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12章(続き)
お正月の番外編【初夢】
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あけましておめでとうございます!
お正月の番外編です。
本編とは関係ありません。
少しネタバレする内容もあるので四巻以降を読んでない方はお気をつけ下さい。
「あれ…ここ何処?」
ミヅキは目を覚ますと黒い艶々した物の上で寝ていた。
確か昨日はシルバ達と寝たはずなのに…
周りを確認するがシルバにシンク、プルシア達の姿は見えなかった。
ベイカーさんの家ではない場所にシルバ達もいないことに不安になる。
少し移動して見るか…
立ち上がろうとすると地面がツルツルで足を滑らせた。
しかも斜面が緩やかな弧を描くように湾曲していた。
滑り台の様に滑り落ちてしまう。
「きゃあー!」
声をあげ下へとどんどん滑り落ちる。
地面を掴もうとするが滑って掴めない!
そのまま空中に投げ出される…と思っていると
【大丈夫か?】
褐色肌の黒髪の男性がミヅキを受け止めてくれた。
「あっ、ありがとうございます」
初めて見る男性にお礼を言うと、金色の綺麗な瞳が優しく見つめる。
黒い艶々した長い髪がサラッと頬に当たった。
なんだか初めてではない様な感覚に思わず見つめているとニコッと微笑まれる。
【ここはよく滑るから気をつけるんだ。家は何処だ?送ってやろう】
「あ、ありがとうございます。えーっと…」
周りを見ると見た事もない場所だった。
しかも滑り落ちた場所を見てさらに驚く。
「何あれ、茄子?」
見ると黒い艶々した地面だと思っていた場所は大きな茄子の上だった。
【あれが出来てから食物も育たなくて困ってな】
男性が困った様にため息を付いた。
「食物って…あれが食物だよ」
【なに?あれが食べられのか?】
男性はしげしげと大きな茄子を見つめる。
「そうだね、焼いても煮ても蒸しても美味しい食べ物だよ」
【そうなのか、なら火が必要だな】
男性が悩んだ様に顎に手を当てると空眺めた。
男性の先を見ていると何かが飛んでくるのが見てた…それはどんどんと近づいてくる。
「えっと…なんか近づいてくるけど…大きくない?」
最初は小さく見えたが近くなるとその大きさに驚く。
それは大きな大きな鷹だった!
「おっきー!」
目をまん丸にして驚いているとその大きな鷹に人が乗っているのが見えた。
【やぁ!火が必要なら力を貸すよ】
そこには赤い髪のミヅキくらいの男の子が立っていた。
鷹から飛び降りるとミヅキの前に立ち可愛い瞳で見つめてくる。
可愛く首を傾げて問いかける仕草が誰かを思い出させた。
「あ、ありがとう…君は火を使えるの?」
【うん、得意なんだ!】
【いいな、俺は切るのが得意だ。この茄子を切り刻んでやる】
褐色肌の男性がそう言うとあっという間に茄子を一口大にしてしまう。
「じゃあ火で炙って食べようか、私は油で揚げるのが好きなんだけどね」
【あぶら!】
すると油の言葉に反応する声が聞こえてきた。
何処だと周りを見渡すと赤い子が飛んできた方向に青い山がある。
「青い山…富士?」
山の頂上がうっすら白く見た事のある山に似ていた。
声もその方向から聞こえてくる
【いま、あぶらっていった?】
するとその山から金色の髪の男の子が降りてきた。
「あ、あれ?」
まるで滑り落ちて来たように見えた。
だが無邪気な男の子の顔がすぐ目の前にきてそちらに集中する。
「う、うん。油って持ってる?」
【もってる!あぶらってつくものはおいしいよねー】
金色の髪の男の子はキラキラと碧色の綺麗な瞳を輝かせる。
グイグイとくる人なっつこい感じに思わず笑っていると…
【ほら、そんなに近づきすぎると困ってしまうよ】
後ろから綺麗な青い髪の男性が微笑みながら歩いてきた。
その姿は綺麗で長い髪から覗く瞳は黒髪の男性と同じ金だが少し落ちついて見える。
声を聞いて男性と判断出来たが見た目は女性のようだった。
【あっ、お兄ちゃん】
金色の髪の男の子は青い髪の男性に抱きついた。
どうやら兄弟らしいがあまり似てなかった。
【話は聞こえました。油が必要だと…よかったらこれを】
そう言って金色の髪と同じ様に輝く油をくれる。
「いいんですか?」
【はい、これで美味しいものを作って下さい】
青い髪の男性に微笑まれて思わず頬が赤くなる。
【俺も手伝う】
すると黒髪の男性がムスッとした感じてそれを受け取った。
「みんな、ありがとう!美味しいご飯を作るね!」
ミヅキは茄子をもらった油を火で温めて揚げていく。
それをみんなにふるまった。
「醤油があればもっと美味しいんだけど」
【醤油ならあるぞ】
「あっ!ありがとう」
ミヅキはそれを受け取ってふっと我に返る。
「あれ?なんで醤油を持ってるの?」
【なんでってミヅキが作ったんだろ?】
【そうだよ、いつも美味しいもの作ってくれて】
【ミヅキのつくるものだいすき!】
【いつもありがとう、でも今日ぐらいゆっくり休んでくれ】
「えっ…」
まるでいつも一緒にいたような感覚にミヅキはみんなをじっと見つめる。
「あれ、私…みんなのこと、知ってる?」
そう思った瞬間バッ!と目が覚めた。
【ん…ミヅキどうした?】
起き上がった私にシルバがいつものように頬を舐める。
【ミヅキ…まだ早いから寝てようよー】
シンクがもふもふとしながら擦り寄ってきた。
【くーくー、んーミヅキうまいよー】
コハクはまだ夢の中のようで寝息に寝言が聞こえる。
【今日くらいゆっくり起きてもいいんじゃないか?】
プルシアの優しい声に眠気がまた襲ってくる。
【そうだね…なんかいい夢見た気が…する】
私はうっすらと夢を見てた事は覚えていたがはっきりとした内容は覚えてなかった。
でも…
なんかとってもいい夢だな。
今年もいい事ありそう!
あったかいもふもふ達に囲まれてまた夢の中へと戻っていった。
お正月の番外編です。
本編とは関係ありません。
少しネタバレする内容もあるので四巻以降を読んでない方はお気をつけ下さい。
「あれ…ここ何処?」
ミヅキは目を覚ますと黒い艶々した物の上で寝ていた。
確か昨日はシルバ達と寝たはずなのに…
周りを確認するがシルバにシンク、プルシア達の姿は見えなかった。
ベイカーさんの家ではない場所にシルバ達もいないことに不安になる。
少し移動して見るか…
立ち上がろうとすると地面がツルツルで足を滑らせた。
しかも斜面が緩やかな弧を描くように湾曲していた。
滑り台の様に滑り落ちてしまう。
「きゃあー!」
声をあげ下へとどんどん滑り落ちる。
地面を掴もうとするが滑って掴めない!
そのまま空中に投げ出される…と思っていると
【大丈夫か?】
褐色肌の黒髪の男性がミヅキを受け止めてくれた。
「あっ、ありがとうございます」
初めて見る男性にお礼を言うと、金色の綺麗な瞳が優しく見つめる。
黒い艶々した長い髪がサラッと頬に当たった。
なんだか初めてではない様な感覚に思わず見つめているとニコッと微笑まれる。
【ここはよく滑るから気をつけるんだ。家は何処だ?送ってやろう】
「あ、ありがとうございます。えーっと…」
周りを見ると見た事もない場所だった。
しかも滑り落ちた場所を見てさらに驚く。
「何あれ、茄子?」
見ると黒い艶々した地面だと思っていた場所は大きな茄子の上だった。
【あれが出来てから食物も育たなくて困ってな】
男性が困った様にため息を付いた。
「食物って…あれが食物だよ」
【なに?あれが食べられのか?】
男性はしげしげと大きな茄子を見つめる。
「そうだね、焼いても煮ても蒸しても美味しい食べ物だよ」
【そうなのか、なら火が必要だな】
男性が悩んだ様に顎に手を当てると空眺めた。
男性の先を見ていると何かが飛んでくるのが見てた…それはどんどんと近づいてくる。
「えっと…なんか近づいてくるけど…大きくない?」
最初は小さく見えたが近くなるとその大きさに驚く。
それは大きな大きな鷹だった!
「おっきー!」
目をまん丸にして驚いているとその大きな鷹に人が乗っているのが見えた。
【やぁ!火が必要なら力を貸すよ】
そこには赤い髪のミヅキくらいの男の子が立っていた。
鷹から飛び降りるとミヅキの前に立ち可愛い瞳で見つめてくる。
可愛く首を傾げて問いかける仕草が誰かを思い出させた。
「あ、ありがとう…君は火を使えるの?」
【うん、得意なんだ!】
【いいな、俺は切るのが得意だ。この茄子を切り刻んでやる】
褐色肌の男性がそう言うとあっという間に茄子を一口大にしてしまう。
「じゃあ火で炙って食べようか、私は油で揚げるのが好きなんだけどね」
【あぶら!】
すると油の言葉に反応する声が聞こえてきた。
何処だと周りを見渡すと赤い子が飛んできた方向に青い山がある。
「青い山…富士?」
山の頂上がうっすら白く見た事のある山に似ていた。
声もその方向から聞こえてくる
【いま、あぶらっていった?】
するとその山から金色の髪の男の子が降りてきた。
「あ、あれ?」
まるで滑り落ちて来たように見えた。
だが無邪気な男の子の顔がすぐ目の前にきてそちらに集中する。
「う、うん。油って持ってる?」
【もってる!あぶらってつくものはおいしいよねー】
金色の髪の男の子はキラキラと碧色の綺麗な瞳を輝かせる。
グイグイとくる人なっつこい感じに思わず笑っていると…
【ほら、そんなに近づきすぎると困ってしまうよ】
後ろから綺麗な青い髪の男性が微笑みながら歩いてきた。
その姿は綺麗で長い髪から覗く瞳は黒髪の男性と同じ金だが少し落ちついて見える。
声を聞いて男性と判断出来たが見た目は女性のようだった。
【あっ、お兄ちゃん】
金色の髪の男の子は青い髪の男性に抱きついた。
どうやら兄弟らしいがあまり似てなかった。
【話は聞こえました。油が必要だと…よかったらこれを】
そう言って金色の髪と同じ様に輝く油をくれる。
「いいんですか?」
【はい、これで美味しいものを作って下さい】
青い髪の男性に微笑まれて思わず頬が赤くなる。
【俺も手伝う】
すると黒髪の男性がムスッとした感じてそれを受け取った。
「みんな、ありがとう!美味しいご飯を作るね!」
ミヅキは茄子をもらった油を火で温めて揚げていく。
それをみんなにふるまった。
「醤油があればもっと美味しいんだけど」
【醤油ならあるぞ】
「あっ!ありがとう」
ミヅキはそれを受け取ってふっと我に返る。
「あれ?なんで醤油を持ってるの?」
【なんでってミヅキが作ったんだろ?】
【そうだよ、いつも美味しいもの作ってくれて】
【ミヅキのつくるものだいすき!】
【いつもありがとう、でも今日ぐらいゆっくり休んでくれ】
「えっ…」
まるでいつも一緒にいたような感覚にミヅキはみんなをじっと見つめる。
「あれ、私…みんなのこと、知ってる?」
そう思った瞬間バッ!と目が覚めた。
【ん…ミヅキどうした?】
起き上がった私にシルバがいつものように頬を舐める。
【ミヅキ…まだ早いから寝てようよー】
シンクがもふもふとしながら擦り寄ってきた。
【くーくー、んーミヅキうまいよー】
コハクはまだ夢の中のようで寝息に寝言が聞こえる。
【今日くらいゆっくり起きてもいいんじゃないか?】
プルシアの優しい声に眠気がまた襲ってくる。
【そうだね…なんかいい夢見た気が…する】
私はうっすらと夢を見てた事は覚えていたがはっきりとした内容は覚えてなかった。
でも…
なんかとってもいい夢だな。
今年もいい事ありそう!
あったかいもふもふ達に囲まれてまた夢の中へと戻っていった。
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