幽霊祓い

akade

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第3章 約束編

第171話 残さず、消える

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「斧戯田会長、ゴースト・キングのことについて、詳しく教えてくれよ」

柳さんがそう言った。

「では、改めてゴースト・キングについて説明しますね。1000年前、日本の東の大陸、今のアメリカに突如として現れた伝説の幽霊、ゴースト・キング。その大きさは、500メートル程だと言い伝えられています。ゴースト・キングは、破壊行動を始めたので、討伐作戦が決行されました。アメリカの魔法使いなどが勢力を上げてゴースト・キングに挑んだものの敗北に終わったそうです。なので、各国に救援をお願いし、日本からは約200名の祓い師が海を渡り、アメリカに向かったそうです。各国から集まった祓い師たちが総力をあげて、ゴースト・キングの核の摘出に成功したそうです。その核は、アメリカGEA本部の地下に厳重に封印されています。しかし、今回、ゴースト・キングが目覚めたのには、があると、私は考えています」

「ある理由?」

「えぇ、そもそも、核がないのに、ゴースト・キングが目覚めるのはおかしい。私は、誰かがゴースト・キングを操っているのではないのかと思っています」

「なるほど・・・、鬼魅宮が今回の一連の黒幕ってことも有り得るってことだな」

白井さんがそう言った。

「鬼魅宮からの挑戦状、とも取れますね、今回の件は」

「そういえば、斧戯田会長、青山君と鬼魅宮が大阪城で対峙しているなら、鬼魅宮の霊気とかは現場に残っていなかったのか?」

柳さんが斧戯田会長に問う。

「それが、青山君の霊気はしっかりと確認できたのですが、鬼魅宮のものと思われる霊気は・・・。青山君に付着していないかなども調べたのですが、一切、確認できませんでした」

「跡も残さずに逃げるとは、なかなかな野郎だな」

「そうですね。鬼魅宮猛子の件も早めに手をつけましょう。ですが、その前に、ゴースト・キングの件です。渡米の件について、私に考えがあります。」

斧戯田会長は話を戻した。
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