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151:可愛らしい。
しおりを挟むベロンベロンのテオ様を引きずって、王城の廊下を爆進しております。
横から唇が伸びて来るのを、顔面鷲掴みにしつつ、ご遠慮しながら、どうにか夫婦の寝室まで辿り着きました。
「ザラ、すぐにぬるめのお水を。ピッチャーで三つ!」
「ピッチャーでですか?」
大量の水分を摂取すると、アルコールの分解を助けてくれるのです。そして、二日酔いを緩和してくれるのです。
ヘロヘロしているけれど、何だか目つきが怪しいので、昼のアレの再戦にならないようにしたい、というのが大本命ではありますが。
テオ様にガブガブとお水を飲ませました。
多少の抵抗と妙な動きは、『ベッドで膝枕をする』というしょっぼい餌で大人しくなりました。
会合の部屋では、なんとなく夜の帝王感を醸していらっしゃったのですが、部屋に着くと、言動がどんどんと退行しだしました。
今は、膝枕で俯せになって、楽しそうに…………私の股の匂いを嗅いでいらっしゃいます。
…………まさか、臭うのですか? 昨日ちゃんとお風呂入りましたが⁉
「ふわふわ……せっけんの、においがする。すき」
「そう、ですか」
俯せだと気持ち悪くならないのですか、仰向けにならないのですか、と聞きましたが、顔を高速横振りでイヤイヤされました。
ちょっと擽ったいです。
「……なめたい」
後頭部に力の限りチョップをかました私は悪くないと思います!
休み休みで大量のお水を飲ませたり、グズるのを説得してトイレに連れて行ったり、俯せ膝枕の攻防戦などをしていましたら、テオ様がうつらうつらとしだしました。
「テオ様、眠るのなら着替えましょう?」
「ん…………きがえる」
のそりと起き上がりベッドの横に立つと、目をシパシパとさせながら、ゆっくりと服を脱ぎ始められました。
もたもたとボタンを外していた時は、特に何も思わなかったのですが、肩からシュルリと軍服の上着を滑り落とされた瞬間、心臓がドキリと跳ねました。
頬を薄っすらと桃色に染め、気怠げに服を脱ぐ姿が異様なほどに艶めかしいです。
そして、もたもたとする姿があどけなさを演出していて、妙な気分になって来ました。
「お手伝い、しましょうか?」
「んー? うん。して?」
「っ、はい」
ボタンを外し終わっていたベストを脱がせて、シャツのボタンを上から外していましたら、テオ様の夜着をザラが持って来ました。
「…………セオドリック殿下の服は明日回収します。お嬢様のお着替えが必要な場合はお呼び下さい。では、失礼いたします」
「えっ、まっ――――」
逃げられました。物凄い速さで優雅に歩いて、逃げられました。
「みらべるー、はやく、して?」
「えっ、あっ、はい」
二つほどボタンを外し、胸の下辺りに差し掛かると、テオ様がくねくねと動き出しました。
動かないで下さいとお願いしても、くねくねくねくね。
何なのでしょうか?
「ん、ミラベルはえっちだなぁ」
人差し指で私の頬を何度か撫で、首筋をなぞり、鎖骨を通り過ぎ、胸の膨らみを何度かぷにぷにと押したあと、頂きを探しはじめました。
「ん? ここ?」
「っぅん!」
「ん! ここ!」
「ちょっ、お止めください!」
「いーやーだー」
胸の頂きを爪でカリカリと引っ掻き、くるくると乳輪をなぞるかのように動かし、またカリカリカリカリ。
「テオ様っ!」
「なんだよ…………けちっ」
テオ様が頬を膨らませ、プイッとそっぽを向いてしまいました。
どうやらイジけてしまったようで、シャツとズボンを脱がせても、夜着を着せても、ずっとプイッとされままでした。
「おれ、ねる」
プイッとしたまま、ベッドに入られました。
テオ様が『おれ』と言ったのを初めて聞きました。
何でしょうか、ちょっと可愛いです。
「はい、おやすみなさいませ」
「……ふん」
ちゅ、とテオ様の額にキスをしましたら、一瞬だけ破顔されましたが、またプイッを再開されました。
あまりにも可愛らしい反応だったのでクスクスと笑ってしまいました。
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