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#43 梓とデート ♡
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「おぉ~、ここがイッシュ! 大っきいところだね!」
「そうだね……」
「じゃあ改めて、今日はよろしくね!」
「こちらこそ……!」
今日は梓とのデートの日。
未成年同士でイッシュに入るためにはいつもの書類とは別に、男女共にお互いの保護者の署名と印鑑が押された書類が必要だったが、それもしっかり用意してきたのですんなり入る事ができた。
「えっと、いきなりだけど腕組んでもいいかなっ?」
「うん、もちろん……!」
「えへへっ、失礼しますっ♡」
梓は真人の腕に抱きつくような形で身を寄せてきた。
それによって、フワリと女の子らしいいい匂いも漂ってくる。
「じゃあ、行こっか!」
そのまま2人は歩き出した。
梓はどこへ行くかは決めているらしく、目的地へと真人のことを案内していく。
「おっ、ここだね!」
梓が目指していたのは、前にも来たことのある大きな家電量販店だった。
「今までは家で配信してたから、そこまでお高い機材は使ってなかったんだけど、真人君のお家のあんなに立派な防音室で出来るなら、折角だしもっといいやつ使おうかなって思ってるんだ! 今日はちょっとその下見だね!」
「なるほど……」
さらに話を聞くと、PCとモニターは既に中々ハイスペックなものを使っているそうで、今回はマイクや音の質を上げれる機材などを探しに来たそうだ。
「えーっと、マイクは…… あった!」
店内を歩いて回り、お目当てのマイク売り場へとやってきた。
「うーん、色々あるねー」
マイクの値段は、5000円くらいのお手軽なものから、100000円くらいのハイスペックなものまで色々とあった。
「梓さんは今、どのくらいのマイク使ってるの……?」
「確か10000円ちょっとだったかなー? うーん、これを機に良い物買っちゃおうかなー…… 欲しいなー……」
「マイクって色々あるんだね……」
「そうだね! 突き詰めれば100万円とかするやつもあるんだよー?」
「え、それはすごいね……!」
「流石に歌配信でそこまでのを使う必要は無いと思うけどね? 正直、ある程度の値段から上のやつとかはもう、使う人の好みとかになってくるし」
「そうなんだ……」
「一応、候補は決めてるんだけど、あー、こっちのでもいいなー…… んー、悩んじゃう」
梓はウンウン唸りながら、売り場を物色して回っていく。
「やっぱりいいやつにしようかな! うん、だいぶ絞り込めた気がする!」
「そっか…… それは良かった……!」
「うん! じゃあ、次の売り場へレッツゴー!」
その後はオーディオ関連の売り場や、PC周りの機器などの売り場を回っていった。
特に何かを買ったわけではないが、ちゃんと一つ一つ見ていく梓の姿を見て、歌に対してものすごく真摯に取り組んでいるんだなと真人は思わされた。
「いやー、中々いい時間だったよ! かなり買うものを絞れた気がする!」
「よかったね……!」
「じゃあ、もう一箇所行きたいところあるから行こっか!」
今度は、家電屋さんから出てすぐのところにある楽器屋さんにやってきた。
「ギターも思い切り弾けるだろうし、新調したいなーって思って! いいやつ買ったらやる気も出るだろうし!」
「確かにそうだね……」
ギターはかなり高級品なイメージを勝手に持っていたが、意外と一万円を切るような安めのものも売っていた。
「あ、でも…… 防音室に置いてあったやつもまぁまぁいいやつだよね……? あれ使えばいいんじゃ……?」
「違うんですよ真人君ー。 やっぱり楽器は自分で選んで自分で使いたいものなんですよー」
「そういうもの……?」
「そういうもの! ……まぁ、まだまだ私は初心者なんだけどね」
そう言いながら店内を色々と見て回っていく。
「んー、ギターもそうだし、なんか歌配信で使えそうな楽器ないかなー?」
「あ、それならこれは……?」
「あー、ハーモニカかー! 確かにそれはいいかもね! 練習もすぐ始めれそうだし!」
偶然目に入ったハーモニカを梓に勧めてみたら、中々好感触だったようだった。
「折角だし、練習用に買って帰ろうかな!」
「決断早いね……?」
「こういう何かしようっていう衝動には従った方がいいと思うから!」
という事らしく、梓は『コスパ、品質No. 1!』と謳い文句が書かれた3000円くらいのハーモニカを一本買った。
「ありがと、真人君! いい買い物できたよー!」
「うん、よかった……!」
「じゃあ、お昼ご飯食べに行こっか? 結構歩いたからお腹ぺこぺこだよー」
「そうだね……」
時間もちょうどお昼なので、2人はフードコートでご飯を食べることにした。
そこで真人は和食の定食を頼み、梓はパスタを頼んだ。
「えっ、すごい美味しいっ! 麺がモチモチ!」
「ここのご飯、美味しいよね……」
「すごいね! 流石って感じ!」
「梓さんは食事に気を使ってたりはする……?」
「んー、そんなに? あ、極端に辛かったり酸っぱかったりするのは喉に悪いからあんまり食べないかな? ちょっと辛めのカレーくらいなら食べれるよ!」
「そうなんだ……」
真人の周りの女性陣は、ほぼみんな割としっかり食べるのに、それはそれは美しい体型を維持できている。
エマや美晴、音夢辺りはよく運動をするからまだ分かるが、後の面子は揃いも揃って食べてもあまり太らないタチのようだ。
「ふぅっ、美味しかった!」
「この後はどうする……?」
「えっとね、真人君が良かったら隣の建物にあるカラオケに行きたいと思ってます! 個室なんだけど、大丈夫?」
「うん、全然大丈夫……!」
「そっか! じゃあ、早速行こ!」
席を立ち、2人は隣の建物へと移動する。
イッシュには今いるショッピングモールの建物とは別に、ボウリングやカラオケ、ダーツなどが出来るアミューズメント施設もあるのだ。
「おーっ、綺麗な建物だね! やっぱり、その辺にあるカラオケ店とかとは違うや!」
「確かに、立派だね……」
そして、いざ近くに来てみると、外見もかなりオシャレだったが、中に入っても同じくらい綺麗な作りになっていた。
どうやら受付のようなものは無く、タブレットのようなものでどの施設をどのくらい利用するかという情報を打ち込み、それを終えるとその施設が使えるカードキーが出てくる仕組みになっていた。
「おぉーっ! なんか、最先端って感じだね!」
「だね……! すごく便利……!」
とりあえず、カラオケボックスを2時間使用する申請を出し、指定された個室へと向かっていった。
「わぁ、中も広いね!」
「カラオケ、初めてだ……」
実は真人は前世も含めて、カラオケに来るのは初めてだった。
中学時代は機会が無かったし、高校生の時には例の事があったので、行ってるわけもなかった。
「そうなんだ? 真人君も歌えそうだったら歌お!」
「う、うん……」
「じゃあ、まずは私がお手本を見せます!」
「お願いします……!」
手慣れた手つきで梓は端末を操作し、曲を入れていった。
たちまち、イントロが流れ出し曲が始まっていく。
「えへへ、普段、歌を歌う時はあんまり緊張しないんだけど、真人君の前だとちょっとしちゃうね」
そんな事を言う梓だったが、いざ歌い出したら、緊張など微塵も感じさせない力強い歌声を披露してくれた。
一曲目ということもあって、アップテンポな盛り上がる曲調だったのだが、梓の歌声は自然と手拍子をしたくなるような気分にさせられるくらい上手だった。
「~♪ ふうっ…… どうだった?」
「すごいよ、梓さん……! 本当に上手だった……!」
「ほんと!? 良かった~!」
「配信越しのは聞いたことあったけど、生で聞くとこんなに違うんだね…… すごいや……!」
「えへへ~、よーし、もう何曲か歌っていくね!」
その後も梓は、立て続けに色んなジャンルの曲を入れていった。
梓はポップな曲でも、バラードであろうと、何を歌わせても本当に上手く、表情や仕草も相まって、梓の作り出す世界観に引き込まれていくような、そんな気持ちにさせてくれた。
「真人君、次に歌うのラブソングなんだけどいいかな?」
「もちろん……!」
梓が次に入れたのは、最近の人気な曲だというかなりベタな愛を歌ったラブソングだった。
そんな歌を、梓は真人の方を真っ直ぐに向いて歌うものだから、真人からしたらたまらないものがあった。
そして、歌い終わった梓は、少し照れながら真人の方を見つめてきた。
「聞いてくれてありがとっ♡」
「う、うん……! 今のもとっても上手だった……!」
「そろそろ真人君も歌う?」
「うーん…… 人前で歌ったこととか全然ないんだけど……」
「歌は上手さじゃなくて気持ちだから大丈夫! あ、もちろん無理にとは言わないよ?」
「ちょっと見てみてもいい……?」
「うん! もちろん!」
真人は端末を手に取って、人気曲ランキングを見ていく。
「真人君、隣座るね?」
「あ、うん…… どうぞ……」
真人の隣に梓はピタリとくっついて座り、端末を覗き込んできた。
「知ってる曲とかあった?」
「ちょっと昔の曲だけど、何曲かは……」
「おーっ! 歌えそうなのあった?」
「そうだね…… これとか……?」
「あ、その曲なら私も知ってる!」
真人が選んだのは、前世でもかなり有名だったグループのラブソングだった。
「ラブソングだけど……」
「全然いいと思う! むしろ、個人的にはすごく聞きたいよ!」
「わ、分かった…… 歌詞とかもうろ覚えだけど…… 頑張るね……」
曲を入れ、イントロが始まっていく。
自信は全くもってなかったが、歌は気持ちと言われたので、真人はさっき梓が自分に対して歌っていたように、梓に対して歌ってみようと思い、歌を歌い始めた。
幸い、メロディは覚えていたので、出てくる歌詞を追いながら歌い進めていく。
その曲はこれまたベタなラブソングで、曲の最後はこれからも共に一緒に生きようという意味の歌詞が書かれていた。
「ふぅっ…… ど、どうだった…… って、梓さん……?」
「ふぐっ…… えぐっ……」
「な、泣いてるの……?」
「だ、だって…… 真人君、すごく上手いし…… 私の方見て歌ってくれるから、嬉しくなっちゃって……!」
なんと梓は嬉しさのあまり涙を流していた。
それも仕方のない事で、男性が女性に対してラブソングを歌うなど、この世界ではかなり珍しい事だろう。
そんな梓が落ち着くまで、真人は梓の頭を撫でてあげた。
「ご、ごめんね…… 落ち着きましたっ」
「良かった……」
「真人君、すごい上手かったよっ! 本当に歌うの初めてなの?」
「う、うん……」
「初めてでそれはすごいよ! 音程もしっかり合ってたし、気持ちも入ってたし!」
何気にハイスペックな真人の体は、こんなところでもその才を発揮していた。
「梓さんが、さっき僕の方見て歌ってくれてたから、僕もそうしようと思って……」
「ほ、本当に私のこと想って歌ってくれてたの?」
「うん…… 梓さんのこと考えながら……」
「そっか……♡ ねぇ、真人君? 今日ね、絶対言おうと思ってた事があったんだ……」
「えっと、なんでしょう……?」
梓は緊張の面持ちで、息を一度吸って吐いた後、続きの言葉を発した。
「私ね、真人君の事が好きっ! 1人の女として! 良ければ私をお嫁さん候補にして欲しいです!」
しっかりと真人の目を見てそう告げた梓の目に、嘘偽りは微塵もなかった。
なので、真人も本心で答える。
「嬉しいです……! 僕も梓さんのことはとっても可愛くて魅力的な女の子だと思ってます……! その、これからもよろしくお願いします……!」
「ほ、本当にっ? う、嬉しいっ……! やったぁ……! 夢みたいだよっ……!」
真人の返事を聞いた梓は、これまで真人が見た中で1番の笑顔を浮かべた。
「真人君っ、そのっ、いい機会だし、前からしたいと思ってたんだけど…… ハグしてみたいなっ」
「うん、全然いいよ……!」
「え、えっと…… どんな感じで……」
言い出したのは梓だったが、嬉しさやらなにやらで頭がパンクしており、腕を挙げたまま、アワアワとしていた。
それを見かねた真人は、ゆっくりフワッと包み込むように梓のことを抱きしめた。
「あっ……」
「これでいいかな……? 梓さん……」
「う、うんっ! 真人君から抱きしめてもらえるなんてっ♡」
真人と同じように梓もおずおずとだが背中に腕を回したことで、2人はしっかりとハグを交わすことができた。
「梓さん…… ドキドキしてるね……」
「は、恥ずかしいよっ♡ でも、真人君だってドキドキしてるよっ♡?」
「しないわけないよ……! 梓さん可愛いから……!」
「うぅ、そういうこと言われちゃうと余計ドキドキしちゃうっ♡」
初々しい反応を見せてくれる梓が可愛らしくて、つい抱きしめる腕に力が入ってしまう。
「あぁっ、幸せだよぉ……♡ 真人君っ♡」
「そうだね……!」
「そ、そしたらもう一ついい?」
離れたくはないのか、顔だけ上げて梓がそう言ってきた。
「うん……?」
「えとね…… 今日、実は告白成功したら真人君のお家にお泊まりするといいって、真那さん達に言われてて…… でね? そこで夜、真人君さえ良かったら2人きりで寝たらいいとも言われてるんだけど、どうかな……?」
「僕は嬉しいけど…… 梓さんは大丈夫……?」
「私から提案してるんだから、大丈夫に決まってるよっ。 じ、じゃあ今日の夜、よろしくね?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして、やってきた夜の時間。
真人は既に夕飯もお風呂も済ませ、1人自室でソワソワしていた。
コンコンコンッ
「真人君、私なんだけど……」
「どうぞ……!」
ガチャリと音を立てて入ってきたのは、可愛らしいデザインのパジャマを着ている梓だった。
「こ、こんばんはっ」
「こんばんは……」
「とりあえず、す、座ろっか?」
梓と共に、ベッドの縁にくっついて座った。
「ま、真人君、えーっと…… また、ギュッてしたいんだけどいい?」
「もちろん……!」
梓はどこか緊張しながらそう言ってきた。
なので、昼間と同じようにギュッとすると同時に、真人は梓の頭を優しく撫でた。
お風呂上がりで乾かしたてなのか、その髪は少し冷たかった。
「あっ……♡ なでなで嬉しい……♡」
「梓さん、すごく緊張してたから……」
「う、バレてるんだね。 えっと、実はお願いがあって……」
告白の時と似た面持ちで、梓はまた深呼吸をすると、続きの言葉を紡いでいく。
「わ、私と、エッチしてくださいっ」
「そ、それって……!」
「た、端的に言っちゃうとセックス、だね…… わ、私もどうかな!? って思ってたんだけど、みんなこういうのは早い方がいいって言ってたから…… 真人君が無理なら全然断ってくれて……」
「無理なわけないよっ……!」
ギュッ……!
「ふわっ♡ ま、真人君っ?」
「梓さんに…… す、好きな人にそう言われて嬉しくないわけないよ…… 僕も、梓さんとしたいです……!」
「ほ、ほんとにっ……!? 嬉しいっ♡」
梓も真人の事を強く抱きしめ返した。
そのまましばらくそうしていたが、ふとどちらからともなく顔を上げると、自然と顔が近づいていき、お互い目を閉じながら触れるだけのキスを交わした。
それはほんの一瞬だったが、その一瞬だけで梓の頭は爆発しそうなくらい茹で上がっていた。
「んっ……♡ い、今のがキス……♡ 唇合わさっただけなのにすごいドキドキが止まらないよっ♡」
「梓さん、かわいい……」
「んにゃっ♡!? い、今そういうこと言われるのやばいかもぉ……♡」
梓の心臓と体はもう既に高まりまくっていた。
「え、えっとね、真人君? その、エッチなことするかもしれないって私、ちょっと期待してたから、真人君の周りの女の人達に、どうするのがいいかちょっと聞いたの。
そしたら、みんな口を揃えて真人君に任せて優しくしてもらうのがいいって言ってて…… その、任せちゃってもいいのかな……?
私が普通、女だからリードするべきだと思っちゃうんだけど……」
「梓さんがそれでいいなら僕は頑張るよ……!」
「じゃあ、お、お願いするね♡? 私のこと、好きにして……♡」
そんな魅力的な提案に乗らないわけがなかった。
幸い、今は19時半くらいで、寝なければいけないであろう日付が変わる頃までは、まだまだ時間があった。
なので、初めての梓にも満足してもらえるよう、とことんゆっくりやろうと真人は決めた。
「もう一度キスするね……」
「うんっ♡ んっ……♡ んむぅ……♡」
今度は唇をつけたまま、長くキスをしていく。
時折角度を変えたり、梓の唇を自分の唇で少し食んでみたりする動きも加えていった。
「んっ…… 梓さん、力抜いて……?」
「う、うん……! んぅっ♡」
梓はまだ少し肩に力が入っていたので、さらに両手で頭や肩、腕、背中などを撫で回していく。
すると、少し安心したのか、梓の力が抜けてきて、梓も少し真人の背中を撫でる動きをするくらいにはなってきた。
「ぷはっ……♡ き、キスすごいっ♡ 真人君、キス上手すぎるよ……♡」
「気に入ってくれて良かった……! えっと、もう少し深いキスもしても平気……?」
「うんっ♡ もう緊張もしなくなってきたからっ♡ したいようにして欲しいな♡」
「梓さんも、遠慮しなくていいからね……!」
2人はそう言い合うと、飽きずにもう一度キスをしていく。
それから少ししてから、真人は舌で梓の唇をチョンチョンとノックした。
一瞬ピクっと体を震わせた梓だったが、ゆっくりと口を開けてくれた。
なので、梓の口内に少しだけ舌を入れて、まずは唇や唇の裏側をゆっくりと舐めていく。
「んっ…… 梓さんも舌出して…….?」
「うんっ……♡」
真人の言葉に従って、おずおずと小さな舌を梓は差し出してきたので、真人は舌の先端をちょっとだけ絡めるように動かしていく。
そんな初めての舌同士の接触に、梓はとても驚いていた。
こんなに気持ちのいいものなのかと。
その後、徐々に徐々に舌が触れ合う面積は増していき、気付けば口をくっつけ合って相手の口内に舌を入れる激しいものへと変わっていった。
「んんっ……♡ ちゅるっ……♡ んむぅっ♡」
部屋にはエッチな水音が響き渡り、梓と真人の体はどんどん熱くなっていく。
そんな2人は、かれこれ5分ほどキスを続けていたが、ようやく息継ぎのために口を離した。
「はぁっ……♡ 真人君とのキス、無限にできちゃう♡ すごい体が熱くなるねっ♡」
「確かにちょっと暑いね…… 服、脱ごうかな……? えっと、梓さんの服、僕が脱がせてもいいですか……?」
「いいよっ♡ 真人君のは私が脱がせてもいい?」
「もちろんっ……!」
まずは真人から梓のパジャマを脱がせていく。
すると、梓は可愛らしいピンクのリボンのついた上下の下着を身につけていた。
「一応、勝負下着というか……♡ 私の持ってる中で1番いいやつなんだけど、どうかなっ? ちょっと子供っぽいかな……」
「すごい似合ってるよ……! めちゃくちゃ可愛いと思う……!」
「はぁっ♡ 嬉しいっ♡ ありがとうっ♡ 私も、真人君の服脱がすね♡?」
梓も真人のパジャマに手をかけ、丁寧に脱がせていく。
そして、真人もパンツ一枚のみとなった。
「真人君の体っ……♡ こ、興奮がすごいよぉっ♡ 鼻血出ちゃいそう……♡」
「だ、大丈夫……?」
「うん、なんとか……♡」
「えっと、じゃあ下着も脱がすね……?」
「お願いしますっ♡」
真人は梓の下着をスルスルっと脱がせていった。
そこで露わになったのは、完璧な体型をした梓の裸体だった。
全体的にスレンダーではあるものの、しっかりと女の子らしい丸みは確かにあって、プルンと小さく揺れるおっぱいも、まだ発育途中なのだろうが、存在感を主張できるくらいのサイズはあった。
「ど、どう?」
「すごいっ……! 綺麗だよ、梓さん……! 触るのを躊躇っちゃうくらい……!」
「嬉しいけど、やっぱり恥ずかしいな……♡ あと、ちゃんと触ってくれなきゃ嫌だよ♡?」
「わ、分かった……!」
「じゃあ、真人君のパンツも脱がしちゃうね……♡」
梓は真人のパンツに手をかけると、少しずつ下ろしていった。
「も、もうちょっとで……♡ きゃっ♡!」
真人のパンツを下ろすと、既にフル勃起のチンポがびょんっと飛び出し、梓の目の前に現れた。
「えっ、こんなにおっきいんだ……♡ 想像よりも全然すごい……♡」
梓は初めて生で見る男の…… しかも大好きな人のチンポを見て、ウットリと顔を綻ばせた。
「お互い、裸だね……」
「う、うんっ♡」
「このままもう一回ギュッてしてもいい……?」
「いいよっ♡」
真人と梓は先程と同じように抱き合ってみた。
「はわぁ……♡ これ、さっきと全然違うよぉ♡」
服越しではない確かな体温と肌の感触は、2人の興奮をさらに高めるのには十分すぎるものだった。
「梓さん…… ちょっと運ぶね……!」
「きゃっ……♡ お、お姫様抱っこだ♡」
真人は首に抱きつかれたまま、膝裏と背中に腕を回すと、梓を持ち上げて枕のある方まで運んだ。
「よっ…… ごめんね、今はまだあんまり長くできないんだけど……」
「十分だよっ♡ 本当に嬉しいから♡」
「じゃあ、梓さんは寝ててもらってもいい……? 体触っていきたいから……」
「分かった♡」
まだまだ2人の夜は続く。
「そうだね……」
「じゃあ改めて、今日はよろしくね!」
「こちらこそ……!」
今日は梓とのデートの日。
未成年同士でイッシュに入るためにはいつもの書類とは別に、男女共にお互いの保護者の署名と印鑑が押された書類が必要だったが、それもしっかり用意してきたのですんなり入る事ができた。
「えっと、いきなりだけど腕組んでもいいかなっ?」
「うん、もちろん……!」
「えへへっ、失礼しますっ♡」
梓は真人の腕に抱きつくような形で身を寄せてきた。
それによって、フワリと女の子らしいいい匂いも漂ってくる。
「じゃあ、行こっか!」
そのまま2人は歩き出した。
梓はどこへ行くかは決めているらしく、目的地へと真人のことを案内していく。
「おっ、ここだね!」
梓が目指していたのは、前にも来たことのある大きな家電量販店だった。
「今までは家で配信してたから、そこまでお高い機材は使ってなかったんだけど、真人君のお家のあんなに立派な防音室で出来るなら、折角だしもっといいやつ使おうかなって思ってるんだ! 今日はちょっとその下見だね!」
「なるほど……」
さらに話を聞くと、PCとモニターは既に中々ハイスペックなものを使っているそうで、今回はマイクや音の質を上げれる機材などを探しに来たそうだ。
「えーっと、マイクは…… あった!」
店内を歩いて回り、お目当てのマイク売り場へとやってきた。
「うーん、色々あるねー」
マイクの値段は、5000円くらいのお手軽なものから、100000円くらいのハイスペックなものまで色々とあった。
「梓さんは今、どのくらいのマイク使ってるの……?」
「確か10000円ちょっとだったかなー? うーん、これを機に良い物買っちゃおうかなー…… 欲しいなー……」
「マイクって色々あるんだね……」
「そうだね! 突き詰めれば100万円とかするやつもあるんだよー?」
「え、それはすごいね……!」
「流石に歌配信でそこまでのを使う必要は無いと思うけどね? 正直、ある程度の値段から上のやつとかはもう、使う人の好みとかになってくるし」
「そうなんだ……」
「一応、候補は決めてるんだけど、あー、こっちのでもいいなー…… んー、悩んじゃう」
梓はウンウン唸りながら、売り場を物色して回っていく。
「やっぱりいいやつにしようかな! うん、だいぶ絞り込めた気がする!」
「そっか…… それは良かった……!」
「うん! じゃあ、次の売り場へレッツゴー!」
その後はオーディオ関連の売り場や、PC周りの機器などの売り場を回っていった。
特に何かを買ったわけではないが、ちゃんと一つ一つ見ていく梓の姿を見て、歌に対してものすごく真摯に取り組んでいるんだなと真人は思わされた。
「いやー、中々いい時間だったよ! かなり買うものを絞れた気がする!」
「よかったね……!」
「じゃあ、もう一箇所行きたいところあるから行こっか!」
今度は、家電屋さんから出てすぐのところにある楽器屋さんにやってきた。
「ギターも思い切り弾けるだろうし、新調したいなーって思って! いいやつ買ったらやる気も出るだろうし!」
「確かにそうだね……」
ギターはかなり高級品なイメージを勝手に持っていたが、意外と一万円を切るような安めのものも売っていた。
「あ、でも…… 防音室に置いてあったやつもまぁまぁいいやつだよね……? あれ使えばいいんじゃ……?」
「違うんですよ真人君ー。 やっぱり楽器は自分で選んで自分で使いたいものなんですよー」
「そういうもの……?」
「そういうもの! ……まぁ、まだまだ私は初心者なんだけどね」
そう言いながら店内を色々と見て回っていく。
「んー、ギターもそうだし、なんか歌配信で使えそうな楽器ないかなー?」
「あ、それならこれは……?」
「あー、ハーモニカかー! 確かにそれはいいかもね! 練習もすぐ始めれそうだし!」
偶然目に入ったハーモニカを梓に勧めてみたら、中々好感触だったようだった。
「折角だし、練習用に買って帰ろうかな!」
「決断早いね……?」
「こういう何かしようっていう衝動には従った方がいいと思うから!」
という事らしく、梓は『コスパ、品質No. 1!』と謳い文句が書かれた3000円くらいのハーモニカを一本買った。
「ありがと、真人君! いい買い物できたよー!」
「うん、よかった……!」
「じゃあ、お昼ご飯食べに行こっか? 結構歩いたからお腹ぺこぺこだよー」
「そうだね……」
時間もちょうどお昼なので、2人はフードコートでご飯を食べることにした。
そこで真人は和食の定食を頼み、梓はパスタを頼んだ。
「えっ、すごい美味しいっ! 麺がモチモチ!」
「ここのご飯、美味しいよね……」
「すごいね! 流石って感じ!」
「梓さんは食事に気を使ってたりはする……?」
「んー、そんなに? あ、極端に辛かったり酸っぱかったりするのは喉に悪いからあんまり食べないかな? ちょっと辛めのカレーくらいなら食べれるよ!」
「そうなんだ……」
真人の周りの女性陣は、ほぼみんな割としっかり食べるのに、それはそれは美しい体型を維持できている。
エマや美晴、音夢辺りはよく運動をするからまだ分かるが、後の面子は揃いも揃って食べてもあまり太らないタチのようだ。
「ふぅっ、美味しかった!」
「この後はどうする……?」
「えっとね、真人君が良かったら隣の建物にあるカラオケに行きたいと思ってます! 個室なんだけど、大丈夫?」
「うん、全然大丈夫……!」
「そっか! じゃあ、早速行こ!」
席を立ち、2人は隣の建物へと移動する。
イッシュには今いるショッピングモールの建物とは別に、ボウリングやカラオケ、ダーツなどが出来るアミューズメント施設もあるのだ。
「おーっ、綺麗な建物だね! やっぱり、その辺にあるカラオケ店とかとは違うや!」
「確かに、立派だね……」
そして、いざ近くに来てみると、外見もかなりオシャレだったが、中に入っても同じくらい綺麗な作りになっていた。
どうやら受付のようなものは無く、タブレットのようなものでどの施設をどのくらい利用するかという情報を打ち込み、それを終えるとその施設が使えるカードキーが出てくる仕組みになっていた。
「おぉーっ! なんか、最先端って感じだね!」
「だね……! すごく便利……!」
とりあえず、カラオケボックスを2時間使用する申請を出し、指定された個室へと向かっていった。
「わぁ、中も広いね!」
「カラオケ、初めてだ……」
実は真人は前世も含めて、カラオケに来るのは初めてだった。
中学時代は機会が無かったし、高校生の時には例の事があったので、行ってるわけもなかった。
「そうなんだ? 真人君も歌えそうだったら歌お!」
「う、うん……」
「じゃあ、まずは私がお手本を見せます!」
「お願いします……!」
手慣れた手つきで梓は端末を操作し、曲を入れていった。
たちまち、イントロが流れ出し曲が始まっていく。
「えへへ、普段、歌を歌う時はあんまり緊張しないんだけど、真人君の前だとちょっとしちゃうね」
そんな事を言う梓だったが、いざ歌い出したら、緊張など微塵も感じさせない力強い歌声を披露してくれた。
一曲目ということもあって、アップテンポな盛り上がる曲調だったのだが、梓の歌声は自然と手拍子をしたくなるような気分にさせられるくらい上手だった。
「~♪ ふうっ…… どうだった?」
「すごいよ、梓さん……! 本当に上手だった……!」
「ほんと!? 良かった~!」
「配信越しのは聞いたことあったけど、生で聞くとこんなに違うんだね…… すごいや……!」
「えへへ~、よーし、もう何曲か歌っていくね!」
その後も梓は、立て続けに色んなジャンルの曲を入れていった。
梓はポップな曲でも、バラードであろうと、何を歌わせても本当に上手く、表情や仕草も相まって、梓の作り出す世界観に引き込まれていくような、そんな気持ちにさせてくれた。
「真人君、次に歌うのラブソングなんだけどいいかな?」
「もちろん……!」
梓が次に入れたのは、最近の人気な曲だというかなりベタな愛を歌ったラブソングだった。
そんな歌を、梓は真人の方を真っ直ぐに向いて歌うものだから、真人からしたらたまらないものがあった。
そして、歌い終わった梓は、少し照れながら真人の方を見つめてきた。
「聞いてくれてありがとっ♡」
「う、うん……! 今のもとっても上手だった……!」
「そろそろ真人君も歌う?」
「うーん…… 人前で歌ったこととか全然ないんだけど……」
「歌は上手さじゃなくて気持ちだから大丈夫! あ、もちろん無理にとは言わないよ?」
「ちょっと見てみてもいい……?」
「うん! もちろん!」
真人は端末を手に取って、人気曲ランキングを見ていく。
「真人君、隣座るね?」
「あ、うん…… どうぞ……」
真人の隣に梓はピタリとくっついて座り、端末を覗き込んできた。
「知ってる曲とかあった?」
「ちょっと昔の曲だけど、何曲かは……」
「おーっ! 歌えそうなのあった?」
「そうだね…… これとか……?」
「あ、その曲なら私も知ってる!」
真人が選んだのは、前世でもかなり有名だったグループのラブソングだった。
「ラブソングだけど……」
「全然いいと思う! むしろ、個人的にはすごく聞きたいよ!」
「わ、分かった…… 歌詞とかもうろ覚えだけど…… 頑張るね……」
曲を入れ、イントロが始まっていく。
自信は全くもってなかったが、歌は気持ちと言われたので、真人はさっき梓が自分に対して歌っていたように、梓に対して歌ってみようと思い、歌を歌い始めた。
幸い、メロディは覚えていたので、出てくる歌詞を追いながら歌い進めていく。
その曲はこれまたベタなラブソングで、曲の最後はこれからも共に一緒に生きようという意味の歌詞が書かれていた。
「ふぅっ…… ど、どうだった…… って、梓さん……?」
「ふぐっ…… えぐっ……」
「な、泣いてるの……?」
「だ、だって…… 真人君、すごく上手いし…… 私の方見て歌ってくれるから、嬉しくなっちゃって……!」
なんと梓は嬉しさのあまり涙を流していた。
それも仕方のない事で、男性が女性に対してラブソングを歌うなど、この世界ではかなり珍しい事だろう。
そんな梓が落ち着くまで、真人は梓の頭を撫でてあげた。
「ご、ごめんね…… 落ち着きましたっ」
「良かった……」
「真人君、すごい上手かったよっ! 本当に歌うの初めてなの?」
「う、うん……」
「初めてでそれはすごいよ! 音程もしっかり合ってたし、気持ちも入ってたし!」
何気にハイスペックな真人の体は、こんなところでもその才を発揮していた。
「梓さんが、さっき僕の方見て歌ってくれてたから、僕もそうしようと思って……」
「ほ、本当に私のこと想って歌ってくれてたの?」
「うん…… 梓さんのこと考えながら……」
「そっか……♡ ねぇ、真人君? 今日ね、絶対言おうと思ってた事があったんだ……」
「えっと、なんでしょう……?」
梓は緊張の面持ちで、息を一度吸って吐いた後、続きの言葉を発した。
「私ね、真人君の事が好きっ! 1人の女として! 良ければ私をお嫁さん候補にして欲しいです!」
しっかりと真人の目を見てそう告げた梓の目に、嘘偽りは微塵もなかった。
なので、真人も本心で答える。
「嬉しいです……! 僕も梓さんのことはとっても可愛くて魅力的な女の子だと思ってます……! その、これからもよろしくお願いします……!」
「ほ、本当にっ? う、嬉しいっ……! やったぁ……! 夢みたいだよっ……!」
真人の返事を聞いた梓は、これまで真人が見た中で1番の笑顔を浮かべた。
「真人君っ、そのっ、いい機会だし、前からしたいと思ってたんだけど…… ハグしてみたいなっ」
「うん、全然いいよ……!」
「え、えっと…… どんな感じで……」
言い出したのは梓だったが、嬉しさやらなにやらで頭がパンクしており、腕を挙げたまま、アワアワとしていた。
それを見かねた真人は、ゆっくりフワッと包み込むように梓のことを抱きしめた。
「あっ……」
「これでいいかな……? 梓さん……」
「う、うんっ! 真人君から抱きしめてもらえるなんてっ♡」
真人と同じように梓もおずおずとだが背中に腕を回したことで、2人はしっかりとハグを交わすことができた。
「梓さん…… ドキドキしてるね……」
「は、恥ずかしいよっ♡ でも、真人君だってドキドキしてるよっ♡?」
「しないわけないよ……! 梓さん可愛いから……!」
「うぅ、そういうこと言われちゃうと余計ドキドキしちゃうっ♡」
初々しい反応を見せてくれる梓が可愛らしくて、つい抱きしめる腕に力が入ってしまう。
「あぁっ、幸せだよぉ……♡ 真人君っ♡」
「そうだね……!」
「そ、そしたらもう一ついい?」
離れたくはないのか、顔だけ上げて梓がそう言ってきた。
「うん……?」
「えとね…… 今日、実は告白成功したら真人君のお家にお泊まりするといいって、真那さん達に言われてて…… でね? そこで夜、真人君さえ良かったら2人きりで寝たらいいとも言われてるんだけど、どうかな……?」
「僕は嬉しいけど…… 梓さんは大丈夫……?」
「私から提案してるんだから、大丈夫に決まってるよっ。 じ、じゃあ今日の夜、よろしくね?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
そして、やってきた夜の時間。
真人は既に夕飯もお風呂も済ませ、1人自室でソワソワしていた。
コンコンコンッ
「真人君、私なんだけど……」
「どうぞ……!」
ガチャリと音を立てて入ってきたのは、可愛らしいデザインのパジャマを着ている梓だった。
「こ、こんばんはっ」
「こんばんは……」
「とりあえず、す、座ろっか?」
梓と共に、ベッドの縁にくっついて座った。
「ま、真人君、えーっと…… また、ギュッてしたいんだけどいい?」
「もちろん……!」
梓はどこか緊張しながらそう言ってきた。
なので、昼間と同じようにギュッとすると同時に、真人は梓の頭を優しく撫でた。
お風呂上がりで乾かしたてなのか、その髪は少し冷たかった。
「あっ……♡ なでなで嬉しい……♡」
「梓さん、すごく緊張してたから……」
「う、バレてるんだね。 えっと、実はお願いがあって……」
告白の時と似た面持ちで、梓はまた深呼吸をすると、続きの言葉を紡いでいく。
「わ、私と、エッチしてくださいっ」
「そ、それって……!」
「た、端的に言っちゃうとセックス、だね…… わ、私もどうかな!? って思ってたんだけど、みんなこういうのは早い方がいいって言ってたから…… 真人君が無理なら全然断ってくれて……」
「無理なわけないよっ……!」
ギュッ……!
「ふわっ♡ ま、真人君っ?」
「梓さんに…… す、好きな人にそう言われて嬉しくないわけないよ…… 僕も、梓さんとしたいです……!」
「ほ、ほんとにっ……!? 嬉しいっ♡」
梓も真人の事を強く抱きしめ返した。
そのまましばらくそうしていたが、ふとどちらからともなく顔を上げると、自然と顔が近づいていき、お互い目を閉じながら触れるだけのキスを交わした。
それはほんの一瞬だったが、その一瞬だけで梓の頭は爆発しそうなくらい茹で上がっていた。
「んっ……♡ い、今のがキス……♡ 唇合わさっただけなのにすごいドキドキが止まらないよっ♡」
「梓さん、かわいい……」
「んにゃっ♡!? い、今そういうこと言われるのやばいかもぉ……♡」
梓の心臓と体はもう既に高まりまくっていた。
「え、えっとね、真人君? その、エッチなことするかもしれないって私、ちょっと期待してたから、真人君の周りの女の人達に、どうするのがいいかちょっと聞いたの。
そしたら、みんな口を揃えて真人君に任せて優しくしてもらうのがいいって言ってて…… その、任せちゃってもいいのかな……?
私が普通、女だからリードするべきだと思っちゃうんだけど……」
「梓さんがそれでいいなら僕は頑張るよ……!」
「じゃあ、お、お願いするね♡? 私のこと、好きにして……♡」
そんな魅力的な提案に乗らないわけがなかった。
幸い、今は19時半くらいで、寝なければいけないであろう日付が変わる頃までは、まだまだ時間があった。
なので、初めての梓にも満足してもらえるよう、とことんゆっくりやろうと真人は決めた。
「もう一度キスするね……」
「うんっ♡ んっ……♡ んむぅ……♡」
今度は唇をつけたまま、長くキスをしていく。
時折角度を変えたり、梓の唇を自分の唇で少し食んでみたりする動きも加えていった。
「んっ…… 梓さん、力抜いて……?」
「う、うん……! んぅっ♡」
梓はまだ少し肩に力が入っていたので、さらに両手で頭や肩、腕、背中などを撫で回していく。
すると、少し安心したのか、梓の力が抜けてきて、梓も少し真人の背中を撫でる動きをするくらいにはなってきた。
「ぷはっ……♡ き、キスすごいっ♡ 真人君、キス上手すぎるよ……♡」
「気に入ってくれて良かった……! えっと、もう少し深いキスもしても平気……?」
「うんっ♡ もう緊張もしなくなってきたからっ♡ したいようにして欲しいな♡」
「梓さんも、遠慮しなくていいからね……!」
2人はそう言い合うと、飽きずにもう一度キスをしていく。
それから少ししてから、真人は舌で梓の唇をチョンチョンとノックした。
一瞬ピクっと体を震わせた梓だったが、ゆっくりと口を開けてくれた。
なので、梓の口内に少しだけ舌を入れて、まずは唇や唇の裏側をゆっくりと舐めていく。
「んっ…… 梓さんも舌出して…….?」
「うんっ……♡」
真人の言葉に従って、おずおずと小さな舌を梓は差し出してきたので、真人は舌の先端をちょっとだけ絡めるように動かしていく。
そんな初めての舌同士の接触に、梓はとても驚いていた。
こんなに気持ちのいいものなのかと。
その後、徐々に徐々に舌が触れ合う面積は増していき、気付けば口をくっつけ合って相手の口内に舌を入れる激しいものへと変わっていった。
「んんっ……♡ ちゅるっ……♡ んむぅっ♡」
部屋にはエッチな水音が響き渡り、梓と真人の体はどんどん熱くなっていく。
そんな2人は、かれこれ5分ほどキスを続けていたが、ようやく息継ぎのために口を離した。
「はぁっ……♡ 真人君とのキス、無限にできちゃう♡ すごい体が熱くなるねっ♡」
「確かにちょっと暑いね…… 服、脱ごうかな……? えっと、梓さんの服、僕が脱がせてもいいですか……?」
「いいよっ♡ 真人君のは私が脱がせてもいい?」
「もちろんっ……!」
まずは真人から梓のパジャマを脱がせていく。
すると、梓は可愛らしいピンクのリボンのついた上下の下着を身につけていた。
「一応、勝負下着というか……♡ 私の持ってる中で1番いいやつなんだけど、どうかなっ? ちょっと子供っぽいかな……」
「すごい似合ってるよ……! めちゃくちゃ可愛いと思う……!」
「はぁっ♡ 嬉しいっ♡ ありがとうっ♡ 私も、真人君の服脱がすね♡?」
梓も真人のパジャマに手をかけ、丁寧に脱がせていく。
そして、真人もパンツ一枚のみとなった。
「真人君の体っ……♡ こ、興奮がすごいよぉっ♡ 鼻血出ちゃいそう……♡」
「だ、大丈夫……?」
「うん、なんとか……♡」
「えっと、じゃあ下着も脱がすね……?」
「お願いしますっ♡」
真人は梓の下着をスルスルっと脱がせていった。
そこで露わになったのは、完璧な体型をした梓の裸体だった。
全体的にスレンダーではあるものの、しっかりと女の子らしい丸みは確かにあって、プルンと小さく揺れるおっぱいも、まだ発育途中なのだろうが、存在感を主張できるくらいのサイズはあった。
「ど、どう?」
「すごいっ……! 綺麗だよ、梓さん……! 触るのを躊躇っちゃうくらい……!」
「嬉しいけど、やっぱり恥ずかしいな……♡ あと、ちゃんと触ってくれなきゃ嫌だよ♡?」
「わ、分かった……!」
「じゃあ、真人君のパンツも脱がしちゃうね……♡」
梓は真人のパンツに手をかけると、少しずつ下ろしていった。
「も、もうちょっとで……♡ きゃっ♡!」
真人のパンツを下ろすと、既にフル勃起のチンポがびょんっと飛び出し、梓の目の前に現れた。
「えっ、こんなにおっきいんだ……♡ 想像よりも全然すごい……♡」
梓は初めて生で見る男の…… しかも大好きな人のチンポを見て、ウットリと顔を綻ばせた。
「お互い、裸だね……」
「う、うんっ♡」
「このままもう一回ギュッてしてもいい……?」
「いいよっ♡」
真人と梓は先程と同じように抱き合ってみた。
「はわぁ……♡ これ、さっきと全然違うよぉ♡」
服越しではない確かな体温と肌の感触は、2人の興奮をさらに高めるのには十分すぎるものだった。
「梓さん…… ちょっと運ぶね……!」
「きゃっ……♡ お、お姫様抱っこだ♡」
真人は首に抱きつかれたまま、膝裏と背中に腕を回すと、梓を持ち上げて枕のある方まで運んだ。
「よっ…… ごめんね、今はまだあんまり長くできないんだけど……」
「十分だよっ♡ 本当に嬉しいから♡」
「じゃあ、梓さんは寝ててもらってもいい……? 体触っていきたいから……」
「分かった♡」
まだまだ2人の夜は続く。
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