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13章
757.
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【それで、これからどうする?】
みんなが起きてきたところでシルバが私に聞いてきた。
【それなんだけど、あの人なんで私をここに連れてきたのかな?】
【そりゃミヅキをルナって子だと思ってるからだろ】
また魔力を吸い出してなにかしようとしてるのかもしれない。
【私がルナちゃんじゃないって言ったら、返してくれると思う?】
シルバ達は間髪入れずに首を横に振った。
【あれは自分の事しか信じない奴だ、ミヅキの言葉を信じるとは思えない】
【だよねーそれにアナテマの事も気になるしそのままにしておけない。あとこの国人達の事も…】
【そこまでミヅキが背負う事はないと思うぞ】
シルバが眉間に皺を寄せて渋い顔をすると、シンク達もそうだと頷く。
【うん、確かにそうなんだけど…】
【でもほっとけないんだよな】
シルバが呆れたようにため息をつく。
【まぁそれがミヅキだよね】
【私達もそんなミヅキに助けられたからなぁ…】
【【【うんうん】】】
プルシアの言葉にコハク達が思いっきり首を動かす。
【でもどうする?俺達は幽閉される身だろ?なにかすればあの男が黙ってないんじゃないか】
【うーん】
シルバ達と唸っているとメイドのローラさんが部屋にやってきた。
ノックの音にシルバ達が身構える。
「はい、どうぞ」
私が声をかけると恐る恐るといった感じでローラさんが部屋に入ってきた。
「ミヅキ様、お体は大丈夫ですか?」
心配そうに聞いてきた。
「はい、もう大丈夫です!」
私が笑顔で答えるとローラさんは本当にほっとしたように安堵してくれた。
「よかった、先程食事の用意ができましたが...ミヅキ様達には必要無いかも知れません...」
ローラさんが済まなそうに声をかける。
「よかったら持ってきてください、私が少しアレンジするのでローラさん達で食べて下さい」
「そんな、何度もそのような事をしてもらう訳には...」
ローラさんはブンブンと首を振る。
「やっぱり町の様子は知りたいな...よし!」
私は決意して立ち上がる。
【また、なんか思い付いたみたいだな】
【こんな時のミヅキは何言ってもダメだよね】
【きっと無茶するだろうな】
【ミヅキ......しんぱい】
【そうですね】
【でもそんなミヅキ......すき!】
ムーの一言にシルバ達は苦笑する。
【まぁ悲しんでいる時よりはいいな】
シルバ達は諦めてミヅキの作戦を聞くことにした。
私はとりあえず用意された食事に食材と調味料を足してローラさん達従者達の料理を完成させた。
【それでどうするんだ?】
【まずはあの父親気取りの男の言う通りルナちゃんのふりをする!】
【【【ダメだ!】】】
シルバ達から却下される。
【ま、待ってよ!最後まで聞いて!】
【ミヅキが危険な目にあうとわかって許可できない!】
シルバは鼻息荒く私を見つめる。
怒っているが心配の方がまさって見えた。
【ふりって言っても少し思い出した感じで言って思い出したいから町に出たいってお願いしてみる!】
【そんなのアレが許可するとは思えんな】
【でもあの人ルナちゃんに用がある訳でしょ?なら思い出してもらった方がいいに決まってる】
シルバ達は悩みながらコソコソと話し合っていた。
しかし話がまとまったのかシルバが諦めたように私の前にきた。
【ミヅキに何を言ってもやるに決まってるからな、本当に無理だけはするなよ。もし危険が及んだらプルシアが即座にミヅキだけを連れてここを去る】
【プルシアと私だけ?】
嫌な予感に私が眉を潜める番だった。
【俺達があいつを食い止めてる間にプルシアはミヅキを逃がすんだ】
【そんなのダメだよ!】
私は嫌だとシルバに抱きつく。
【ならそうならないように無理をするなよ】
シルバはにやりと笑って鼻で笑った。
【うう、わかった...】
私は失敗できないと渋々頷いた。
みんなが起きてきたところでシルバが私に聞いてきた。
【それなんだけど、あの人なんで私をここに連れてきたのかな?】
【そりゃミヅキをルナって子だと思ってるからだろ】
また魔力を吸い出してなにかしようとしてるのかもしれない。
【私がルナちゃんじゃないって言ったら、返してくれると思う?】
シルバ達は間髪入れずに首を横に振った。
【あれは自分の事しか信じない奴だ、ミヅキの言葉を信じるとは思えない】
【だよねーそれにアナテマの事も気になるしそのままにしておけない。あとこの国人達の事も…】
【そこまでミヅキが背負う事はないと思うぞ】
シルバが眉間に皺を寄せて渋い顔をすると、シンク達もそうだと頷く。
【うん、確かにそうなんだけど…】
【でもほっとけないんだよな】
シルバが呆れたようにため息をつく。
【まぁそれがミヅキだよね】
【私達もそんなミヅキに助けられたからなぁ…】
【【【うんうん】】】
プルシアの言葉にコハク達が思いっきり首を動かす。
【でもどうする?俺達は幽閉される身だろ?なにかすればあの男が黙ってないんじゃないか】
【うーん】
シルバ達と唸っているとメイドのローラさんが部屋にやってきた。
ノックの音にシルバ達が身構える。
「はい、どうぞ」
私が声をかけると恐る恐るといった感じでローラさんが部屋に入ってきた。
「ミヅキ様、お体は大丈夫ですか?」
心配そうに聞いてきた。
「はい、もう大丈夫です!」
私が笑顔で答えるとローラさんは本当にほっとしたように安堵してくれた。
「よかった、先程食事の用意ができましたが...ミヅキ様達には必要無いかも知れません...」
ローラさんが済まなそうに声をかける。
「よかったら持ってきてください、私が少しアレンジするのでローラさん達で食べて下さい」
「そんな、何度もそのような事をしてもらう訳には...」
ローラさんはブンブンと首を振る。
「やっぱり町の様子は知りたいな...よし!」
私は決意して立ち上がる。
【また、なんか思い付いたみたいだな】
【こんな時のミヅキは何言ってもダメだよね】
【きっと無茶するだろうな】
【ミヅキ......しんぱい】
【そうですね】
【でもそんなミヅキ......すき!】
ムーの一言にシルバ達は苦笑する。
【まぁ悲しんでいる時よりはいいな】
シルバ達は諦めてミヅキの作戦を聞くことにした。
私はとりあえず用意された食事に食材と調味料を足してローラさん達従者達の料理を完成させた。
【それでどうするんだ?】
【まずはあの父親気取りの男の言う通りルナちゃんのふりをする!】
【【【ダメだ!】】】
シルバ達から却下される。
【ま、待ってよ!最後まで聞いて!】
【ミヅキが危険な目にあうとわかって許可できない!】
シルバは鼻息荒く私を見つめる。
怒っているが心配の方がまさって見えた。
【ふりって言っても少し思い出した感じで言って思い出したいから町に出たいってお願いしてみる!】
【そんなのアレが許可するとは思えんな】
【でもあの人ルナちゃんに用がある訳でしょ?なら思い出してもらった方がいいに決まってる】
シルバ達は悩みながらコソコソと話し合っていた。
しかし話がまとまったのかシルバが諦めたように私の前にきた。
【ミヅキに何を言ってもやるに決まってるからな、本当に無理だけはするなよ。もし危険が及んだらプルシアが即座にミヅキだけを連れてここを去る】
【プルシアと私だけ?】
嫌な予感に私が眉を潜める番だった。
【俺達があいつを食い止めてる間にプルシアはミヅキを逃がすんだ】
【そんなのダメだよ!】
私は嫌だとシルバに抱きつく。
【ならそうならないように無理をするなよ】
シルバはにやりと笑って鼻で笑った。
【うう、わかった...】
私は失敗できないと渋々頷いた。
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