闇の錬金術師と三毛猫 ~全種類のポーションが製造可能になったので猫と共にお店でスローライフします~

桜井正宗

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第33話 改造ポーションを研究せよ

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俺は新たに『改造ポーション』を作っていく。

レッドポーション改Ⅱ、イエローポーション改、グリーンポーション改、ブラウンポーション改……ホーリーポーション、ダークポーション、そして、ニューポーションとホムンクルスポーション。

今はとにかく“品質”を高めていく方が先決だ。

コンキスタドール社のバックアップもあるし、手を借りて材料も使いたい放題となっている。

グレイスやウィルソンにも手伝ってもらい、俺は更なる高みを目指す。

そうして研究を続けていった。


――翌日――


「……また朝になってしまった」


あれから研究に没頭し、ヴァルハラはいつの間にか寝落ちしていた。俺はずっとポーション開発を続けていたが、朝を迎えた。

もう寝よう。





なんだか頭がぼうっとする。


「――起きて下さい、カイリさん!!」


叫び声が聞こえるような。
この声はヴァルハラか。


「……俺はまだ、眠い」
「そういう問題ではありません!! 直ぐに起きて!!」

「ん……なんだ、焦げ臭いな。ヴァルハラ、また変なポーションを作ったんじゃ」
「違いますって!! カイリさん、大変ですよ。火事・・です!!」

「へ!?」


飛び起きると、煙が充満していた。
黒くてヤバい煙だった。

って、おいおい、マジの火事じゃないか!!


「なんか気づいたら家が燃えていました! 直ぐに避難しましょ!」
「これは俺の工房アトリエからの出火ではないな」
「はい、アイテムを持って直ぐ脱出を」


急いで荷物をまとめ、俺は父さんと母さんを探しにいく。


……煙とか火の手も迫っている。


でも、それでも俺は二人を探した。


どこだ。どこにいるんだ。


「カイリさん、台所にもいませんでした。もしかしたら、もう外にいるのかも」
「それならいいが……」


猫ヴァルハラを頭に乗せ、仕方なく俺は外へ出た。
玄関へ向かうが既に崩落していて通れなかった。……なんてこった。


「ど、どうしましょう、カイリさん!?」
「落ち着け、ヴァルハラ。火には爆弾だ」


爆弾ポーションを取り出し、俺は投げつけた。
小爆発を起こして瓦礫がれきを破壊。
見事に玄関が吹っ飛んだ。

よし、これで脱出できる。


外へ出ると、何事かと住人が集まっていた。


父さんは?
母さんは?


――いない。どこへ行ったんだ?

逃げたんじゃなかったのか。


その時だった。
前方から見覚えのある顔が現れたんだ。


「……クク、これでやっと少しは復讐が出来た」
「おまえ、ベケットか!!」


少し前に所属していたギルドマスター・ベケットがそこにはいた。だけど、以前とはまるで顔つきが違う。傷だらけだし、目はかなり充血していた。


「カイリ、お前の家を燃やしてやった。お前を殺してやろうと思ったが、運よく逃げ延びたか」

「なんてことしやがる!! 放火は重罪だぞ!!」
「知っているさ。お前の居場所を奪うためだった。それと両親も住んでいるんだったなぁ!? 死んだかなあ~?」

「てめえ! そもそもお前は捕まっていたはず。どうやって……」

「簡単さ。アルデバラン王国の衛兵のなんぞ、いくらでも買収できる。金さえ払えば簡単に牢から出してくれるのさ」

「そうかよく分かった。お前がクソだってことがな!! ベケット、今度はもう二度と出歩けないようにしてやる」


家も、父さんも母さんも……関係ないのに。コイツは巻き込んだんだ。絶対に許さない。


「さあ、どうする。カイリ!」
「決まっている。ベケット、お前を倒す!!」

「いいだろう、こっちも決着をつけるつもりで殺人と放火までしたんだ。最後にお前を殺して、僕はアルデバラン王国も乗っ取って王になってやる!!」

「この外道が!!」


俺は、滅多に抜かない護身用の短剣・グラディウスを抜いた。
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