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13章

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【そりゃさ、ミヅキとシルバは最初に出会ってて特別なのはわかるけど……僕らだっていること忘れないでよね】

シルバと抱き合っているとシルクがたまらずに頭の上に乗って髪の毛を優しくつまんだ。

【そうですね、シルバには敵わないかもしれないが我々のミヅキを思う気持ちだって本物だぞ】

プルシアには珍しく少しヤキモチを焼いてるみたいだった。

他のみんなも体に擦り寄ってくる。

【そうだよね、うん!みんな大好きな私の家族だよ。これからもよろしくね】

みんなと改めて気持ちを通じ合うと白蛇ちゃんをみた。

【こんな私達だけどよかったら一緒の家族になってね】

【いいの?】

白蛇はシルバ達をちらっとみて確認をとる。

【まぁミヅキが言うなら仕方ない。だが聖獣になるなら従魔の契約は破棄しろよ】

【うん!】

白蛇ちゃんはわかったと私が伸ばした手に飛びついてきた。

その瞬間カチッと心が重なった。

【ふふ、しばらくよろしくね!白蛇ちゃんの名前は何にしようかなー】

みんな色の名前だからこの子も色がいいな、真っ白な体……白、ホワイト……スノーホワイト……。

【決めた!君の名前はスノー!雪のように美しい白い体だから】

【スノー……うん!スノーだね!名前は初めてで嬉しいな!】

スノーが体を伸ばしてチュッと私の口にキスをした。

【あー!】

それをシルバがみて声をあげる。

【?】

スノーは何がダメだったの?と首を傾げてシルバをみた。

【だってさっきシルバがこうしてたよ?だから僕もしたくなったの】

【シルバが悪いよ】

シンクに言われてシルバは渋々スノーを許していた。

【スノーはしばらくはコハクに世間について教えて貰え。ここでは一番下なんだからな】

【わかったよ】

スノーはぴょんと飛んでコハクの首に巻きついた。

【スノー、ぼくが色々教えてあげる!】

コハクが元気に答えると体をぴょんぴょんと跳ねだした。

【わっ!な、なんか僕の方が知ってるんじゃ……】

コハクの無邪気な様子にスノーは不安な声をあげた。

【可愛いと可愛いが一緒にいると最強だ……】

私はそれよりもコハクとスノーの可愛さに真面目な顔で呟いた。

コハクとスノーは相性がいいのかすぐに仲良くなった。
その日はスノーが従魔になって初めての夕食、私はなにか記念になるようなものを作ってあげたかった。

【スノーはなにか好きな物はあるの?】

【好きな物?】

スノーが可愛らしく首を傾げた。

【うん、食べたいものがあれば頑張って作るよ!】

【僕……】

スノーは言い淀んでチラッとシンクを見た。

【ま、まさか……シンク?】

【ち、違うよ!僕……卵が好きなの】

【なーんだ卵か】

ホッと胸を撫で下ろした。

【いいの?シンクは嫌な気にならない?】

スノーが気にしているとシンクはなんで?とわけが分からない様子。

【大丈夫だよ、シンクも卵好きだよね】

【うん!あっ、まさか共食い……なんて思ったの?】

シンクがスノーに聞くとこくりと頷き頷いた。

【僕があんな下等な鳥と同じわけないじゃん】

【シンク、下等なんて言っちゃダメだよ……ちゃんと食材に感謝しなくちゃね】

【はーい】

シンクは可愛く下を出してウインクした。

【だからスノーは気にしなくて大丈夫だよ、私達卵料理たくさん作って食べてるからね】

【そ、そうなんだ……】

スノーは複雑な顔をしていた。

【そっか、スノーは卵が好きなんだね。なら何がいいかなー】

【卵焼きはどうだ!?】

シルバがベロっと舌なめずりをする。

【僕は卵サンドがいいなー】

シンクはパンがいいみたいだ。

【僕は月見うどん!あっお揚げでもいいなー】

【私はなんでも好きだがそのままの形が好きかな】

コハクはお揚げの方が好みだといい、プルシアはゆで卵が好みのようだ。

【うーん、何にしよう】

町で手に入れた野菜をみて何がいいかと考える。

町でお肉と野菜は手に入ったし、調味料も少しもらっていた。

寒い所だし、あれがいいかな!

私は大きな鍋を取り出した!

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