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私小説 4
地球にアイラブユー
しおりを挟むスナックが終わり、私と会田とA子ママは、夜の道を歩いていた。ここら辺は、くたびれた老人ばっかりしか住んでいないので治安はとても良い。あるいは、悪いとしても平気で撃退できる自信はあった。
「あら、流れ星」
とママが呟いた。
僕も会田も
「願い事、願い事」
というと目を閉じた。
「二人とも何を願ったんだい」
と私が尋ねると、ママは
「三人が健康でありますように」
と言い、会田は
「三人が幸せでありますように」
と言った。
私は
「小林麻○がある日、泣きながら「あたし、あなたのことが好きなの!いつもテレビで送信しているでしょ」って言って、赤いネグリジェで、目を真っ赤にしながら、玄関先で立っていますように」
と言うと、二人ともゲラゲラ笑うのであった。
「静馬さんは、小林麻○のどこが好きなんだい」
「可愛い。ひたすら可愛い。食べちゃいたい」
「もう、変態なんだから。これ、お守りよ」
と言うと、私に交通安全のお守りをくれた。
「これを持っていたら、交通事故には遭わないから」
「本当かい」
「うん。きっとそう」
「ありがとう」
というと、私はママを抱擁した。ママはみんなのママなのだ。星が誰のものでもない、みんなの星であるように……。
ママは別れ際に何かを言おうとする。
「今度はいつ来るの?」
私は答える。
「次の戦いで生きていたらきっと行くよ」
「待っているわ」
ママは暗い街角に消えた。私と会田も別れるのであった。私は月を見上げる。
「さあ、心を入れ替えて、決戦の時だ」
と呟いた。
「地球にアイラブユー。絶対に、君たちの人生は守るから」
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