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第三章 黄
第36話 「いつの間にそういうご関係に……!?」
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私たちは、ノエルタウンの大通りにある一軒の宿屋を訪ねていた。今は、エレナが部屋を取ってくれている。
……が、交渉は難航しているようだ。
「そこをなんとか……」
「無理だね、ただでさえ降聖霊祭前で観光客が多いんだ。他の宿屋も似たようなもんだと思うぜ。一部屋でも空いてるだけラッキーだと思いな」
どうやら、客室が一部屋しか空いていなくて揉めているようである。私は横からすっと近づいて、エレナの肩に手を置くと、宿の主人に声をかけた。
「おじさん、一部屋でいいです。案内してくれますか?」
「おう、娘さんの方が物分かりがいいじゃないか。荷物を持って、ついて来な」
エレナは口をぽかんと開けて、何か言いたそうにしている。だが、私が口の前で人差し指を立てているのを見て、我慢していた。
「この部屋を使いな。食事は朝だけは用意するが、昼と夜は別料金だ。ほれ、これが鍵」
「ありがとう、おじさん。おやすみなさい」
「おうよ」
宿の主人が去ったのを見届けて、エレナは早速私に小言を言った。
「お嬢様、本来は使用人とお嬢様が同室というのもダメですけど、それはまだ良いです。ですが、いくら信頼しているからといって男性の方と同室というのは」
「落ち着いて、エレナ。大丈夫よ。ね、セオ?」
セオはこくりと頷くと、いつか私の部屋でそうしたように懐から小さな家を取り出し、広い場所に置いて魔法をかけた。
ドールハウスのような小さな家はあっという間に大きくなり、セオの泊まる別室がそこに完成した。
「こ、これは? どうなっているのですか?」
エレナは突然現れた魔法の家に、目を丸くしている。かく言う私も、初めて見た時は驚いてワクワクが止まらなくなったのを思い出した。
「お祖父様が作ってくれた、魔法の家。洗面所は、こっちの部屋のものを借りるけど、いい?」
「も、勿論でございます。フレデリック様がお作りになった魔法道具……国宝級の逸品ではありませんか……」
エレナの声は驚きのあまり掠れている。フレッドの作った魔法の家は、想像以上に貴重なものだったようだ。
「エレナは私と同室になるけど、我慢してね。窮屈かもしれないけど、他の部屋が空くまではこうするしかないと思うの」
「いえ、このエレナが窮屈に思うなんて、滅相もございません。むしろ、お嬢様さえよろしければ同室をお許し下さい」
「許すも何も、私から提案したんだし……よろしくね、エレナ」
「ありがとうございます」
エレナはそう言うと、深くお辞儀をした。顔を上げたエレナは、何故だか感極まって、目を潤ませている。
「……うっうっ、それにしてもお嬢様、ご立派になられて……先程の無礼な宿の主人に対しても丁寧な態度を崩さず、物怖じせずに話しかけていらっしゃって、エレナはいたく感動いたしました」
「お、大袈裟ね?」
「大袈裟ではございません。エレナは、お嬢様がずっとお部屋に引き篭って誰ともお会いにならないのを、とても心配していたのですよ。可愛い子には旅をさせよとは、まさにこの事でございますね」
「エレナ……、心配かけてごめんね」
私は、外の世界が、知らない人が怖かった。狭い世界が快適だと思っていた。
けれど、今ならそれが寂しい考えだったとわかる。
狭い世界の中で色を失っていたのは、この目だけではなかったようだ。
エレナがこんな風に私を心配してくれていることすら、私には見えていなかったのだから。
「私が変わったとしたら、それはセオのおかげね」
私はセオの方を見て、微笑みかけた。突然話を振られて、セオは少し驚き首を傾げている。
「僕?」
「うん。セオが私を外に連れ出してくれたおかげで、前より少しだけ、自分に自信が持てるようになったの。……もう、無闇やたらに怖がるのは、やめようって」
「パステル……」
「セオにも、エレナにも、帝都にいるフレッドさんにも、本当に感謝してるよ」
「……僕も、パステルには感謝してる。パステルに出会えて、よかった」
「セオ……。私も」
私はその言葉に嬉しくなって、セオの手を取った。セオも、柔らかく微笑み、手を握り返してくれる。
ぽわぽわと甘い幸せが私の心を満たしていく。
セオは以前よりはっきりとした笑顔を見せるようになった。真っ直ぐに見つめられて、私は思わず、鼓動を高鳴らせてしまう。
絶世の美少年の微笑みはあまりに眩しくて、部屋中に小さい光がキラキラと舞っているような錯覚をしてしまうほどだ。
「いやいや、ちょっと待っ……いつの間にそういうご関係に……!? いえ、無粋ですね……エレナは少し、外に出てきます。食堂は閉まっているのでお夜食を何か買って参ります、くれぐれも羽目は外さないで下さいね」
「え……どう言う意味?」
私とセオは、そう言い残して部屋から出ていくエレナを見送り、そろって首を傾げたのだった。
私たちは気を取り直してお茶を用意すると、木製の椅子に向かい合わせに腰掛けた。外はもう暗くなっているが、室内は電気の明かりのおかげで、昼間のように明るい。
「それにしても、電灯って明るいし、熱くなりにくくて便利ね。この宿の電気は、宿のご主人が管理してくれているのかしら?」
「うーん、どうだろう。スイッチひとつで点いたり消えたりするところを見ると、魔法道具に近いような気もするけど」
「セオの魔法の家と同じ?」
「うん。魔法道具は作成者の手の届かない所でも効力を発揮するように出来てる。ただし、定期的に魔法を込め直したり、使用者がその都度魔力を流したりしないと動かないんだ」
「へぇ……それでもみんなが分け隔てなく魔法の恩恵にあずかれるなら、便利だよね」
定期的な整備や日々の手入れが必要なのは、王国で使用されている器械や設備も同じである。無条件に便利なだけの道具なんて、そうそうあるものでもない。
「それに、エレナがこの街の出身だったなんて知らなかったわ。トマスやイザベラにもずっと隠していたみたい。しかも精霊の手がかりになりそうな情報を持ってるなんて」
「お祖父様とも知り合いだったようだし、事情を話してみて良かった」
「そうだね。私もこの街に来る直前に聞いたんだけど、エレナはずっと昔からお母様の侍女だったんだって。それで、お母様がお父様の元に嫁ぐ時に、ついて来たんだって」
「パステルのお母様も、この辺りの出身なの?」
「そうみたい。お母様が聖王都の学園に通っていた時に、セオのお母様……ソフィア様と出会ったみたいね。それで、二人はお友達になったんだって。フレッドさんとも、ソフィア様を通じて顔を合わせたことがあるって、エレナは言ってたよ」
「ふーん」
私の母は、ここノエルタウン近郊で貴族家の末子として生まれ、学生時代は聖王都でエレナを伴って寮生活をしていたらしい。
母は帰省もろくにせず、学園を卒業する前に父と駆け落ちしてしまった。そのため、学園に入学してからこの世を去るまで、実家には顔を出さなかったようだ。
エレナ曰く、もう縁も切れているし顔を出すと怒られそうなので、今更母の実家に近寄るつもりはないとのことである。
「お母様もすごいよね。国外に駆け落ちかぁ……しかも国交のない国に」
「……パステルだったら、どうする?」
「え?」
「もし、パステルの好きになった人が王国の人じゃなくて、国を出るかその人と離れなきゃいけなくなったら、パステルはどうする?」
「うーん……私は……」
私はそもそもそこまでの激情を感じたことはない。
だが、もし仮にセオが空を翔ける力を持たず、離れてしまうともう会えなくなるとしたら……私は、セオを追って家出するかもしれない。
セオと会えなくなるのは、きっとすごく寂しいだろうし、家の仕事も手につかなくなりそうだ。
――そこまで考えて、私は、はっとした。
なぜ、相手がセオという前提で考えているのだろう。
だいたいセオは恋人ではなくて大切な友達だし、そもそも聖王国まで追ってきたとしても、手の届かないような身分だ。
セオを追って家出したとしても、文化の違う国で仕事も家も見つからず、路頭に迷うに決まっている。
「……全ての感情が戻った時、僕だったら、どうするだろう」
静かに言葉を発するセオは、考えを深めながら、私を真っ直ぐに見ている。
私はその表情に、またどきりとしてしまったのだった。
……が、交渉は難航しているようだ。
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「落ち着いて、エレナ。大丈夫よ。ね、セオ?」
セオはこくりと頷くと、いつか私の部屋でそうしたように懐から小さな家を取り出し、広い場所に置いて魔法をかけた。
ドールハウスのような小さな家はあっという間に大きくなり、セオの泊まる別室がそこに完成した。
「こ、これは? どうなっているのですか?」
エレナは突然現れた魔法の家に、目を丸くしている。かく言う私も、初めて見た時は驚いてワクワクが止まらなくなったのを思い出した。
「お祖父様が作ってくれた、魔法の家。洗面所は、こっちの部屋のものを借りるけど、いい?」
「も、勿論でございます。フレデリック様がお作りになった魔法道具……国宝級の逸品ではありませんか……」
エレナの声は驚きのあまり掠れている。フレッドの作った魔法の家は、想像以上に貴重なものだったようだ。
「エレナは私と同室になるけど、我慢してね。窮屈かもしれないけど、他の部屋が空くまではこうするしかないと思うの」
「いえ、このエレナが窮屈に思うなんて、滅相もございません。むしろ、お嬢様さえよろしければ同室をお許し下さい」
「許すも何も、私から提案したんだし……よろしくね、エレナ」
「ありがとうございます」
エレナはそう言うと、深くお辞儀をした。顔を上げたエレナは、何故だか感極まって、目を潤ませている。
「……うっうっ、それにしてもお嬢様、ご立派になられて……先程の無礼な宿の主人に対しても丁寧な態度を崩さず、物怖じせずに話しかけていらっしゃって、エレナはいたく感動いたしました」
「お、大袈裟ね?」
「大袈裟ではございません。エレナは、お嬢様がずっとお部屋に引き篭って誰ともお会いにならないのを、とても心配していたのですよ。可愛い子には旅をさせよとは、まさにこの事でございますね」
「エレナ……、心配かけてごめんね」
私は、外の世界が、知らない人が怖かった。狭い世界が快適だと思っていた。
けれど、今ならそれが寂しい考えだったとわかる。
狭い世界の中で色を失っていたのは、この目だけではなかったようだ。
エレナがこんな風に私を心配してくれていることすら、私には見えていなかったのだから。
「私が変わったとしたら、それはセオのおかげね」
私はセオの方を見て、微笑みかけた。突然話を振られて、セオは少し驚き首を傾げている。
「僕?」
「うん。セオが私を外に連れ出してくれたおかげで、前より少しだけ、自分に自信が持てるようになったの。……もう、無闇やたらに怖がるのは、やめようって」
「パステル……」
「セオにも、エレナにも、帝都にいるフレッドさんにも、本当に感謝してるよ」
「……僕も、パステルには感謝してる。パステルに出会えて、よかった」
「セオ……。私も」
私はその言葉に嬉しくなって、セオの手を取った。セオも、柔らかく微笑み、手を握り返してくれる。
ぽわぽわと甘い幸せが私の心を満たしていく。
セオは以前よりはっきりとした笑顔を見せるようになった。真っ直ぐに見つめられて、私は思わず、鼓動を高鳴らせてしまう。
絶世の美少年の微笑みはあまりに眩しくて、部屋中に小さい光がキラキラと舞っているような錯覚をしてしまうほどだ。
「いやいや、ちょっと待っ……いつの間にそういうご関係に……!? いえ、無粋ですね……エレナは少し、外に出てきます。食堂は閉まっているのでお夜食を何か買って参ります、くれぐれも羽目は外さないで下さいね」
「え……どう言う意味?」
私とセオは、そう言い残して部屋から出ていくエレナを見送り、そろって首を傾げたのだった。
私たちは気を取り直してお茶を用意すると、木製の椅子に向かい合わせに腰掛けた。外はもう暗くなっているが、室内は電気の明かりのおかげで、昼間のように明るい。
「それにしても、電灯って明るいし、熱くなりにくくて便利ね。この宿の電気は、宿のご主人が管理してくれているのかしら?」
「うーん、どうだろう。スイッチひとつで点いたり消えたりするところを見ると、魔法道具に近いような気もするけど」
「セオの魔法の家と同じ?」
「うん。魔法道具は作成者の手の届かない所でも効力を発揮するように出来てる。ただし、定期的に魔法を込め直したり、使用者がその都度魔力を流したりしないと動かないんだ」
「へぇ……それでもみんなが分け隔てなく魔法の恩恵にあずかれるなら、便利だよね」
定期的な整備や日々の手入れが必要なのは、王国で使用されている器械や設備も同じである。無条件に便利なだけの道具なんて、そうそうあるものでもない。
「それに、エレナがこの街の出身だったなんて知らなかったわ。トマスやイザベラにもずっと隠していたみたい。しかも精霊の手がかりになりそうな情報を持ってるなんて」
「お祖父様とも知り合いだったようだし、事情を話してみて良かった」
「そうだね。私もこの街に来る直前に聞いたんだけど、エレナはずっと昔からお母様の侍女だったんだって。それで、お母様がお父様の元に嫁ぐ時に、ついて来たんだって」
「パステルのお母様も、この辺りの出身なの?」
「そうみたい。お母様が聖王都の学園に通っていた時に、セオのお母様……ソフィア様と出会ったみたいね。それで、二人はお友達になったんだって。フレッドさんとも、ソフィア様を通じて顔を合わせたことがあるって、エレナは言ってたよ」
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私の母は、ここノエルタウン近郊で貴族家の末子として生まれ、学生時代は聖王都でエレナを伴って寮生活をしていたらしい。
母は帰省もろくにせず、学園を卒業する前に父と駆け落ちしてしまった。そのため、学園に入学してからこの世を去るまで、実家には顔を出さなかったようだ。
エレナ曰く、もう縁も切れているし顔を出すと怒られそうなので、今更母の実家に近寄るつもりはないとのことである。
「お母様もすごいよね。国外に駆け落ちかぁ……しかも国交のない国に」
「……パステルだったら、どうする?」
「え?」
「もし、パステルの好きになった人が王国の人じゃなくて、国を出るかその人と離れなきゃいけなくなったら、パステルはどうする?」
「うーん……私は……」
私はそもそもそこまでの激情を感じたことはない。
だが、もし仮にセオが空を翔ける力を持たず、離れてしまうともう会えなくなるとしたら……私は、セオを追って家出するかもしれない。
セオと会えなくなるのは、きっとすごく寂しいだろうし、家の仕事も手につかなくなりそうだ。
――そこまで考えて、私は、はっとした。
なぜ、相手がセオという前提で考えているのだろう。
だいたいセオは恋人ではなくて大切な友達だし、そもそも聖王国まで追ってきたとしても、手の届かないような身分だ。
セオを追って家出したとしても、文化の違う国で仕事も家も見つからず、路頭に迷うに決まっている。
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