちゃいました?」
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「はい。エミリアさんは大変魅力的な結婚相談所をなさっているそうですね?」
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