610 / 687
12章
712.神様の〜〜
しおりを挟む
「迷った時に言うおまじないみたいなものかな?」
「じゃあミヅキおねがい!」
コハクに頼まれて私は揚げを指さした。
「わかった、行くよー〝どちらにしようかな 天の神様の言うとおり あべべのべ 鉄砲打ってバンバンバン もひとつオマケにバンバンバン 柿の種 赤とんぼ!〟」
指でお揚げとお肉を指さしながら歌を歌う。
最後に指が指したのはお揚げだった!
「コハク、お揚げだって!」
「ミヅキ、へんなうた~」
コハクは子供の数え歌の~どちらにしようかな~が面白かったのかゲラゲラと笑っている。
【バンバンバンとは怖いな】
プルシアも聞いていたのか不思議そうな顔をしている。
【神に聞くとはどういうことだ?ミヅキは神と知り合いなのか?】
シルバ達からのツッコミが…細かいことは聞かないで下さい…
「い、いいの!私のところではこうやって決めてたの!」
【フム…なら次から迷ったら私も言ってみるか?】
【俺は迷ったら両方入れるな!】
シルバの発言にコハクの耳がピンッと立った!
うるうると目をうるませてこちらを見つめる。
「わかったよ、両方入れてもらうんだね?」
「いいの?」
「おばちゃんお願い出来ますか?」
おばちゃんに聞けばいいよと笑顔で頷く。
「それにしてもミヅキちゃんもその歌知ってるなんてね~私達も少し違うけど歌うわよ」
「えー!そうなんですか!?」
おばちゃん達が頷き合う。
そうか・・・隠れ里は雄一郎さんが居たんだ。
雄一郎さんが歌って広まった可能性がある。
「ちなみにどんな歌ですか?」
「どちらにしようかな、天の神様の言うとおり…までは一緒だね」
「その後が違うねぇ~」
「〝あべべのべべのべの 柿の種 〟だよ!」
「いや!違う! 〝鉄砲打ってバンバンバン もひとつおまけにバンバンバン〟で終わりだよ!」
「俺はいつも・・・」
「「あんたはいいの!!」」
おじちゃんが何か言おうとしたらおばちゃんに止められた…
なんか可哀想だけど口を出すのはやめておこう。
それにしてもなんか…みんな微妙に違うみたい…
おばちゃん達は自分のが正しいと言い合っている。
「まぁまぁ!みんな自分の歌いやすいようにしてるのかもね!でもこの歌がここでも聞けて嬉しいなぁ~」
おばちゃん達の言い合いの間に入った。
「そうかい?ミヅキちゃんと繋がりが出来て嬉しいねぇ~」
おばちゃんはコロッと笑顔になった。
「ミシェルさんはこの歌知ってますか?」
うどんを上品にすすっていたミシェルさんに聞いてみる。
「ん?いえ、知らないわ。多分この王都では知ってる人は少ないんじゃないかしら?」
「私も知らないなー。でもなんか面白いしすぐに覚えられそうだね!神様の言うとおり~だっけ?」
アクアが頭の部分を軽く歌う。もしかしたらこれを気に広がるかもしれないなぁ~
【うーん、満足だ…】
ドサッ!
後ろでは大盛りの肉うどんを平らげたシルバがお腹を膨らませて横になっていた。
みんなもうどんを食べ終え、里のみんなにお礼を言ってまた街に繰り出す事になった。
マルコさんはもう少し長老様達とうどんの事で話し合いを続けるとの事。
レシピの事を相談されて喜んで了承する。
後で何日か分のレシピをマルコさんに渡すことになった。
「本当にミヅキは凄いよね、よくあんなに色々と思いつくね」
アクアが感心している。
「うーん…何となく?こうだったら美味しいのになぁ~って思ったことすぐに口にしちゃうんだよね…」
それで何度もベイカーさん達に怒られてきたが食へのこだわりは中々抑えられるものではなかった。
「美味しいものを食べると幸せになるしね、だからもっと美味しいものを…って思っちゃうんだ」
みんなの美味しそうに食べる顔を想像すると自分まで嬉しくなる。
だからつい、あれがこうだったらとか止まらなくなってしまう。
「でもそれでみんなが助かってるし、現に幸せになってるよ!私達もたっくさんのチョコバナナの材料持って来たよ!」
「えー!そうなの!?嬉しー、また海の国のチョコバナナ食べれるんだー」
さっきうどんでお腹がいっぱいになっていたはずなのに…まぁ甘いものは別腹だしね!
「ミヅキの分もちゃんと持ってきてるから安心して!」
「やったー!」
【なになに~あの美味しいのまた食べれるの~】
シンクが甘いものと聞いて近づいてきた。
【うん!アクアのところで食べたチョコバナナだよ!覚えてる?】
【もちろん!あの黒くて甘いやつだよね】
「チョコバナナかー、ここならアイスもあるし、生クリームもあるし…チョコバナナパフェが作れるかも…」
思わずつぶやくと…
「「【なにそれ!】」」
アクアとミシェルさんにシンクが食いつく!
「なんか聞くだけで美味しそうな感じがするわ!」
「うんうん!ミヅキが言うなら間違い無いよね!」
【ミヅキ~食べたーい】
シンクの甘える声にデレッと目尻が下がる。
「もう~しょうがないなぁ~」
「じゃあお父様にお願いしてミヅキの分のバナナを貰ってくるわ!」
アクアが待ちきれないのか走り出そうとする。
「あっ!ならドラゴン亭で作ろうよ!ちょうど行こうと思ってたしあそこなら他の食材が揃ってるよ」
「わかったわ!じゃあ私がアクア様と一度王宮に戻るわ。ミヅキちゃんはシルバくん達がいるから大丈夫よね?」
チラッとミシェルさんが路地を見つめる、その視線に一緒に振り返るとガッツ隊長達が見えた。
「え!?ガッツ隊長?それにパックさんも!?」
「ちょっとここを離れるからお願いね」
ミシェルさんはガッツ隊長達にウインクした。
「じゃあミヅキおねがい!」
コハクに頼まれて私は揚げを指さした。
「わかった、行くよー〝どちらにしようかな 天の神様の言うとおり あべべのべ 鉄砲打ってバンバンバン もひとつオマケにバンバンバン 柿の種 赤とんぼ!〟」
指でお揚げとお肉を指さしながら歌を歌う。
最後に指が指したのはお揚げだった!
「コハク、お揚げだって!」
「ミヅキ、へんなうた~」
コハクは子供の数え歌の~どちらにしようかな~が面白かったのかゲラゲラと笑っている。
【バンバンバンとは怖いな】
プルシアも聞いていたのか不思議そうな顔をしている。
【神に聞くとはどういうことだ?ミヅキは神と知り合いなのか?】
シルバ達からのツッコミが…細かいことは聞かないで下さい…
「い、いいの!私のところではこうやって決めてたの!」
【フム…なら次から迷ったら私も言ってみるか?】
【俺は迷ったら両方入れるな!】
シルバの発言にコハクの耳がピンッと立った!
うるうると目をうるませてこちらを見つめる。
「わかったよ、両方入れてもらうんだね?」
「いいの?」
「おばちゃんお願い出来ますか?」
おばちゃんに聞けばいいよと笑顔で頷く。
「それにしてもミヅキちゃんもその歌知ってるなんてね~私達も少し違うけど歌うわよ」
「えー!そうなんですか!?」
おばちゃん達が頷き合う。
そうか・・・隠れ里は雄一郎さんが居たんだ。
雄一郎さんが歌って広まった可能性がある。
「ちなみにどんな歌ですか?」
「どちらにしようかな、天の神様の言うとおり…までは一緒だね」
「その後が違うねぇ~」
「〝あべべのべべのべの 柿の種 〟だよ!」
「いや!違う! 〝鉄砲打ってバンバンバン もひとつおまけにバンバンバン〟で終わりだよ!」
「俺はいつも・・・」
「「あんたはいいの!!」」
おじちゃんが何か言おうとしたらおばちゃんに止められた…
なんか可哀想だけど口を出すのはやめておこう。
それにしてもなんか…みんな微妙に違うみたい…
おばちゃん達は自分のが正しいと言い合っている。
「まぁまぁ!みんな自分の歌いやすいようにしてるのかもね!でもこの歌がここでも聞けて嬉しいなぁ~」
おばちゃん達の言い合いの間に入った。
「そうかい?ミヅキちゃんと繋がりが出来て嬉しいねぇ~」
おばちゃんはコロッと笑顔になった。
「ミシェルさんはこの歌知ってますか?」
うどんを上品にすすっていたミシェルさんに聞いてみる。
「ん?いえ、知らないわ。多分この王都では知ってる人は少ないんじゃないかしら?」
「私も知らないなー。でもなんか面白いしすぐに覚えられそうだね!神様の言うとおり~だっけ?」
アクアが頭の部分を軽く歌う。もしかしたらこれを気に広がるかもしれないなぁ~
【うーん、満足だ…】
ドサッ!
後ろでは大盛りの肉うどんを平らげたシルバがお腹を膨らませて横になっていた。
みんなもうどんを食べ終え、里のみんなにお礼を言ってまた街に繰り出す事になった。
マルコさんはもう少し長老様達とうどんの事で話し合いを続けるとの事。
レシピの事を相談されて喜んで了承する。
後で何日か分のレシピをマルコさんに渡すことになった。
「本当にミヅキは凄いよね、よくあんなに色々と思いつくね」
アクアが感心している。
「うーん…何となく?こうだったら美味しいのになぁ~って思ったことすぐに口にしちゃうんだよね…」
それで何度もベイカーさん達に怒られてきたが食へのこだわりは中々抑えられるものではなかった。
「美味しいものを食べると幸せになるしね、だからもっと美味しいものを…って思っちゃうんだ」
みんなの美味しそうに食べる顔を想像すると自分まで嬉しくなる。
だからつい、あれがこうだったらとか止まらなくなってしまう。
「でもそれでみんなが助かってるし、現に幸せになってるよ!私達もたっくさんのチョコバナナの材料持って来たよ!」
「えー!そうなの!?嬉しー、また海の国のチョコバナナ食べれるんだー」
さっきうどんでお腹がいっぱいになっていたはずなのに…まぁ甘いものは別腹だしね!
「ミヅキの分もちゃんと持ってきてるから安心して!」
「やったー!」
【なになに~あの美味しいのまた食べれるの~】
シンクが甘いものと聞いて近づいてきた。
【うん!アクアのところで食べたチョコバナナだよ!覚えてる?】
【もちろん!あの黒くて甘いやつだよね】
「チョコバナナかー、ここならアイスもあるし、生クリームもあるし…チョコバナナパフェが作れるかも…」
思わずつぶやくと…
「「【なにそれ!】」」
アクアとミシェルさんにシンクが食いつく!
「なんか聞くだけで美味しそうな感じがするわ!」
「うんうん!ミヅキが言うなら間違い無いよね!」
【ミヅキ~食べたーい】
シンクの甘える声にデレッと目尻が下がる。
「もう~しょうがないなぁ~」
「じゃあお父様にお願いしてミヅキの分のバナナを貰ってくるわ!」
アクアが待ちきれないのか走り出そうとする。
「あっ!ならドラゴン亭で作ろうよ!ちょうど行こうと思ってたしあそこなら他の食材が揃ってるよ」
「わかったわ!じゃあ私がアクア様と一度王宮に戻るわ。ミヅキちゃんはシルバくん達がいるから大丈夫よね?」
チラッとミシェルさんが路地を見つめる、その視線に一緒に振り返るとガッツ隊長達が見えた。
「え!?ガッツ隊長?それにパックさんも!?」
「ちょっとここを離れるからお願いね」
ミシェルさんはガッツ隊長達にウインクした。
209
お気に入りに追加
22,989
あなたにおすすめの小説
没落した建築系お嬢様の優雅なスローライフ~地方でモフモフと楽しい仲間とのんびり楽しく生きます~
土偶の友
ファンタジー
優雅な貴族令嬢を目指していたクレア・フィレイア。
しかし、15歳の誕生日を前に両親から没落を宣言されてしまう。
そのショックで日本の知識を思いだし、ブラック企業で働いていた記憶からスローライフをしたいと気付いた。
両親に勧められた場所に逃げ、そこで楽しいモフモフの仲間と家を建てる。
女の子たちと出会い仲良くなって一緒に住む、のんびり緩い異世界生活。
転生テイマー、異世界生活を楽しむ
さっちさん
ファンタジー
題名変更しました。
内容がどんどんかけ離れていくので…
↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ありきたりな転生ものの予定です。
主人公は30代後半で病死した、天涯孤独の女性が幼女になって冒険する。
一応、転生特典でスキルは貰ったけど、大丈夫か。私。
まっ、なんとかなるっしょ。
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
転生したら幼女でした!? 神様~、聞いてないよ~!
饕餮
ファンタジー
書籍化決定!
2024/08/中旬ごろの出荷となります!
Web版と書籍版では一部の設定を追加しました!
今井 優希(いまい ゆき)、享年三十五歳。暴走車から母子をかばって轢かれ、あえなく死亡。
救った母親は数年後に人類にとってとても役立つ発明をし、その子がさらにそれを発展させる、人類にとって宝になる人物たちだった。彼らを助けた功績で生き返らせるか異世界に転生させてくれるという女神。
一旦このまま成仏したいと願うものの女神から誘いを受け、その女神が管理する異世界へ転生することに。
そして女神からその世界で生き残るための魔法をもらい、その世界に降り立つ。
だが。
「ようじらなんて、きいてにゃいでしゅよーーー!」
森の中に虚しく響く優希の声に、誰も答える者はいない。
ステラと名前を変え、女神から遣わされた魔物であるティーガー(虎)に気に入られて護られ、冒険者に気に入られ、辿り着いた村の人々に見守られながらもいろいろとやらかす話である。
★主人公は口が悪いです。
★不定期更新です。
★ツギクル、カクヨムでも投稿を始めました。
ほっといて下さい(番外編)
三園 七詩
ファンタジー
「ほっといて下さい」のもうひとつのお話です。
本編とは関係ありません。時系列も適当で色々と矛盾がありますが、軽い気持ちで読んで頂けると嬉しいです。
✱【注意】話によってはネタバレになりますので【ほっといて下さい】をお読みになってからの方がいいかと思います。
転生初日に妖精さんと双子のドラゴンと家族になりました
ひより のどか
ファンタジー
ただいま女神様に『行ってらっしゃ~い』と、突き落とされ空を落下中の幼女(2歳)です。お腹には可愛いピンクと水色の双子の赤ちゃんドラゴン抱えてます。どうしようと思っていたら妖精さんたちに助けてあげるから契約しようと誘われました。転生初日に一気に妖精さんと赤ちゃんドラゴンと家族になりました。これからまだまだ仲間を増やしてスローライフするぞー!もふもふとも仲良くなるぞー!
初めて小説書いてます。完全な見切り発進です。基本ほのぼのを目指してます。生暖かい目で見て貰えらると嬉しいです。
※主人公、赤ちゃん言葉強めです。通訳役が少ない初めの数話ですが、少しルビを振りました。
※なろう様と、ツギクル様でも投稿始めました。よろしくお願い致します。
※カクヨム様と、ノベルアップ様とでも、投稿始めました。よろしくお願いしますm(_ _)m
スキルガチャで異世界を冒険しよう
つちねこ
ファンタジー
異世界に召喚されて手に入れたスキルは「ガチャ」だった。
それはガチャガチャを回すことで様々な魔道具やスキルが入手できる優れものスキル。
しかしながら、お城で披露した際にただのポーション精製スキルと勘違いされてしまう。
お偉いさん方による検討の結果、監視の目はつくもののあっさりと追放されてしまう事態に……。
そんな世知辛い異世界でのスタートからもめげることなく頑張る主人公ニール(銭形にぎる)。
少しずつ信頼できる仲間や知り合いが増え、何とか生活の基盤を作れるようになっていく。そんなニールにスキル「ガチャ」は少しづつ奇跡を起こしはじめる。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。