上 下
584 / 1,237

582.転売屋はイメチェンする

しおりを挟む
「いいな~いいな~私も髪切りたいな~!」

「行けばいいじゃないか。」

「だって半月待ちだよ!?そんなに待てないわよ。」

「じゃあ自分で切るしかないな。」

「わざわざ変になるのに切る?」

「俺ならしないな。」

予約をすっ飛ばして俺が髪を切ってきたもんだからエリザの機嫌がすこぶる悪い。

だがそんなことで動揺する俺ではない。

これは決してズルなどではなく、等価交換によって成り立った取引だ。

文句言われる筋合いはない。

「しかし、随分さっぱりされましたね。」

「まぁそうだな、ここまで短いのははじめてかもしれん。」

「よくお似合いですよシロウ様。」

「まるで冒険者みたいですね!」

「冒険者?」

「皆さんそういうさっぱりした髪型されてるじゃないですか。」

産まれて初めて地肌がガッツリ見えるぐらいに短くしたかもしれない。

これからの季節を考えると涼しくてよさそうなのだが・・・。

確かにメルディの言うとおり短髪の冒険者が増えている気がする。

冬場はともかく夏場は装備が蒸れるので短髪にしている人が多いのかもしれない。

もっさりした髪の毛で重厚な金属製の兜は邪魔になるからなぁ。

必然的にそうなるんだろう。

「せっかくだから服装もそういうのにしてみたら?」

「そういうのって冒険者か?」

「そうそう。どうしてもおとなしい感じが多いでしょ?鎧を着ろとは言わないけど、普段しないような感じにしてみたら面白いじゃない。」

「それ、いいですね!」

「面白さで服を選ぶのかよ。」

「そうよ、シロウを着飾って遊ぶの。そうと決まれば誰が一番似合う服装を選べるか勝負しましょ。」

人を着せ替え人形をしようなんざ良い度胸じゃないか。

誰がそんな面倒なこと・・・。

「やります!」

「私も是非やらせてください。」

「じゃ、じゃあ私もやります!」

じゃあってなんだよじゃあって。

「決まりね、時間は・・・今日の夕方まで。予算はどうする?」

「夏服用の予算が金貨1枚分ございます、皆さんの分もありますがそれで足りますか?」

「私は春服作って貰ったし今回はいいわ。」

「私も去年のがありますから。」

「では決まりですね、一人銀貨25枚でシロウ様に一番似合う服を選びましょう。」

「いや、選びましょうっておまえらなぁ。」

「シロウは黙ってて。」

「・・・はい。」

エリザはともかく全員でにらまれると何もいえなくなってしまう。

アネットはともかくまさかミラまでやる気になるとは。

まさか率先して自分たちの夏服費用を全部俺に回すとは思わなかった。

一体どんな服を着せられるんだろうか。

正直不安しかない。

嬉しそうに四人が部屋を出て行った後、入れ替わるようにグレイスが入ってきた。

「お疲れ様です。」

「まったくだ。」

「でもよろしいじゃありませんか、奥様方に服を選んでいただける殿方は中々おりませんよ。ちなみにハーシェ様には報告済みです、これから選びにいかれるとか。」

「マジか。」

「むしろ除け者になんてした日には何十年と恨まれるかと。」

食べ物の恨みは怖いというが、まさか服の恨みのほうが恐ろしいとは。

この流れだと他の人にも話が行きそうだなぁ。

今のうちに手を打っておくか。

参加者はマリーさんとアニエスさんまでにしてくれよ、ルティエやモニカは金がないんだから。

「ご心配には及びません、もう代金と共に使いを出しておりす。」

「全然大丈夫じゃないし。」

「愛されていますねお館様。」

「不安しかないっての。」

金はある。

こういう遊びを気兼ねなく出来るぐらいにはある。

だが、自分のために金を使われるのはなんだか気が引けてしまう。

貧乏性という奴だろうか。

この辺は何十年も積み上げてきたものだけに金を持ったからといってすぐに変わることはないようだ。

屋敷から出ないようにきつく言われて待つこと二時間。

ホクホク顔の女達が応接室に集まっていた。

総勢6人。

ルティエとモニカは仕事が忙しくて参加出来なかったそうだ。

それならマリーさんはどうなるのかって?

知らねぇよそんなの。

「で?」

「話し合ったんだけど勝手にシロウの服を決めるのは無理があるってわかったの。」

「それは何よりだ。」

「でもね、せっかくの機会だから普段しないものを買うことになったのよ。」

「結局買うのかよ。」

「ってことでまずは私とアネットからね。」

司会者宜しく事情を説明していたエリザが我先にと後ろから取り出したのは・・・。

「帽子?」

「そう!シロウって普段帽子かぶらないでしょ?だから夏に向けて似合いそうなのを見つけてきたわけ。私はコレ、丈夫さと快適性ならバッチリよ。」

エリザが取り出したのはどこにでもありそうな野球帽・・・ではないな、キャップと呼ばれる前につばのあるシンプルなやつだ。

色は濃いブラウン。

シンプルイズベストって感じだな。

っていうか二人からなのか。

よく見るとミラとメルディ、マリーさんとアニエスさんそしてハーシェさんとなぜかグレイスが並んでいる。

つまりあと三回これが続くわけだな。

『ランドホエールの帽子。土の中を移動するランドホエールは外の熱気を遮断し体内の冷気を外に逃さないように保冷性が高い皮で覆われている。最近の平均取引価格は銀貨11枚。最安値銀貨8枚最高値銀貨15枚最終取引日は19日前と記録されています。』

土の中を行くクジラ。

現物は見たことないが、ちょくちょく持ち込まれる奴だ。

加工が難しいらしく量は持ち込まれるんだけど単価が安いんだよなぁ。

「思ったよりも軽いな。」

「でもすっごい丈夫なの。上から石が落ちてきても大丈夫なんだから。」

「それは破れないという意味でか?それとも衝撃の意味でか?」

「どっちも。熱にも強いから日差しの下を歩いても大丈夫よ。」

日常生活で石が落ちてくることはまずないが、日差しに強いのは有難い。

草原地帯だけに日差しがきついからなぁ、ここは。

「デザインはなかなかいいな、シンプルだし使い勝手がよさそうだ。」

「選んだのはアネットよ。私はもう少しごついのが好きなんだけど。」

「気に入ってくださってよかったです。」

満足そうな二人が後ろに下がり、今度はミラとメルディが一歩前に出た。

「私達はこちらを。」

「一生懸命選びました!」

元気いっぱいのメルディが取り出したのは・・・ベレー帽?

「普段身に着けないものとのことでしたので、少し珍しい形を選んでみました。よくお似合いですよ。」

「すっごいかっこいいです!」

「そりゃどうも。しかしアレだな、軍人みたいだなやっぱり。」

「グンジン?」

「戦いに出る人の事だ。まぁ、冒険者でもたまにいるか。」

「レンジャーや弓使いなんかはたまにかぶってるわね。」

何だろう、視界を広く取れるとか何か理由があるんだろうが、わからん。

『アイアンウールのベレー帽。ウール種の中でも特に毛が硬いアイアンウールは通常の鋏で刈り取りができずまた織り込むのにも専用の工具を使用しなければならない。しかし重量は変わらずに強度が高いためヘルムの内側や帽子そのものに広く使われている。最近の平均取引価格は銀貨19枚。最安値銀貨11枚最高値銀貨24枚。最終取引日は49日前と記録されています。』

「アイアンウールなんてのがいるのか。」

「ダンジョンには生息していないのでシロウ様が知らないのはいたし方ありません。」

「でもでも珍しい上に丈夫なんですよ!」

「勉強になった。この色もいいな。」

「黒のように重たくグレーのように軽いわけでもありません、普段落ち着いた色の服を着られていますからよく似合うと思います。」

さすがミラよく見てるなぁ。

確かに気分を変えるのにはいいかもしれない。

「では次は私達です。」

「実用とデザインを重視させていただきました。」

満を持して登場したのがマリー・アニエスペア。

取り出したのは・・・。

「これ、なんていうんだっけ?」

「キャスケットです。」

「そうそう、それ。」

「主に狩猟などする際に使われるものです。散歩をするときには持ってこいでしょう。またダンジョンにもぐる際にも頭をしっかりと守る性能があります。」

「これもアイアンウールなのか?」

「いえ、それが違うんです。」

確かにグレーではなく濃紺のような青みがかった色をしている。

デニムでもなし染物に近いだろうか。

『聖布のキャスケット。マジックインディゴで染められた聖糸は防刃性能が高く傷つきにくい。通気性がいいため主に修道服や聖衣に使用される。最近の平均取引価格は銀貨77枚。最安値銀貨54枚最高値金貨1枚。最終取引日は144日前と記録されています。』

ん?

なんか金額おかしくない?

「聖布、しかも染めて作られてるのか。どう考えても予算オーバーだろ。」

「あ、それ私も見た!」

「私も最初はそうだったんですが、アニエスが交渉すると値段を下げてくださったんです。」

「事情を説明すると快く譲ってくださいました。」

「快くねぇ・・・。」

「予算内です、問題はありません。」

確かに問題はないかもしれないが・・・。

まぁいい物みたいだし、何よりこの色が好きだ。

青でも黒でもない日暮れの一瞬に見える藍色。

センスが良いなぁ。

「では最後は私ですね。皆さんのようにいい物ではないのですが・・・。」

最後にハーシェさんが取り出したのは布?

「これは?」

「短くされたので似合うと思って。」

そう言いながらハーシェさんは幾何学的な模様の描かれた真っ赤な布を手に俺の後ろに回る。

そしてそれを頭に巻きつけ、最後に顔に垂れた奴を後ろに引っ張った。

あ、バンダナだコレ。

「「「「おぉ~。」」」」

様子を見ていた女達から感嘆の声が漏れる。

シンプルイズベストとはまさにこの事。

まさかこういうので来るとは思わなかった。

こんなのをつけるのなんていつ以来だ?

学生の頃につけた記憶もあるが、すぐにしなくなったんだよな。

「どうだ?」

「ふふ、お似合いです。」

「そりゃ何よりだ。」

『祈りの布。妊婦の安産を願う強い願いの込められた布。最近の平均取引価格は銅貨50枚。最安値銅貨25枚最高値銀貨1枚。最終取引日は二日前と記録されています。』

そういえば、お腹の大きくなってたハーシェさん用にグレイスが手配していたのがこれだった気がする。

まさかこういうので来るとは・・・。

「ハーシェ様の願いが込められています。どんな危険も寄せ付けないことでしょう。」

「グレイス、その言い方は卑怯だぞ。」

「本当の事ですから。」

「じゃあじゃあ私も同じの作るわ!」

「それはよろしいですね、是非お作りになってください。」

「その流れだといずれ全員分増えることになるのか。」

「日替わりでいかがでしょうか。」

「定食かよ。」

確かにイメチェンにはなるが、それが毎日続くとイメチェンにならないわけで。

とはいえ、みんなの気持ちは有難く頂戴しよう。

ちょうど新しい帽子が欲しかったところだ。

いつもと違う自分になれる、なるほどこうのもたまにはいいな。
しおりを挟む
感想 39

あなたにおすすめの小説

無能と蔑まれた七男、前世は史上最強の魔法使いだった!?

青空一夏
ファンタジー
ケアニー辺境伯爵家の七男カイルは、生まれつき魔法を使えず、家族から蔑まれて育った。しかし、ある日彼の前世の記憶が蘇る――その正体は、かつて世界を支配した史上最強の大魔法使いアーサー。戸惑いながらも、カイルはアーサーの知識と力を身につけていき、次第に自らの道を切り拓く。 魔法を操れぬはずの少年が最強の魔法を駆使し、自分を信じてくれる商店街の仲間のために立ち上げる。やがてそれは貴族社会すら揺るがす存在へと成長していくのだった。こちらは無自覚モテモテの最強青年になっていく、ケアニー辺境伯爵家の七男カイルの物語。 ※こちらは「異世界ファンタジー × ラブコメ」要素を兼ね備えた作品です。メインは「異世界ファンタジー」ですが、恋愛要素やコメディ要素も兼ねた「ラブコメ寄りの異世界ファンタジー」になっています。カイルは複数の女性にもてますが、主人公が最終的には選ぶのは一人の女性です。一夫多妻のようなハーレム系の結末ではありませんので、女性の方にも共感できる内容になっています。異世界ファンタジーで男性主人公なので男性向けとしましたが、男女関係なく楽しめる内容を心がけて書いていきたいです。よろしくお願いします。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。  そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。  しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。  そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。  この死亡は神様の手違いによるものだった!?  神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。  せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!! ※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

ブラックギルドマスターへ、社畜以下の道具として扱ってくれてあざーす!お陰で転職した俺は初日にSランクハンターに成り上がりました!

仁徳
ファンタジー
あらすじ リュシアン・プライムはブラックハンターギルドの一員だった。 彼はギルドマスターやギルド仲間から、常人ではこなせない量の依頼を押し付けられていたが、夜遅くまで働くことで全ての依頼を一日で終わらせていた。 ある日、リュシアンは仲間の罠に嵌められ、依頼を終わらせることができなかった。その一度の失敗をきっかけに、ギルドマスターから無能ハンターの烙印を押され、クビになる。 途方に暮れていると、モンスターに襲われている女性を彼は見つけてしまう。 ハンターとして襲われている人を見過ごせないリュシアンは、モンスターから女性を守った。 彼は助けた女性が、隣町にあるハンターギルドのギルドマスターであることを知る。 リュシアンの才能に目をつけたギルドマスターは、彼をスカウトした。 一方ブラックギルドでは、リュシアンがいないことで依頼達成の効率が悪くなり、依頼は溜まっていく一方だった。ついにブラックギルドは町の住民たちからのクレームなどが殺到して町民たちから見放されることになる。 そんな彼らに反してリュシアンは新しい職場、新しい仲間と出会い、ブッラックギルドの経験を活かして最速でギルドランキング一位を獲得し、ギルドマスターや町の住民たちから一目置かれるようになった。 これはブラックな環境で働いていた主人公が一人の女性を助けたことがきっかけで人生が一変し、ホワイトなギルド環境で最強、無双、ときどきスローライフをしていく物語!

神によって転移すると思ったら異世界人に召喚されたので好きに生きます。

SaToo
ファンタジー
仕事帰りの満員電車に揺られていたサト。気がつくと一面が真っ白な空間に。そこで神に異世界に行く話を聞く。異世界に行く準備をしている最中突然体が光だした。そしてサトは異世界へと召喚された。神ではなく、異世界人によって。しかも召喚されたのは2人。面食いの国王はとっととサトを城から追い出した。いや、自ら望んで出て行った。そうして神から授かったチート能力を存分に発揮し、異世界では自分の好きなように暮らしていく。 サトの一言「異世界のイケメン比率高っ。」

最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~

ある中管理職
ファンタジー
 勤続10年目10度目のレベルアップ。  人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。  すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。  なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。  チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。  探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。  万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。

神様との賭けに勝ったので、スキルを沢山貰えた件。

猫丸
ファンタジー
ある日の放課後。突然足元に魔法陣が現れると、気付けば目の前には神を名乗る存在が居た。 そこで神は異世界に送るからスキルを1つ選べと言ってくる。 あれ?これもしかして頑張ったらもっと貰えるパターンでは? そこで彼は思った――もっと欲しい! 欲をかいた少年は神様に賭けをしないかと提案した。 神様とゲームをすることになった悠斗はその結果―― ※過去に投稿していたものを大きく加筆修正したものになります。

[鑑定]スキルしかない俺を追放したのはいいが、貴様らにはもう関わるのはイヤだから、さがさないでくれ!

どら焼き
ファンタジー
ついに!第5章突入! 舐めた奴らに、真実が牙を剥く! 何も説明無く、いきなり異世界転移!らしいのだが、この王冠つけたオッサン何を言っているのだ? しかも、ステータスが文字化けしていて、スキルも「鑑定??」だけって酷くない? 訳のわからない言葉?を発声している王女?と、勇者らしい同級生達がオレを城から捨てやがったので、 なんとか、苦労して宿代とパン代を稼ぐ主人公カザト! そして…わかってくる、この異世界の異常性。 出会いを重ねて、なんとか元の世界に戻る方法を切り開いて行く物語。 主人公の直接復讐する要素は、あまりありません。 相手方の、あまりにも酷い自堕落さから出てくる、ざまぁ要素は、少しづつ出てくる予定です。 ハーレム要素は、不明とします。 復讐での強制ハーレム要素は、無しの予定です。 追記  2023/07/21 表紙絵を戦闘モードになったあるヤツの参考絵にしました。 8月近くでなにが、変形するのかわかる予定です。 2024/02/23 アルファポリスオンリーを解除しました。

不登校が久しぶりに登校したらクラス転移に巻き込まれました。

ちょす氏
ファンタジー
あ~めんどくせぇ〜⋯⋯⋯⋯。 不登校生徒である神門創一17歳。高校生である彼だが、ずっと学校へ行くことは決してなかった。 しかし今日、彼は鞄を肩に引っ掛けて今──長い廊下の一つの扉である教室の扉の前に立っている。 「はぁ⋯⋯ん?」 溜息を吐きながら扉を開けたその先は、何やら黄金色に輝いていた。 「どういう事なんだ?」 すると気付けば真っ白な謎の空間へと移動していた。 「神門創一さん──私は神様のアルテミスと申します」 'え?神様?マジで?' 「本来呼ばれるはずでは無かったですが、貴方は教室の半分近く体を入れていて巻き込まれてしまいました」 ⋯⋯え? つまり──てことは俺、そんなくだらない事で死んだのか?流石にキツくないか? 「そんな貴方に──私の星であるレイアースに転移させますね!」 ⋯⋯まじかよ。 これは巻き込まれてしまった高校17歳の男がのんびり(嘘)と過ごす話です。 語彙力や文章力が足りていない人が書いている作品の為優しい目で読んでいただけると有り難いです。 『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』

処理中です...