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ネフェリア、学園編
番外編 クリスマス
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「さて、今回集まってもらったのは他でも無い、ネフェリアと誰がクリスマスを過ごすか…だ。」
ヴィヴァリアンは応接間にて、真剣な面持ちで、『ネフェリアとのクリスマス』会議を開始した。
「24.25日とある。2日って事は2人までokか?」
キリウスはヴィヴァリアンの背後に立ちながら、顎に手を当て考える。
「いや、25日は既に家族で過ごすと決まっているので無理だ。」
ソファに座り、優雅に紅茶を口にするエスティリオを睨みつけるヴィヴァリアン。
「…少しは譲ろうとは思わないのか?何かと、家族、家族と…。」
「思いませんね。ネフェリアはまだプロント家のモノです。」
キッパリ言い切るエスティリオにギリギリと歯を軋ませる一同。
「では、25日は夜までの間の時間を頂くのはいかがでしょうか?」
サリファンの提案にエスティリオは首を振る。
「母上とネフェリアがクッキーを焼いてくれるそうなので、無理だ。」
「ネフェリアのクッキーだと!?」
「ネフェリアは料理もできるのが!?」
ガバッと食いついてきたのはヴィヴァリアンとキリウスだった。
「ええ。とても美味しい。だから無理だ。」
「あれ?兄上達は食べた事ないのですか?」
カウディリアンとナヴィルリアンがキョトンとヴィヴァリアンとキリウスを見る。
「なっ!お前達はあるのか!?」
ショックに固まるヴィヴァリアン。
「はい、昔になりますが、誕生日プレゼントと一緒に頂きました。美味しかったですよ。」
「兄上、俺も貰いましたよ。サリファンもだよな。」
カウディリアンと、ナヴィルリアンだけで無く、アリウスとサリファンもだと知り、ショックと殺意の入り混じる歪んだ顔を見せるヴィヴァリアンとキリウス。
「2人とも学園に通っていた時期だからだろう。」
エスティリオは少しフォローを入れるが、一度傷ついた心は中々戻らない。
ドス黒いオーラに包まれた2人に、カウディリアン達は言った事に後悔した。
「……出せ。」
「へ?」
キリウスはギロリと鋭い視線をカウディリアンの背後に立つ弟に向ける。
「出せって言ってんだよ!」
素早い動きでアリウスとの距離をつめ、胸ぐらを掴む。
「あ、兄上!!落ちついて!!何年も昔のことだ!出せないよ!もう、身体の一部になっちまったよ!!」
ギリギリと締まる胸元と、魔王にしか見えない顔にアリウスの顔は青ざめる。
「じゃあ、糧となった部位を削る…どこだ、どこの部位の一部となった…。」
「む、無茶苦茶過ぎんだろ!!?」
どこから出したか、短剣がキリウスの手に握られていた。
「キリウス。我が弟達の糧も頼む…。」
「あ、兄上!?」
キリウスの様子に震えていたカウディリアン達はヴィヴァリアンの不吉な一言に、驚愕する。
「畏まりました。」
いや、畏まらないで!!
「まずは、アリウス。耳か?指か?それとも…」
「わ、わかった!兄上!!俺、クリスマス辞退する!!兄上に譲るから!!」
短剣が、耳の側で光ると涙目でキリウスに訴えるアリウス。
パッと胸ぐらから手を離し、崩れるアリウスは咳き込みながら必死に呼吸を整える。
「しょうが無い。騎士として働く可愛い弟の一部は削れないな。昔の事だ許そう。」
コロッと笑みを浮かべるキリウスに、アリウスはより恐怖を感じた。
「ヴィヴァリアン様、弟は辞退し、私に一票くれました。多数決ですと、私が勝ちそうですが、どうしますか?」
ニヤッと笑うキリウスに、ヴィヴァリアンは奥歯が欠けるのでは?と思うほど、歯を軋ませる。
先程の協力体制はどこへやら、敵と化したキリウスに鋭い視線を向ける。
「貴様…俺にそんな態度を取るのか?」
「今はイチ、男同士の話し合いだろ?…それとも権力を使うのか?」
バチバチする2人にカウディリアン達はソファの影に隠れる。
エスティリオは面白そうにお茶を飲みながら眺めていた。
コンコン。
誰だ、空気読まずに来た奴は…。
アリウスは扉へと対応すると、ヒョッコリ現れたのはネフェリアだった。
「あれ?皆もいたの?兄様はいますか?」
突如現れたネフェリアに、パアアと花開く様に笑顔になるキリウスとヴィヴァリアン。
「「ネフェリア!」」
「ネフェリアどうした?」
「兄様、申し訳ございません。大事な会議中でしたか? ヴィヴァリアン様、キリウス様申し訳ございません。」
「良い良い。どうした?」
「兄様にお願いしたいことがございまして…。」
「なんだ?」
エスティリオは優しく微笑む。
「あの、今しがた、皇妃様から、24日に王妃様方とクリスマスパーティをする事になりました。是非とも父様、母様、兄様もと…如何でしょうか?」
本日ネフェリアは王妃様からお茶を一緒にと誘われ、そちらに顔を出していた。
そこからクリスマスの話となったようだが…。
エスティリオはチラッと後ろを振り向くと、凍りついた様に固まる面々がいた。
ふむ、面白い。
ニヤッと笑い、ネフェリアに是非とも参加しようと、了承する。
「ヴィヴァリアン様、キリウス様方もと、仰せです。ご予定は如何ですか?」
予定はネフェリアの為に空けていた!!と叫びたいが、グッと堪える。
「ンンッ!!丁度公務も無い。空いている。」
「俺も休暇を頂いている。」
「私達も大丈夫だ。」
「ああ!」
「参加します。」
気まずそうに無理矢理笑顔を作ると、何も知らないネフェリアは、輝くばかりの笑顔で嬉しそうに手を叩く。
「わー!!いつもお忙しい皆が空いてるなんて!!凄いですね!一緒にクリスマス過ごせるなんて嬉しいです!楽しみー!!」
ぐっ!!可愛い!!
是非とも2人で過ごしたかったが、喜ぶネフェリアに、一時休戦とばかり、視線を合わせ苦笑する。
王妃の一人勝ちかな。
ヴィヴァリアンは応接間にて、真剣な面持ちで、『ネフェリアとのクリスマス』会議を開始した。
「24.25日とある。2日って事は2人までokか?」
キリウスはヴィヴァリアンの背後に立ちながら、顎に手を当て考える。
「いや、25日は既に家族で過ごすと決まっているので無理だ。」
ソファに座り、優雅に紅茶を口にするエスティリオを睨みつけるヴィヴァリアン。
「…少しは譲ろうとは思わないのか?何かと、家族、家族と…。」
「思いませんね。ネフェリアはまだプロント家のモノです。」
キッパリ言い切るエスティリオにギリギリと歯を軋ませる一同。
「では、25日は夜までの間の時間を頂くのはいかがでしょうか?」
サリファンの提案にエスティリオは首を振る。
「母上とネフェリアがクッキーを焼いてくれるそうなので、無理だ。」
「ネフェリアのクッキーだと!?」
「ネフェリアは料理もできるのが!?」
ガバッと食いついてきたのはヴィヴァリアンとキリウスだった。
「ええ。とても美味しい。だから無理だ。」
「あれ?兄上達は食べた事ないのですか?」
カウディリアンとナヴィルリアンがキョトンとヴィヴァリアンとキリウスを見る。
「なっ!お前達はあるのか!?」
ショックに固まるヴィヴァリアン。
「はい、昔になりますが、誕生日プレゼントと一緒に頂きました。美味しかったですよ。」
「兄上、俺も貰いましたよ。サリファンもだよな。」
カウディリアンと、ナヴィルリアンだけで無く、アリウスとサリファンもだと知り、ショックと殺意の入り混じる歪んだ顔を見せるヴィヴァリアンとキリウス。
「2人とも学園に通っていた時期だからだろう。」
エスティリオは少しフォローを入れるが、一度傷ついた心は中々戻らない。
ドス黒いオーラに包まれた2人に、カウディリアン達は言った事に後悔した。
「……出せ。」
「へ?」
キリウスはギロリと鋭い視線をカウディリアンの背後に立つ弟に向ける。
「出せって言ってんだよ!」
素早い動きでアリウスとの距離をつめ、胸ぐらを掴む。
「あ、兄上!!落ちついて!!何年も昔のことだ!出せないよ!もう、身体の一部になっちまったよ!!」
ギリギリと締まる胸元と、魔王にしか見えない顔にアリウスの顔は青ざめる。
「じゃあ、糧となった部位を削る…どこだ、どこの部位の一部となった…。」
「む、無茶苦茶過ぎんだろ!!?」
どこから出したか、短剣がキリウスの手に握られていた。
「キリウス。我が弟達の糧も頼む…。」
「あ、兄上!?」
キリウスの様子に震えていたカウディリアン達はヴィヴァリアンの不吉な一言に、驚愕する。
「畏まりました。」
いや、畏まらないで!!
「まずは、アリウス。耳か?指か?それとも…」
「わ、わかった!兄上!!俺、クリスマス辞退する!!兄上に譲るから!!」
短剣が、耳の側で光ると涙目でキリウスに訴えるアリウス。
パッと胸ぐらから手を離し、崩れるアリウスは咳き込みながら必死に呼吸を整える。
「しょうが無い。騎士として働く可愛い弟の一部は削れないな。昔の事だ許そう。」
コロッと笑みを浮かべるキリウスに、アリウスはより恐怖を感じた。
「ヴィヴァリアン様、弟は辞退し、私に一票くれました。多数決ですと、私が勝ちそうですが、どうしますか?」
ニヤッと笑うキリウスに、ヴィヴァリアンは奥歯が欠けるのでは?と思うほど、歯を軋ませる。
先程の協力体制はどこへやら、敵と化したキリウスに鋭い視線を向ける。
「貴様…俺にそんな態度を取るのか?」
「今はイチ、男同士の話し合いだろ?…それとも権力を使うのか?」
バチバチする2人にカウディリアン達はソファの影に隠れる。
エスティリオは面白そうにお茶を飲みながら眺めていた。
コンコン。
誰だ、空気読まずに来た奴は…。
アリウスは扉へと対応すると、ヒョッコリ現れたのはネフェリアだった。
「あれ?皆もいたの?兄様はいますか?」
突如現れたネフェリアに、パアアと花開く様に笑顔になるキリウスとヴィヴァリアン。
「「ネフェリア!」」
「ネフェリアどうした?」
「兄様、申し訳ございません。大事な会議中でしたか? ヴィヴァリアン様、キリウス様申し訳ございません。」
「良い良い。どうした?」
「兄様にお願いしたいことがございまして…。」
「なんだ?」
エスティリオは優しく微笑む。
「あの、今しがた、皇妃様から、24日に王妃様方とクリスマスパーティをする事になりました。是非とも父様、母様、兄様もと…如何でしょうか?」
本日ネフェリアは王妃様からお茶を一緒にと誘われ、そちらに顔を出していた。
そこからクリスマスの話となったようだが…。
エスティリオはチラッと後ろを振り向くと、凍りついた様に固まる面々がいた。
ふむ、面白い。
ニヤッと笑い、ネフェリアに是非とも参加しようと、了承する。
「ヴィヴァリアン様、キリウス様方もと、仰せです。ご予定は如何ですか?」
予定はネフェリアの為に空けていた!!と叫びたいが、グッと堪える。
「ンンッ!!丁度公務も無い。空いている。」
「俺も休暇を頂いている。」
「私達も大丈夫だ。」
「ああ!」
「参加します。」
気まずそうに無理矢理笑顔を作ると、何も知らないネフェリアは、輝くばかりの笑顔で嬉しそうに手を叩く。
「わー!!いつもお忙しい皆が空いてるなんて!!凄いですね!一緒にクリスマス過ごせるなんて嬉しいです!楽しみー!!」
ぐっ!!可愛い!!
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王妃の一人勝ちかな。
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