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923.転売屋は思わぬものを回収する
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シトシト降っていた雨はいつの間にか本降りになっていた。
外は暗く、室内の明かりが外の窓に反射していた。
世間的に言えばそろそろ夜中という時間だろう。
俺はドアの施錠をもう一度確認してから店の魔灯を消して奥へと引き上げる。
さーて、何人入ってくるかなと。
裏口のドアはわざと開けてあり、中に入ると裏庭や倉庫が良く見える。
向こうに何人か引っかかってくれたらいいんだがなぁ。
手に持ったランタンを揺らすと、倉庫の奥にオレンジ色の明かりが左右に揺れたのが見えた。
奥ではアニエスさんが待機中。
ちなみに正面のベルナの店ではエリザをはじめとした腕利きの冒険者達が自分の出番はまだかと待ち構えていることだろう。
予定ではこの後強盗がこの店に押し入り、昼間買い取った金塊の他にも金目の物を盗んでいくはずだ。
何人来るかはわからないがそれが何人であれ関係ない。
俺の金と俺の店を狙うのなら容赦はしない。
っていうか、そもそも盗人に情けは無用ってね。
「さて、俺も準備するかな。」
ランタンを手に二階へ移動。
いつもはメルディが寝泊まりしているのだが、今日は襲撃を考え屋敷に避難してもらっている。
ついこの間まで自分の居住空間だったのに今はもう他人の家に感じるんだから不思議なもんだよなぁ。
現時点でも俺の所有物とはいえ極力家の物は触らないようにして窓辺にランタンを置き、俺が上に上がったことを知らせる。
どこで見ているかは知らないが間違いなくこの店を監視しているだろうから、これで俺が二階にいることは伝わっただろう。
予定では店に押し入った後に半分は倉庫へ、残りは俺を捕まえに二階へと上がってくるはず。
もちろんみすみす捕まる気はないので色々と準備をした後、最後に逃げ道を点検して準備完了。
窓辺に置いたランタンの明かりを消して静かにその時を待った。
静寂が部屋を支配する。
聞こえてくるのは雨の音だけ。
彼らからしたら最高の襲撃タイミングだろう。
多少荒っぽいことをしても雨の音にかき消されて周りにその音が漏れることはない。
俺が大声を出したりすれば別だが今回の目的はあくまでも強盗の身柄確保。
わざわざ逃がすような事はしない。
雨の音を聞きながらどれだけ待っただろうか。
突然下の階からカタンという音が聞こえてきた。
正確にはドアに仕掛けておいたモップが倒れた音だが、鍵をかけたはずの戸が開いたのは間違いない。
侵入者はさぞ驚いたに違いない。
思わずニヤニヤとした笑みを浮かべてしまうが、気を引き締め静かに階段のそばまで移動して下の様子をうかがう。
小さな足音と共に何を言っているかはわからないが話し声も聞こえてくる。
店頭側の棚はすべてカギをかけて置いたのでわざわざ破壊してまで開けることはしないはずだ。
まぁ、無理やり開けたとしてもそれを持って外に逃げることはできないけどな。
「おい、倉庫があるぞ。」
「お前らは向こうを探れ、俺たちは店主を捕まえてくる。」
「わかった。」
小さいがそんな感じの声が聞こえてきた。
さぁここからがお待ちかねの時間だ。
抜き足差し足忍び足。
音をたてないように三階へと移動してから、カバンからカップを取り出して下に向かって転がす。
カーン!と甲高い音の後、カンカンと激しい音をたてながらティタム製のカップが転がり落ちる。
「くそ、バレた!」
「大声を出される前に行く・・・うわ!」
「おい、急に止まるな!ってなんだよこれは!」
慌てて階段を上ってきたであろう盗人の慌てた声が聞こえてくる。
こうも簡単に仕掛けた罠にひっかかってくれるとは、昔クリスマスの時期によく見た映画を思い出すな。
あれも確か間抜けな盗人が罠にかかりまくっていたはずだ。
ちなみに階段を上がてすぐの場所に仕掛けておいたのは一本のロープ。
ただ低い所に這わせておいただけなのだが、見事に引っかかってこけてくれたようだ。
さらにはこけた先にトリモチ代わりのガムスライムの体液を設置。
今頃間抜けな格好のまま床に張り付いていることだろう。
「畜生、バカにしやがって!」
「俺達が来ることがばれてたのか?」
「そんなことはどうでもいい!ぶっ殺してやる!」
「おい静かにしろって!」
かなりお怒りのようだが、はてさて俺を見つけられるのかな?
ドタバタとした足音が下の階から聞こえてくるが、もちろんそこに俺の姿はない。
「おい、誰もいないぞ!」
「そんなことあるか!確かに明かりが消えたんだぞ、もっと探せ!」
「探せも何もどこにもかくれる場所なんてねぇよ!」
その通り、二階で隠れられるのはせいぜい風呂ぐらいなもの。
俺がいるのは彼らの上、隠し階段を上った先だ。
注意深く調べればすぐに天井にずれがある事に気が付いたかもしれないが、気づいたとしてももう遅い。
「な、何だお前達は!」
「逃がさないわよ!覚悟しなさい!」
「どうした!」
「誰かが扉をぶち破って、うわぁぁ!」
「くそ、どうなってんだよ!」
どうやらエリザ達が店に突入したようだ。
なにやら扉をぶち破るとか聞き捨てならない言葉が聞こえたような気もするが、まぁ終わってから確認すればいいだろう。
しばらくは荒々しい音が聞こえていたがそれもすぐに収まった。
「終わったわよ。」
「了解、降ろすから待ってくれ。」
本来下からしか降ろせない隠し階段だが、今回は無理やり引っ張り上げて頑丈な木の棒で落ちないようにしておいた。
棒をずらすと勢いよくそれが下に降りる。
「ご苦労様。」
「で、何人だった?」
「玄関に一人と上は三人、一人は床にくっついていたけどあれはシロウの仕業?」
「あぁ、いいかんじだったろ?下は?」
「おそらく二人、かな。今頃アニエスさんが丁重に捕まえてくれてるんじゃないかしら。」
期待に胸を膨らませて倉庫に侵入したら、美人が武器を持って待ち構えていたなんて想像もしなかっただろう。
エリザと共に下に降りるとアニエスさんが珍しくドヤ顔をして待っていてくれた。
「シロウ様ご無事でしたか。」
「俺は隠れていただけだからな。アニエスさんも無事で何よりだ。」
「二人しか来ませんでしたので物足りませんでしたが、全員身包み剥いで裏庭に転がしてあります。これがその時に押収したものです。」
「おー、これはなかなか・・・。」
盗人に人権はないので冷たい雨の中裏庭に転がされようがなんとも思わないのだが、心動かされたのは押収したという品々。
よくまぁこんなものを持ったまま強盗しようと思ったな。
安宿じゃなくてせめて三日月亭とかに泊っておけば荷物を置いたまま外出しても大丈夫だったろうに。
机の上に積み上げられていたのは金塊が複数と大量の硬貨。
それも金貨や銀貨などではない、古びた旧王朝時代のコインだ。
「なんでこんな骨董品持ち歩いているの?」
「そりゃ一枚で金貨の何倍も価値があるからだろう。」
「え、これが?」
「価値のない者の方が多いが、ものによっては金貨10枚とかするものもあるからな。わざわざ金貨を纏めて持ち歩くよりも効率的ではあるが、いくらなんでも多すぎだ。」
「これも売りつけてから後で回収するつもりだったのかしら。」
「かもな。」
もしかすると他の街で同じような事をして手に入れたものなのかもしれない。
全部を鑑定してみれば盗品かどうかも分かるはずだ。
他にも武器とか防具なんかの押収品の選別をしていると、びしょびしょの外套のまま羊男が店に入ってきた。
「うわ、扉が壊れてる。」
「お、シープさん随分と到着が速いな。」
「怪しい動きがあったのはこっちでも確認していましたから。もしかしてそれ全部押収品ですか?」
「あぁ、なかなかの量だろ?」
「なんで盗みに行くのにこんなに荷物を持ち運んでいるんでしょう。」
「さぁなぁ。」
それに関しては外で雨に打たれている盗人から直接聞いた方が早いんじゃなかろうか。
もっとも、まともに話せるのは下で最初に捕まったやつだけだろうけど。
「シープ様一つご確認したいのですがよろしいですか?」
「なんでしょうアニエス監査官。」
「明確に盗品とわかるもの以外は基本押収した者に所有権がありますが、これらはどう扱われるおつもりですか?」
「各ギルド協会に話を聞いたところ金塊盗難の被害がいくつか挙がっていたので、それは一度こちらで回収させて頂きます。正直コインに関しては良く分からないのでシロウさんに丸投げですね。価値のある物もあるんでしょうけど、金塊みたいに一目で価値が分かるものじゃありませんし。あ、犯人は何処に?」
「裏庭で雨に打たれてる。」
「風邪をひく前に金塊と一緒に此方で回収しますね。」
犯人の心配をするなんて優しい人だなぁ、なんてココにいる全員が微塵も思っていない。
連れていかれたが最後、徹底的に余罪を追及されてしかるべき処分を受ける事になるからだ。
金塊が手元に残らないのは残念だが、最初に買い付けた分は返してもらえるだろうから後でしっかり申請しておこう。
残ったのは大量のコインと武具。
武具はともかくコインをどう売りさばくかを考えないといけないな。
この前買い付けた分もあるから、正直かなりの量になっている。
トレーディングカードのように店に展示して欲しい人が欲しいコインを買っていくスタイルだと利益も出るし売る方も簡単なんだが、生憎とそこまでの流行はここまで入って来ていない。
早々に処分するとしたら流行っているところに持って行くのが一番簡単なんだが、そうなると港街か王都ってことになるだろう。
向こうに送るとなるとい個単位ではなくまとめてになってしまうので、どうしても儲けが減ってしまう。
手間を取るか楽を取るか、難しいところだ。
まぁ置いておいても金にはならないし、個人的にいくつか自分用にコレクションしておきたいのもあるので、それは売らないように保管して残りは売るってのは決定事項だけどな。
昔からコインとか好きなんだよなぁ。
なんでか分からないけど人をひきつけるような魅力を感じる。
何時の日かもっと高値で取引されるようになったら売る・・・かもしれない。
外は暗く、室内の明かりが外の窓に反射していた。
世間的に言えばそろそろ夜中という時間だろう。
俺はドアの施錠をもう一度確認してから店の魔灯を消して奥へと引き上げる。
さーて、何人入ってくるかなと。
裏口のドアはわざと開けてあり、中に入ると裏庭や倉庫が良く見える。
向こうに何人か引っかかってくれたらいいんだがなぁ。
手に持ったランタンを揺らすと、倉庫の奥にオレンジ色の明かりが左右に揺れたのが見えた。
奥ではアニエスさんが待機中。
ちなみに正面のベルナの店ではエリザをはじめとした腕利きの冒険者達が自分の出番はまだかと待ち構えていることだろう。
予定ではこの後強盗がこの店に押し入り、昼間買い取った金塊の他にも金目の物を盗んでいくはずだ。
何人来るかはわからないがそれが何人であれ関係ない。
俺の金と俺の店を狙うのなら容赦はしない。
っていうか、そもそも盗人に情けは無用ってね。
「さて、俺も準備するかな。」
ランタンを手に二階へ移動。
いつもはメルディが寝泊まりしているのだが、今日は襲撃を考え屋敷に避難してもらっている。
ついこの間まで自分の居住空間だったのに今はもう他人の家に感じるんだから不思議なもんだよなぁ。
現時点でも俺の所有物とはいえ極力家の物は触らないようにして窓辺にランタンを置き、俺が上に上がったことを知らせる。
どこで見ているかは知らないが間違いなくこの店を監視しているだろうから、これで俺が二階にいることは伝わっただろう。
予定では店に押し入った後に半分は倉庫へ、残りは俺を捕まえに二階へと上がってくるはず。
もちろんみすみす捕まる気はないので色々と準備をした後、最後に逃げ道を点検して準備完了。
窓辺に置いたランタンの明かりを消して静かにその時を待った。
静寂が部屋を支配する。
聞こえてくるのは雨の音だけ。
彼らからしたら最高の襲撃タイミングだろう。
多少荒っぽいことをしても雨の音にかき消されて周りにその音が漏れることはない。
俺が大声を出したりすれば別だが今回の目的はあくまでも強盗の身柄確保。
わざわざ逃がすような事はしない。
雨の音を聞きながらどれだけ待っただろうか。
突然下の階からカタンという音が聞こえてきた。
正確にはドアに仕掛けておいたモップが倒れた音だが、鍵をかけたはずの戸が開いたのは間違いない。
侵入者はさぞ驚いたに違いない。
思わずニヤニヤとした笑みを浮かべてしまうが、気を引き締め静かに階段のそばまで移動して下の様子をうかがう。
小さな足音と共に何を言っているかはわからないが話し声も聞こえてくる。
店頭側の棚はすべてカギをかけて置いたのでわざわざ破壊してまで開けることはしないはずだ。
まぁ、無理やり開けたとしてもそれを持って外に逃げることはできないけどな。
「おい、倉庫があるぞ。」
「お前らは向こうを探れ、俺たちは店主を捕まえてくる。」
「わかった。」
小さいがそんな感じの声が聞こえてきた。
さぁここからがお待ちかねの時間だ。
抜き足差し足忍び足。
音をたてないように三階へと移動してから、カバンからカップを取り出して下に向かって転がす。
カーン!と甲高い音の後、カンカンと激しい音をたてながらティタム製のカップが転がり落ちる。
「くそ、バレた!」
「大声を出される前に行く・・・うわ!」
「おい、急に止まるな!ってなんだよこれは!」
慌てて階段を上ってきたであろう盗人の慌てた声が聞こえてくる。
こうも簡単に仕掛けた罠にひっかかってくれるとは、昔クリスマスの時期によく見た映画を思い出すな。
あれも確か間抜けな盗人が罠にかかりまくっていたはずだ。
ちなみに階段を上がてすぐの場所に仕掛けておいたのは一本のロープ。
ただ低い所に這わせておいただけなのだが、見事に引っかかってこけてくれたようだ。
さらにはこけた先にトリモチ代わりのガムスライムの体液を設置。
今頃間抜けな格好のまま床に張り付いていることだろう。
「畜生、バカにしやがって!」
「俺達が来ることがばれてたのか?」
「そんなことはどうでもいい!ぶっ殺してやる!」
「おい静かにしろって!」
かなりお怒りのようだが、はてさて俺を見つけられるのかな?
ドタバタとした足音が下の階から聞こえてくるが、もちろんそこに俺の姿はない。
「おい、誰もいないぞ!」
「そんなことあるか!確かに明かりが消えたんだぞ、もっと探せ!」
「探せも何もどこにもかくれる場所なんてねぇよ!」
その通り、二階で隠れられるのはせいぜい風呂ぐらいなもの。
俺がいるのは彼らの上、隠し階段を上った先だ。
注意深く調べればすぐに天井にずれがある事に気が付いたかもしれないが、気づいたとしてももう遅い。
「な、何だお前達は!」
「逃がさないわよ!覚悟しなさい!」
「どうした!」
「誰かが扉をぶち破って、うわぁぁ!」
「くそ、どうなってんだよ!」
どうやらエリザ達が店に突入したようだ。
なにやら扉をぶち破るとか聞き捨てならない言葉が聞こえたような気もするが、まぁ終わってから確認すればいいだろう。
しばらくは荒々しい音が聞こえていたがそれもすぐに収まった。
「終わったわよ。」
「了解、降ろすから待ってくれ。」
本来下からしか降ろせない隠し階段だが、今回は無理やり引っ張り上げて頑丈な木の棒で落ちないようにしておいた。
棒をずらすと勢いよくそれが下に降りる。
「ご苦労様。」
「で、何人だった?」
「玄関に一人と上は三人、一人は床にくっついていたけどあれはシロウの仕業?」
「あぁ、いいかんじだったろ?下は?」
「おそらく二人、かな。今頃アニエスさんが丁重に捕まえてくれてるんじゃないかしら。」
期待に胸を膨らませて倉庫に侵入したら、美人が武器を持って待ち構えていたなんて想像もしなかっただろう。
エリザと共に下に降りるとアニエスさんが珍しくドヤ顔をして待っていてくれた。
「シロウ様ご無事でしたか。」
「俺は隠れていただけだからな。アニエスさんも無事で何よりだ。」
「二人しか来ませんでしたので物足りませんでしたが、全員身包み剥いで裏庭に転がしてあります。これがその時に押収したものです。」
「おー、これはなかなか・・・。」
盗人に人権はないので冷たい雨の中裏庭に転がされようがなんとも思わないのだが、心動かされたのは押収したという品々。
よくまぁこんなものを持ったまま強盗しようと思ったな。
安宿じゃなくてせめて三日月亭とかに泊っておけば荷物を置いたまま外出しても大丈夫だったろうに。
机の上に積み上げられていたのは金塊が複数と大量の硬貨。
それも金貨や銀貨などではない、古びた旧王朝時代のコインだ。
「なんでこんな骨董品持ち歩いているの?」
「そりゃ一枚で金貨の何倍も価値があるからだろう。」
「え、これが?」
「価値のない者の方が多いが、ものによっては金貨10枚とかするものもあるからな。わざわざ金貨を纏めて持ち歩くよりも効率的ではあるが、いくらなんでも多すぎだ。」
「これも売りつけてから後で回収するつもりだったのかしら。」
「かもな。」
もしかすると他の街で同じような事をして手に入れたものなのかもしれない。
全部を鑑定してみれば盗品かどうかも分かるはずだ。
他にも武器とか防具なんかの押収品の選別をしていると、びしょびしょの外套のまま羊男が店に入ってきた。
「うわ、扉が壊れてる。」
「お、シープさん随分と到着が速いな。」
「怪しい動きがあったのはこっちでも確認していましたから。もしかしてそれ全部押収品ですか?」
「あぁ、なかなかの量だろ?」
「なんで盗みに行くのにこんなに荷物を持ち運んでいるんでしょう。」
「さぁなぁ。」
それに関しては外で雨に打たれている盗人から直接聞いた方が早いんじゃなかろうか。
もっとも、まともに話せるのは下で最初に捕まったやつだけだろうけど。
「シープ様一つご確認したいのですがよろしいですか?」
「なんでしょうアニエス監査官。」
「明確に盗品とわかるもの以外は基本押収した者に所有権がありますが、これらはどう扱われるおつもりですか?」
「各ギルド協会に話を聞いたところ金塊盗難の被害がいくつか挙がっていたので、それは一度こちらで回収させて頂きます。正直コインに関しては良く分からないのでシロウさんに丸投げですね。価値のある物もあるんでしょうけど、金塊みたいに一目で価値が分かるものじゃありませんし。あ、犯人は何処に?」
「裏庭で雨に打たれてる。」
「風邪をひく前に金塊と一緒に此方で回収しますね。」
犯人の心配をするなんて優しい人だなぁ、なんてココにいる全員が微塵も思っていない。
連れていかれたが最後、徹底的に余罪を追及されてしかるべき処分を受ける事になるからだ。
金塊が手元に残らないのは残念だが、最初に買い付けた分は返してもらえるだろうから後でしっかり申請しておこう。
残ったのは大量のコインと武具。
武具はともかくコインをどう売りさばくかを考えないといけないな。
この前買い付けた分もあるから、正直かなりの量になっている。
トレーディングカードのように店に展示して欲しい人が欲しいコインを買っていくスタイルだと利益も出るし売る方も簡単なんだが、生憎とそこまでの流行はここまで入って来ていない。
早々に処分するとしたら流行っているところに持って行くのが一番簡単なんだが、そうなると港街か王都ってことになるだろう。
向こうに送るとなるとい個単位ではなくまとめてになってしまうので、どうしても儲けが減ってしまう。
手間を取るか楽を取るか、難しいところだ。
まぁ置いておいても金にはならないし、個人的にいくつか自分用にコレクションしておきたいのもあるので、それは売らないように保管して残りは売るってのは決定事項だけどな。
昔からコインとか好きなんだよなぁ。
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