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13章
【閑話】クリスマスの夢
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はぁ……クリスマスイブか……
私は雪の降る中外を眺めた。
外には真っ白な世界が広がっている。
何もかも雪で隠されているとこの世界にいるのは自分だけなのではないかという気持ちになった。
【眠れないのか?】
従魔のみんなが眠る中シルバだけが私が起きていることに気がついて声をかけてきた。
【シルバ、なんか目が覚めちゃって】
そう言うとシルバは私をギュッと囲んで自分に引き寄せた。
【一人なんて事はない。俺たちがいつもそばにいるだろ】
【そうだね】
シルバ達のことはもちろん好きだし一緒にいて落ち着く……でも今は大食らいで私に甘いあの人に会いたかった。
【大丈夫だ、また会える】
【そうだね】
シルバは私が何を考えているのかわかったようで安心させるように微笑んだ。
【ありがとうシルバ、なんかちょっと落ち着いたよ……少し眠くなってきた……】
シルバの温もりに瞼が重くなってきた。
【そのまま目を閉じて眠れ】
優しいシルバの声を聴きながら私は眠りに落ちていった。
ミヅキの寝息を確認してホッとため息を吐く。
この国に連れてこられてからもミヅキは他人の事ばかり考え助けている。
俺達の願いはミヅキの幸せなのに……
スヤスヤと眠るミヅキのおでこにそっと自分のおでこを近づける。
今日はミヅキの前世で言うクリスマスという日らしい。
サンタとか言う赤い男が一年いい子にしていた子供にプレゼントを届けに来る日だとかなんとか言っていた。
【赤い男ね……】
ミヅキがいま会いたい男も赤い髪の男だった。
【せめていい夢を……】
そう願いを込めてミヅキおでこにそっと触れた。
◆
クンクン……
なんだがいい香りにせっかく寝たのにまた目が覚めてしまった。
【んー、なんかいい匂いがする。シルバなんなの?】
一緒に寝ていたシルバに声をかけるが反応がない。
目を開けてみるとそこは見覚えのあるいつもの家だった。
「あ、あれ?これって……」
自分の今いる場所が何処なのかわからなくなった。
「おーい、ミヅキそろそろ起きろよ。腹減っただろ?」
すると扉からベイカーさんが顔をだした。
「べ、ベイカーさん?」
会いたかった人が目の前にいる……それなのに体が動かずにいた。
「なんだ、寝ぼけてるのか?」
ベイカーさんは笑いながら近づくと私をヒョイっと抱き上げた。
「飯の用意が出来てるぞ」
「ベイカーさんなんでここにいるの!?」
「なんでって自分の家にいたらダメなのか?なんか今日はミヅキ変だぞ」
ベイカーさんが熱でもあるのかとおでこを触った。
「自分の家?」
私は周りを見ると確かにいつもの家だった。
ベイカーさんが私を引き取ってくれてから暮らしている家。
「それよりも飯だ!食べないのか?」
「た、食べる!」
慌てて答える。
これって夢?それにしてはリアルだし……でも……
ベイカーさんの顔をじっと見つめると目があいニコッと笑われた。
「何をそんなに人の顔を見てるんだ?まぁかっこいいベイカーさんを見たくなる気持ちもわかるけどな!」
「それって自分で言う?」
呆れているとベイカーさんがニヤッと笑う。
その顔がなんだが可笑しくて笑い出してしまった。
「あはは!なんか久しぶりに大声で笑った気がする」
「そうか、そりゃよかった」
その日ベイカーさんは優しくて私のそばにずっと居てくれた。
お昼は二人でご飯を作りほとんどをベイカーさんが一人で食べた。
食後のデザートを作るとこれまた大量に食べてお腹をパンパンにしている。
「く、食いすぎた……」
横になってお腹をさすっている。
「もう、調子に乗って食べ過ぎだよ!」
お水を持ってきてあげると嬉しそうに飲んでいた。
「だってさ、ミヅキが作るものは全部食べたいよ」
「そんなの……いつでも作るよ」
苦しそうにしながらも優しく笑っていた。
「こうやって毎日毎日ミヅキと飯を食っていたいな」
「そうだね……でもずっと……って訳にはいかないんじゃない。ベイカーさんと喧嘩して家を出るかもよ」
「もし、そうなったとしても……いつでも帰ってこい」
「でも喧嘩だよ?仲直りできないかも……」
「それは無い。たとえどんな理由があったとしても俺はミヅキを否定しない」
ベイカーさんの真剣な顔に私は息を飲んだ。
「あ、ありがとう。でもさ、私がベイカーさんを許さないかもよー」
「それは困る!」
少しとぼけて言うとベイカーさんは慌てて謝ろうとしていた。
「例えばだよー」
おっちょこちょいのベイカーさんに私は笑いが止まらなくなり涙を流しながら笑っていた。
「ふふ、楽しいなー」
涙を拭き取るとまたベイカーさんとたくさんお話をしてその日は一緒に眠りについた……
【ミヅキ、おはよう】
シルバの声に目を覚ますといつものみんなの朝の挨拶が降り注ぐ。
【ミヅキおはよー】
【ぐっすり寝てたな】
【なんかいい夢みたの?】
シンク達の質問に夢の内容を思い出そうとするがうっすらとしか思い出せなかった。
【なんだろ……なんか凄くいい夢を見てた気がする】
【なんだ!たくさん飯を食う夢か?】
シルバが羨ましいと舌なめずりをする。
【ふふ、違う……かな?よく覚えてないや……でも凄く楽しかった】
胸の当たりがポカポカとしていてそれをずっと感じていたかった。
そんな嬉しそうな私にシルバが優しく声をかける。
【あれだな、ミヅキがいい子だからサンタって奴がいい夢を見せてくれたのかもしれないぞ】
【サンタさんが?】
そういば今日はクリスマスだ。
【そうかも!よーし今日は張り切ってご馳走様作っちゃお!】
【【【【【やった!】】】】】
喜ぶシルバ達に私はいそいそと食材を用意しながらふと外を見た。
今日は久しぶりに雪も降っていない快晴だ。
私は気持ちいいほど青い空をじっと眺めた。
その頃……
「ベイカーさん起きて下さい」
「あ、ああ」
デボットの声に起こされて目を開けるといつもの天井が目に入った。
「あれベイカーさん今日はなんか嬉しそうですね」
デボットに顔を覗き込まれてそう言われる。
「そうか?」
自分では分からずに顔に触れる。
確かにここ最近で一番の目覚めの良さだった気はした。
「なんかいい夢見たのかもな……」
覚えてないが凄く幸せな夢を見てた気がする。
「ミヅキの夢でも見たんですか?」
デボットがニヤニヤとこちらをみて笑っている。
「そうかもな」
覚えてないが確かに胸が熱くなるような心地いい夢を見た。
「それは羨ましい……」
デボットの呟きにクスッと笑って起き上がった。
今日はミヅキから教わったクリスマスという日らしい。
もしかしたらサンタって奴がミヅキに会いたいって願いを叶えてくれたのかもな……
遠くに行ってしまったバカ娘を思い俺はふと窓から空を眺めた。
私は雪の降る中外を眺めた。
外には真っ白な世界が広がっている。
何もかも雪で隠されているとこの世界にいるのは自分だけなのではないかという気持ちになった。
【眠れないのか?】
従魔のみんなが眠る中シルバだけが私が起きていることに気がついて声をかけてきた。
【シルバ、なんか目が覚めちゃって】
そう言うとシルバは私をギュッと囲んで自分に引き寄せた。
【一人なんて事はない。俺たちがいつもそばにいるだろ】
【そうだね】
シルバ達のことはもちろん好きだし一緒にいて落ち着く……でも今は大食らいで私に甘いあの人に会いたかった。
【大丈夫だ、また会える】
【そうだね】
シルバは私が何を考えているのかわかったようで安心させるように微笑んだ。
【ありがとうシルバ、なんかちょっと落ち着いたよ……少し眠くなってきた……】
シルバの温もりに瞼が重くなってきた。
【そのまま目を閉じて眠れ】
優しいシルバの声を聴きながら私は眠りに落ちていった。
ミヅキの寝息を確認してホッとため息を吐く。
この国に連れてこられてからもミヅキは他人の事ばかり考え助けている。
俺達の願いはミヅキの幸せなのに……
スヤスヤと眠るミヅキのおでこにそっと自分のおでこを近づける。
今日はミヅキの前世で言うクリスマスという日らしい。
サンタとか言う赤い男が一年いい子にしていた子供にプレゼントを届けに来る日だとかなんとか言っていた。
【赤い男ね……】
ミヅキがいま会いたい男も赤い髪の男だった。
【せめていい夢を……】
そう願いを込めてミヅキおでこにそっと触れた。
◆
クンクン……
なんだがいい香りにせっかく寝たのにまた目が覚めてしまった。
【んー、なんかいい匂いがする。シルバなんなの?】
一緒に寝ていたシルバに声をかけるが反応がない。
目を開けてみるとそこは見覚えのあるいつもの家だった。
「あ、あれ?これって……」
自分の今いる場所が何処なのかわからなくなった。
「おーい、ミヅキそろそろ起きろよ。腹減っただろ?」
すると扉からベイカーさんが顔をだした。
「べ、ベイカーさん?」
会いたかった人が目の前にいる……それなのに体が動かずにいた。
「なんだ、寝ぼけてるのか?」
ベイカーさんは笑いながら近づくと私をヒョイっと抱き上げた。
「飯の用意が出来てるぞ」
「ベイカーさんなんでここにいるの!?」
「なんでって自分の家にいたらダメなのか?なんか今日はミヅキ変だぞ」
ベイカーさんが熱でもあるのかとおでこを触った。
「自分の家?」
私は周りを見ると確かにいつもの家だった。
ベイカーさんが私を引き取ってくれてから暮らしている家。
「それよりも飯だ!食べないのか?」
「た、食べる!」
慌てて答える。
これって夢?それにしてはリアルだし……でも……
ベイカーさんの顔をじっと見つめると目があいニコッと笑われた。
「何をそんなに人の顔を見てるんだ?まぁかっこいいベイカーさんを見たくなる気持ちもわかるけどな!」
「それって自分で言う?」
呆れているとベイカーさんがニヤッと笑う。
その顔がなんだが可笑しくて笑い出してしまった。
「あはは!なんか久しぶりに大声で笑った気がする」
「そうか、そりゃよかった」
その日ベイカーさんは優しくて私のそばにずっと居てくれた。
お昼は二人でご飯を作りほとんどをベイカーさんが一人で食べた。
食後のデザートを作るとこれまた大量に食べてお腹をパンパンにしている。
「く、食いすぎた……」
横になってお腹をさすっている。
「もう、調子に乗って食べ過ぎだよ!」
お水を持ってきてあげると嬉しそうに飲んでいた。
「だってさ、ミヅキが作るものは全部食べたいよ」
「そんなの……いつでも作るよ」
苦しそうにしながらも優しく笑っていた。
「こうやって毎日毎日ミヅキと飯を食っていたいな」
「そうだね……でもずっと……って訳にはいかないんじゃない。ベイカーさんと喧嘩して家を出るかもよ」
「もし、そうなったとしても……いつでも帰ってこい」
「でも喧嘩だよ?仲直りできないかも……」
「それは無い。たとえどんな理由があったとしても俺はミヅキを否定しない」
ベイカーさんの真剣な顔に私は息を飲んだ。
「あ、ありがとう。でもさ、私がベイカーさんを許さないかもよー」
「それは困る!」
少しとぼけて言うとベイカーさんは慌てて謝ろうとしていた。
「例えばだよー」
おっちょこちょいのベイカーさんに私は笑いが止まらなくなり涙を流しながら笑っていた。
「ふふ、楽しいなー」
涙を拭き取るとまたベイカーさんとたくさんお話をしてその日は一緒に眠りについた……
【ミヅキ、おはよう】
シルバの声に目を覚ますといつものみんなの朝の挨拶が降り注ぐ。
【ミヅキおはよー】
【ぐっすり寝てたな】
【なんかいい夢みたの?】
シンク達の質問に夢の内容を思い出そうとするがうっすらとしか思い出せなかった。
【なんだろ……なんか凄くいい夢を見てた気がする】
【なんだ!たくさん飯を食う夢か?】
シルバが羨ましいと舌なめずりをする。
【ふふ、違う……かな?よく覚えてないや……でも凄く楽しかった】
胸の当たりがポカポカとしていてそれをずっと感じていたかった。
そんな嬉しそうな私にシルバが優しく声をかける。
【あれだな、ミヅキがいい子だからサンタって奴がいい夢を見せてくれたのかもしれないぞ】
【サンタさんが?】
そういば今日はクリスマスだ。
【そうかも!よーし今日は張り切ってご馳走様作っちゃお!】
【【【【【やった!】】】】】
喜ぶシルバ達に私はいそいそと食材を用意しながらふと外を見た。
今日は久しぶりに雪も降っていない快晴だ。
私は気持ちいいほど青い空をじっと眺めた。
その頃……
「ベイカーさん起きて下さい」
「あ、ああ」
デボットの声に起こされて目を開けるといつもの天井が目に入った。
「あれベイカーさん今日はなんか嬉しそうですね」
デボットに顔を覗き込まれてそう言われる。
「そうか?」
自分では分からずに顔に触れる。
確かにここ最近で一番の目覚めの良さだった気はした。
「なんかいい夢見たのかもな……」
覚えてないが凄く幸せな夢を見てた気がする。
「ミヅキの夢でも見たんですか?」
デボットがニヤニヤとこちらをみて笑っている。
「そうかもな」
覚えてないが確かに胸が熱くなるような心地いい夢を見た。
「それは羨ましい……」
デボットの呟きにクスッと笑って起き上がった。
今日はミヅキから教わったクリスマスという日らしい。
もしかしたらサンタって奴がミヅキに会いたいって願いを叶えてくれたのかもな……
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