幽霊祓い

akade

文字の大きさ
上 下
169 / 236
第2章 再臨編

第169話 渡米へ向けて

しおりを挟む
「これは、これは、アメリカGEA総会長のデリック・ワグナー氏。そんなに慌てた様子でどうされましたか?」

「まだ、こちらには伝わっていなかったんですね。昨日、1000年前の幽霊が目を覚ましました」

「1000年前の幽霊と言うと、あの?」

「名はゴースト・キング。1000年前、世界中の祓い師が力を合わせて封印した幽霊です。幽霊階級は真。まさに神に近い幽霊です」

「前に鍵蔵さんに聞いたことがあります」

隣で柊が呟いた。

「どんなやつなんだ?」

「その昔、日本の東にある大陸に超巨大な幽霊が現れ、世界中の祓い師が力を合わせ、を取り除き、封印したらしいですよ」

「核?」

「核はゴースト・キングの心臓のようなものです。核は現在、アメリカGEAの本部の地下に封印されています」

デリック・ワグナー氏が言った。

「デリック氏、ゴースト・キングは今、どこに?」

「モンタナ州の上空です。昨日、出現してから、そこに止まって、動いていません。ゴースト・キングの目的が核を回収することなのであれば、すぐにアメリカGEA本部がある、ワシントンD.C.を目指すはずなんですが・・・」

「デリック氏、他国への応援要請は?」

「日本を含める6ヶ国に要請しています。イギリス、ドイツ、中国、エジプト、ロシア、そして日本の6ヶ国です」

「なるほど・・・。では、1週間以内に日本から5名の祓い師をアメリカに向かわせます。それまで、待っていただけますか?」

「もちろんです。ありがとうございます」

そう言って、デリック氏は帰っていった。

「柊、雷翔、なんだか新しいことが始まりそうだな」

「そうですね、優牙さん。まぁ、俺たちの手にかかれば」

「どんな問題も解決だな」

「そうだよな、これからも3人で頑張ろう」

こうして、凪澤の復活に関する一連の戦いは終わった。また、新しい物語が始まりそうだ。
しおりを挟む

処理中です...