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番外編【ネタバレ注意】
新年番外編『ベイカーさんとデート』
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【ミヅキ…すまない】
シルバが朝から神妙な顔で謝ってきた。
【どうしたの?】
私はシルバの様子にただ事ではないと思って真剣な顔で向き合う。
【今日はシンクと野暮用があってな、そばにいてやれないんだ】
【へ?】
シルバが寂しそうに顔を逸らした。
シルバ達が用事なんて珍しいなぁと思って理由を聞くとセバスさんに頼まれてギルドの冒険者達の昇級試験相手をして欲しいと頼まれたらしい。
報酬に魔物の肉を貰えると言われてふたつ返事で了承したそうだ。
【俺達が一緒にいれないから…今日はベイカーのそばを離れるなよ】
【はーい】
私はしっかりと頷くとギルドに向かうのに何度も何度も振り返るシルバ達に苦笑しながら手を振って見送った。
「ベイカーさーん」
シルバ達が行ってしまったのでベイカーさんを呼びにいく。
「ミヅキ、どうした?あれ?シルバ達は?」
いつも一緒にいるはずの二人がいないことに気がつくと私はギルドに向かった事を伝えた。
「だからシルバ達がね、今日はベイカーさんと一緒にいるようにって…」
「俺と?」
「うん!今日は二人っきりだね」
なかなかない事に私は嬉しくて笑いかけた。
「ミヅキと二人か…そうだ!どっか二人で行かないか?邪魔者…じゃなくてシルバ達がいない隙に!」
「ベイカーさんと二人で…」
それは楽しそう!私は喜んで了承した!
ご機嫌のベイカーさんと手を繋いで町へとくりだす。
「何処に行く?ミヅキの好きなところに連れて行ってやるぞ」
ニコニコとご機嫌で笑うベイカーさんがこちらを見下ろす。
「そうだなぁ…あっ!そうだ最近町に出来た甘い物が食べられるお店に行きたい!」
二人っきりのデート…デートと言えば甘い物だよね!
「よしよし、いいぞー!連れてってやる」
ベイカーさんは急ぐぞと私を抱き上げて走り出した!
お目当てのお店に着くと席はほぼ女性客で埋まっていた。
「わぁ…女の人だらけ…」
ベイカーさんは居心地悪いかな…
チラッとベイカーさんの様子を伺うとバチッと目があった。
「どうした?早く座ろう」
しかしベイカーさんは店内の様子が見えてないのかこちらばかり見て笑っている。
お店の人に案内されて席へと通された。
「座れてよかったね!何頼もうかなぁ…ベイカーさんはなににする?」
「俺かそうだなぁ~」
二人で一緒にメニューを眺める。
「おすすめがあるよ!果実のシロップ漬けジュースと果実を干した物を練り込んだパンに木の実を使ったお菓子だって!」
ドライフルーツのパンに木の実のクッキーって感じかな?
美味しそうなメニューにどっちにしようかと迷っていると…
「よし、その二つとも頼んで半分こにしないか?」
ベイカーさんの素敵な提案に顔をあげる。
「それ最高!!」
私はそうしようと頷いた。
ベイカーさんは店員さんを呼ぶとサラッと注文してくれる、その様子に店員さんのお姉さんがベイカーさんに見とれてた。
まぁベイカーさん普通にしてたらかっこいいもんな…複雑な気持ちでそれを眺めていた。
注文を終え二人でおしゃべりしながら待っているとお店に入口が騒がしくなった…
チラッと様子を伺うと、顔を布で隠した男達がナイフを手に店に乗り込んできていた。
「大人しくしろ!金を出せ!」
店員さんの腕を掴んでナイフを突き出し脅しだした!
「あっ!」
私は思わず立ち上がると椅子が倒れて派手な音を出してしまう!
男達がそれに気がついてズカズカと近づいて来ると
「うるせぇぞガキ!大人しくしてろ!」
黙らせようと私の顔めがけて拳を突き出した!
殴られる!
私は咄嗟に目をつぶるが顔に拳がぶつかる事はなかった。
そっと目を開けると…
ベイカーさんが男の手をガシッと掴んでいた。
「俺の子に何しようとしてんだ?今さぁ二人でデート中なんだよ。二人きりになれるのなんて中々ないんだからな!見ろよこの様子!羨ましいだろ!」
デレッとした顔で男に笑いかけている。
「べ、ベイカーさん?」
今の状況わかってる?
なんかちぐはぐな態度に私も男達もたじろいでいると
「き、気持ちわりぃな!離せ!」
男は手を振り払おうとして暴れてその腕が私の頬に軽く当たった。
「いたっ…」
びっくりして思わず顔を押さえると…
ギシッ!
「ギャアアア!!」
骨が軋む音がして男が叫びながら膝をついた。
見るとベイカーさんが鬼の様な形相で男を睨みつけながら腕を握り潰していた。
「何してくれてんだ…楽しい時間を邪魔するんじゃねぇよ…しかもミヅキの顔を殴ったな…」
男を片手でそのまま持ち上げると席を立ち外に投げ出した!
「な、何しやがる!」
仲間の男達が一斉にベイカーさんに襲いかかる…が掴まれては外に投げられた。
最後の一人の頭を掴みアイアンクローをかますとギシギシと鈍い音がする。
「せっかくのミヅキとのお出かけなんだよ…変な手間取らせないでくれよ…」
ベイカーさんは男に何か呟くが男は泡を吹いて白目を向いていた。
それもゴミの様に投げつける…すると店内にいた人達から拍手がおきた!
「ありがとうございます!」
お店の人からも感謝されベイカーさんはなんの事だと戸惑っていた。
誇らしそうに席から見てるとベイカーさんが綺麗なお姉さん達に囲まれる。
「お兄さん強いのね…よかったら一緒に料理を食べませんか?」
「あっ!なら私達の席に来てください!奢りますよ」
お姉さん達はたくましいベイカーさんの腕を掴んで引っ張っている…まぁ確かにかっこよかったからお姉さん達の気持ちもわかるが…ベイカーさんは私と来てるのに…
少し頬を膨らませてお姉さん達に埋もれて見えなくなるベイカーさんを寂しい気持ちで見ていた。
「悪いけど先約がいるんだよ」
人の塊の中心でベイカーさんの断る声がした。
「えー!?どうせなら一緒にみんなで食べましょうよ~」
お姉さん達もなかなか譲る気は無いようだ…
「退いてくれ!」
こちらに来ようとするベイカーさんを足止めすると
「そんなにその子がいいわけ?」
不満そうなお姉さんの声にベイカーさんが即答した。
「当たり前だ!何より大事なんだ!邪魔しないでくれよ」
「邪魔…!」
そこまで言われてお姉さん達は肩を落として道を開けた。
ベイカーさんはお姉さん達の間からこっちを見ると私を見つける。
そして嫌そうに眉を顰めていた顔が私を見て喜びに変わる…嬉しそうにニコニコしてこちらに歩いてきた。
「ミヅキ!大丈夫だったか?」
爽やかな笑顔で微笑むとサッと私を抱き上げて怪我が無いかを確認される。
「だ、大丈夫だよ…」
恥ずかしそうに下を向いて答えると
「よかった、全くえらい目にあったな」
そうはいいながらもご機嫌そうな声が返ってきた。
「お、お兄さん…大事な子って…その子?」
お姉さん達は相手が幼い私と知って驚いた顔をしている。
「ああ、可愛い子だろ!」
ベイカーさんに自慢されるように紹介されて気まずい気持ちでペコッと頭を下げた。
「ミヅキ…です。あのね…ベイカーさんと私…デート中なんです。連れてかないで…」
伺うように今の素直な気持ちを伝えてみた。
「やだぁ!それなら早く言ってよ!ごめんね~お兄さんとデート楽しんで!」
お姉さん達は嫌な顔せずにっこりと笑うとごゆっくりと店を出ていった。
「あれ?」
意外な反応に驚いているとお店の人がサービスだと料理をたくさん運んで来てくれた。
「ラッキーだな!ミヅキ食べようぜ」
テーブルに並ぶたくさんの料理を二人で分け合って食べる…
「美味しい~!ベイカーさんこれ美味しいよ」
私が食べていた料理を見せると
「どれ?ちょっとくれよ」
ベイカーさんが大きく口を開けた…
これって…あーん…だよね。
私は頬を赤く染めながらベイカーさんの口に木の実のクッキーを近づけた。
パクッと一口で食べたベイカーさんは美味しそうに顔を綻ばせる…
「うん…美味い」
舌をペコッと色っぽく出して、唇を舐める。
「うう…甘い…」
口も胸にも甘さが広がる…
「ああ、甘いな!」
そう言う意味じゃ無いけど…
また一緒に来ようなというベイカーさんに私は笑顔で了承する。
二人で本当のデートの様な甘い時を過ごした。
それからしばらく、ベイカーさんはシルバ達に今日はギルドに行かないのか?用事はないのか?と執拗く聞いて怒らせていた。
ふふふ…またいつか二人っきりで行こうね!
シルバが朝から神妙な顔で謝ってきた。
【どうしたの?】
私はシルバの様子にただ事ではないと思って真剣な顔で向き合う。
【今日はシンクと野暮用があってな、そばにいてやれないんだ】
【へ?】
シルバが寂しそうに顔を逸らした。
シルバ達が用事なんて珍しいなぁと思って理由を聞くとセバスさんに頼まれてギルドの冒険者達の昇級試験相手をして欲しいと頼まれたらしい。
報酬に魔物の肉を貰えると言われてふたつ返事で了承したそうだ。
【俺達が一緒にいれないから…今日はベイカーのそばを離れるなよ】
【はーい】
私はしっかりと頷くとギルドに向かうのに何度も何度も振り返るシルバ達に苦笑しながら手を振って見送った。
「ベイカーさーん」
シルバ達が行ってしまったのでベイカーさんを呼びにいく。
「ミヅキ、どうした?あれ?シルバ達は?」
いつも一緒にいるはずの二人がいないことに気がつくと私はギルドに向かった事を伝えた。
「だからシルバ達がね、今日はベイカーさんと一緒にいるようにって…」
「俺と?」
「うん!今日は二人っきりだね」
なかなかない事に私は嬉しくて笑いかけた。
「ミヅキと二人か…そうだ!どっか二人で行かないか?邪魔者…じゃなくてシルバ達がいない隙に!」
「ベイカーさんと二人で…」
それは楽しそう!私は喜んで了承した!
ご機嫌のベイカーさんと手を繋いで町へとくりだす。
「何処に行く?ミヅキの好きなところに連れて行ってやるぞ」
ニコニコとご機嫌で笑うベイカーさんがこちらを見下ろす。
「そうだなぁ…あっ!そうだ最近町に出来た甘い物が食べられるお店に行きたい!」
二人っきりのデート…デートと言えば甘い物だよね!
「よしよし、いいぞー!連れてってやる」
ベイカーさんは急ぐぞと私を抱き上げて走り出した!
お目当てのお店に着くと席はほぼ女性客で埋まっていた。
「わぁ…女の人だらけ…」
ベイカーさんは居心地悪いかな…
チラッとベイカーさんの様子を伺うとバチッと目があった。
「どうした?早く座ろう」
しかしベイカーさんは店内の様子が見えてないのかこちらばかり見て笑っている。
お店の人に案内されて席へと通された。
「座れてよかったね!何頼もうかなぁ…ベイカーさんはなににする?」
「俺かそうだなぁ~」
二人で一緒にメニューを眺める。
「おすすめがあるよ!果実のシロップ漬けジュースと果実を干した物を練り込んだパンに木の実を使ったお菓子だって!」
ドライフルーツのパンに木の実のクッキーって感じかな?
美味しそうなメニューにどっちにしようかと迷っていると…
「よし、その二つとも頼んで半分こにしないか?」
ベイカーさんの素敵な提案に顔をあげる。
「それ最高!!」
私はそうしようと頷いた。
ベイカーさんは店員さんを呼ぶとサラッと注文してくれる、その様子に店員さんのお姉さんがベイカーさんに見とれてた。
まぁベイカーさん普通にしてたらかっこいいもんな…複雑な気持ちでそれを眺めていた。
注文を終え二人でおしゃべりしながら待っているとお店に入口が騒がしくなった…
チラッと様子を伺うと、顔を布で隠した男達がナイフを手に店に乗り込んできていた。
「大人しくしろ!金を出せ!」
店員さんの腕を掴んでナイフを突き出し脅しだした!
「あっ!」
私は思わず立ち上がると椅子が倒れて派手な音を出してしまう!
男達がそれに気がついてズカズカと近づいて来ると
「うるせぇぞガキ!大人しくしてろ!」
黙らせようと私の顔めがけて拳を突き出した!
殴られる!
私は咄嗟に目をつぶるが顔に拳がぶつかる事はなかった。
そっと目を開けると…
ベイカーさんが男の手をガシッと掴んでいた。
「俺の子に何しようとしてんだ?今さぁ二人でデート中なんだよ。二人きりになれるのなんて中々ないんだからな!見ろよこの様子!羨ましいだろ!」
デレッとした顔で男に笑いかけている。
「べ、ベイカーさん?」
今の状況わかってる?
なんかちぐはぐな態度に私も男達もたじろいでいると
「き、気持ちわりぃな!離せ!」
男は手を振り払おうとして暴れてその腕が私の頬に軽く当たった。
「いたっ…」
びっくりして思わず顔を押さえると…
ギシッ!
「ギャアアア!!」
骨が軋む音がして男が叫びながら膝をついた。
見るとベイカーさんが鬼の様な形相で男を睨みつけながら腕を握り潰していた。
「何してくれてんだ…楽しい時間を邪魔するんじゃねぇよ…しかもミヅキの顔を殴ったな…」
男を片手でそのまま持ち上げると席を立ち外に投げ出した!
「な、何しやがる!」
仲間の男達が一斉にベイカーさんに襲いかかる…が掴まれては外に投げられた。
最後の一人の頭を掴みアイアンクローをかますとギシギシと鈍い音がする。
「せっかくのミヅキとのお出かけなんだよ…変な手間取らせないでくれよ…」
ベイカーさんは男に何か呟くが男は泡を吹いて白目を向いていた。
それもゴミの様に投げつける…すると店内にいた人達から拍手がおきた!
「ありがとうございます!」
お店の人からも感謝されベイカーさんはなんの事だと戸惑っていた。
誇らしそうに席から見てるとベイカーさんが綺麗なお姉さん達に囲まれる。
「お兄さん強いのね…よかったら一緒に料理を食べませんか?」
「あっ!なら私達の席に来てください!奢りますよ」
お姉さん達はたくましいベイカーさんの腕を掴んで引っ張っている…まぁ確かにかっこよかったからお姉さん達の気持ちもわかるが…ベイカーさんは私と来てるのに…
少し頬を膨らませてお姉さん達に埋もれて見えなくなるベイカーさんを寂しい気持ちで見ていた。
「悪いけど先約がいるんだよ」
人の塊の中心でベイカーさんの断る声がした。
「えー!?どうせなら一緒にみんなで食べましょうよ~」
お姉さん達もなかなか譲る気は無いようだ…
「退いてくれ!」
こちらに来ようとするベイカーさんを足止めすると
「そんなにその子がいいわけ?」
不満そうなお姉さんの声にベイカーさんが即答した。
「当たり前だ!何より大事なんだ!邪魔しないでくれよ」
「邪魔…!」
そこまで言われてお姉さん達は肩を落として道を開けた。
ベイカーさんはお姉さん達の間からこっちを見ると私を見つける。
そして嫌そうに眉を顰めていた顔が私を見て喜びに変わる…嬉しそうにニコニコしてこちらに歩いてきた。
「ミヅキ!大丈夫だったか?」
爽やかな笑顔で微笑むとサッと私を抱き上げて怪我が無いかを確認される。
「だ、大丈夫だよ…」
恥ずかしそうに下を向いて答えると
「よかった、全くえらい目にあったな」
そうはいいながらもご機嫌そうな声が返ってきた。
「お、お兄さん…大事な子って…その子?」
お姉さん達は相手が幼い私と知って驚いた顔をしている。
「ああ、可愛い子だろ!」
ベイカーさんに自慢されるように紹介されて気まずい気持ちでペコッと頭を下げた。
「ミヅキ…です。あのね…ベイカーさんと私…デート中なんです。連れてかないで…」
伺うように今の素直な気持ちを伝えてみた。
「やだぁ!それなら早く言ってよ!ごめんね~お兄さんとデート楽しんで!」
お姉さん達は嫌な顔せずにっこりと笑うとごゆっくりと店を出ていった。
「あれ?」
意外な反応に驚いているとお店の人がサービスだと料理をたくさん運んで来てくれた。
「ラッキーだな!ミヅキ食べようぜ」
テーブルに並ぶたくさんの料理を二人で分け合って食べる…
「美味しい~!ベイカーさんこれ美味しいよ」
私が食べていた料理を見せると
「どれ?ちょっとくれよ」
ベイカーさんが大きく口を開けた…
これって…あーん…だよね。
私は頬を赤く染めながらベイカーさんの口に木の実のクッキーを近づけた。
パクッと一口で食べたベイカーさんは美味しそうに顔を綻ばせる…
「うん…美味い」
舌をペコッと色っぽく出して、唇を舐める。
「うう…甘い…」
口も胸にも甘さが広がる…
「ああ、甘いな!」
そう言う意味じゃ無いけど…
また一緒に来ようなというベイカーさんに私は笑顔で了承する。
二人で本当のデートの様な甘い時を過ごした。
それからしばらく、ベイカーさんはシルバ達に今日はギルドに行かないのか?用事はないのか?と執拗く聞いて怒らせていた。
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