ほっといて下さい 従魔とチートライフ楽しみたい!

三園 七詩

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13章

755.

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メアリアは城で一番被害が酷い場所へと向かった。

ヴォイドの居ない今なら魔力が高い自分にも勝機があると考えいた。

「アナテマ!アナテマ!」

メアリアはもう隠れるのを止めて堂々とアナテマを探した、なりふり構わずに大声をあげていると案の定兵士に見つかってしまう。

「メアリア様!?お願いです部屋にお戻り下さい!」

「退いて!私はアナテマに会いに行くのよ!」

メアリアは火魔法で兵士達の足元を焼き払うと兵士達は怯えてそれ以上近づけずにいた。

メアリアは城から離れに作られた研究所へと向かうと周りに兵士達が取り囲んでいるのを見つける。

きっとあそこにアナテマがいる!

メアリアが兵士達を押しのけてその中心部に向かうとそこには魔力の暴走に苦しむアナテマの姿があった。

「あああぁぁー!」

アナテマは髪を掻きむしりながら苦しそうにのたうち回っていた。

「アナテマ!」

メアリアは久しぶりに見るアナテマの姿に思わず駆け寄ろうとするとバチンッ!となにかに弾かれた。

「く、くるな!」

それはアナテマからの防御魔法だった。

「アナテマ!私よお母さんよ」

アナテマに声をかけるがアナテマからは憎悪の眼差しを向けられる。

「なにがおかあさんだ…ぼくがないてもそばにいなかったくせに!」

ギッ!と睨みつけるとメアリアに向かって火魔法を放った。

「うっ…」

メアリアはアナテマの攻撃を甘んじて受けた。

「ごめんなさい、本当に母親失格よね…でもあなたの事を忘れた事はなかった」

「うそだ!こっちにくるなー!」

アナテマは魔力を全て使って近くにいるものを焼き払った。

「アナテマ、駄目!」

メアリアは近くで唖然としている兵士達を見ると彼らは驚きのあまりに立ち尽くしていた。

アナテマからは自分達を丸呑みにしそうな炎が轟々と揺らめきながら近づいてくる。

逃げる者もいれば諦めて座り込む者、抵抗しようとする者、メアリアは自分だけなら逃げる事は可能だった。

だがそれは出来なかった。

「あなた達!私がどうにか食い止めている間に逃げなさい!」

メアリアは防御魔法でアナテマの炎を食い止める。
しかし打ち消す事は不可能だった。

どうにかみんなが逃げる間の時間稼ぎが関の山だ。

「メアリア様…どうして…」

まさかあんな仕打ちをしてきたメアリア様に助けられると思っていなかった兵士達は驚きに思わず問いかけた。

「あなた達の為じゃない!私はアナテマに誰も殺して欲しくないだけ!だからさっさと逃げなさい、死にたいの!」

兵士達を睨みつけると兵士達は慌てて立ち上がり城の方へと逃げ出した。

周りに人が居なくなるのを確認すると防御を自分の周りだけに集中する。

「クッ…」

全てを防ぐ事は叶わずにメアリアの髪は焼け焦げ手足にも火傷を負ってしまった。

「アナ…テマ」

メアリアは痛む体を押さえながらアナテマに手を伸ばした。

アナテマは魔力を使いすぎたのか気を失い倒れていた。

体を引きずりながらアナテマの元に向かうと小さな体を抱きしめた。

ようやく会えた我が子に体の痛みも忘れてメアリアは強く抱きしめる。

「ごめんね」

しかしようやく出会えた我が子の体はみるみると力が抜けていきぐったりとしてしまった。

顔を見れば青白く生気がない

「まさか…」

メアリアはアナテマの心臓に耳を当てた、トクントクンと小さな鼓動が心無しかゆっくりになっている気がする。

このままではアナテマが死んでしまうと思ったメアリアは最後になけなしの魔力をねる。

どうにかアナテマだけでもお救い下さい…

メアリアは神に祈った…




「これはなんの騒ぎだ…」

ヴォイドは城からの強大な魔力を感じて急遽帰還した。

アナテマの暴走が起きたときき、現場へと駆けつけるとそこにはアナテマに覆い被さるメアリアがいた。

「なぜあの女がここにいる?」

「そ、それが部屋を脱走したようで…」

「すぐに捕まえて今度は出られないようにきちんと幽閉しろ」

「し、しかしメアリア様は暴走するアナテマ様から我らを守って下さいました…」

「それがどうした?アナテマの暴走にも対応できないお前達が愚図なのだろ?」

兵士達は何も言い返せないでいた。

「いいから捕らえよ、私の命令を無視した罰も与えないとな」

兵士達は恐る恐る二人に近づく。

またいつアナテマの暴走があるかと近づけないでいた。

しかし後ろからのヴォイドの威圧に兵士がメアリアに近づくと…

「た、大変だ…」

兵士達の青ざめる顔にヴォイドはイライラしながら近づいていく。

「言われた事も出来ないのか」

兵士達を見下ろし睨みつけると兵士達は青ざめたまま泣きそうな顔をした。

「ヴォイド様、メアリア様は…亡くなっております」

いつもは能面で表情を崩さないヴォイドの眉が微かに動いた。
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