28 / 45
27
しおりを挟む
「さっきの絵、神山くんよね?」
美術準備室に入るなり、ストレートに切り出された。
「なんでわかったの?」
「気づいてなかったの? あたし、何度も声をかけたのよ」
ぎゃー! 絵に集中しすぎていて、ぜんぜん聞こえてなかった!
「ど、土曜日に、お芝居を見せてもらったから……」
「お芝居? そっか。神山くん、まだ演技を続けていたのね」
そうだ。凛ちゃんはオーディションのことも知らないんだった。
「なんで、そういう大事なこと、あたしに教えてくれないのかしら」
「凛ちゃんが心配してたってことは、神山くんに伝えておくよ」
「なんかヘンな感じ。前は、あたしが彼の一番の友だちだったのに」
うう、よけいなことを言っちゃった。
「凛ちゃん、ごめん。私……」
「だから今度は、三人で遊びに行きましょう?」
「え?」
「あたしたち、お友だちでしょ? 仲間はずれなんて、ひどいわ」
ぽかん。
「そ、そうだよね。私たち、友だちだもんね」
全身から力が抜ける。よかった、凛ちゃんは最初から怒ってなかったんだ
「それより。菜月さんがコンクールに出品するなら、今度こそ本当にライバルね」
「う、うん。一緒に頑張ろうね」
「ええ。絶対に負けないわ」
美術準備室に入るなり、ストレートに切り出された。
「なんでわかったの?」
「気づいてなかったの? あたし、何度も声をかけたのよ」
ぎゃー! 絵に集中しすぎていて、ぜんぜん聞こえてなかった!
「ど、土曜日に、お芝居を見せてもらったから……」
「お芝居? そっか。神山くん、まだ演技を続けていたのね」
そうだ。凛ちゃんはオーディションのことも知らないんだった。
「なんで、そういう大事なこと、あたしに教えてくれないのかしら」
「凛ちゃんが心配してたってことは、神山くんに伝えておくよ」
「なんかヘンな感じ。前は、あたしが彼の一番の友だちだったのに」
うう、よけいなことを言っちゃった。
「凛ちゃん、ごめん。私……」
「だから今度は、三人で遊びに行きましょう?」
「え?」
「あたしたち、お友だちでしょ? 仲間はずれなんて、ひどいわ」
ぽかん。
「そ、そうだよね。私たち、友だちだもんね」
全身から力が抜ける。よかった、凛ちゃんは最初から怒ってなかったんだ
「それより。菜月さんがコンクールに出品するなら、今度こそ本当にライバルね」
「う、うん。一緒に頑張ろうね」
「ええ。絶対に負けないわ」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
0
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる