幽霊祓い

弥生 啓

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第2章 再臨編

第170話 闇に堕つる

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2021年1月12日  恐山頂上付近にて

「どうしてここに?」

「何となく来てみれば、お前がいたってとこだ」

「僕に何の用だい?」

「お前らのアジトに俺を連れて行け。そこで話す」

「敵を自分のアジトに連れて行くバカがいると思うかい?」

「俺が行った場合、1対複数。そっちが圧倒的に有利だ」

「はぁ、下手な真似をしたら、即、殺すからな?」

「分かっている・・・」

移動後・・・

「で、改めて問う。なぜ、君がここに?」

「突然で申し訳ないが、俺をNo.10の座に置いてほしい」

「何?」

「俺は自分が成すべきが分かった。俺はGEAを抜ける。GEAをやめて、この世の中を壊滅させる!!そのためにここへ来た」

「随分とあっさりした理由だね。僕はてっきり、猫目に復讐しに来たのかと思ったよ」

「あんたたちの術は優れている。俺の術も磨きあげるかもしれないしな」

「確かに、我々も空席ができてしまったからね・・・、だが・・・」

「信用されていないのは分かっている。だが、今、俺を仲間に入れるのは、お前らにとっても得策だろ?」

「まぁ、そう言われてみれば、そうだけどね。仕方ない、いいだろう。君を我々、霊帝会のNo.10の座に置こう。ただし、君が裏切り行為をした場合、GEAを即座に壊滅させるからな?我々はありとあらゆる手を使えば、GEAの壊滅は簡単だぞ?」

「承知の上だ」

俺は、凪澤に一礼をし、猫目の方へと近づいていき、右手を差し出した。

「どういう心変わり?」

「まぁ、色々と考えたんだよ、俺なりに。これからは仲間として、よろしく頼むよ、猫目」

「仕方ないなぁ~、仲良くしてあげるよ。でも、100%信用しているわけじゃないからね?勘違いしないでよ」

「早く信用してもらえるように努力するよ」

俺の手を猫目が握った。

「じゃあ、これからよろしく。霊帝会No.10  新木  士郎君」

待っていろ、GEA。俺が終わらせてやる!!

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