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Chapter7(女優編)
Chapter7-①【Seven Seas Of Rhye】後編
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段ボール箱三個に入れられた食材を車に積み込む。
それだけで大量の汗が流れた。
「さあ、溶ける前に食べましょう。」
アイスを持ったテツヤがコーンを差し出す。
冷たいアイスが酷く旨い。
この先、楽しい旅が待っているかと思うと、より一層旨く感じた。
車は獣道を走る。
両側から生い茂った草木が車に当たった。
絶対に対向車が来ない前提の道だ。
この先に人の住む家があるのだろうかと、訝しく思えた。
少し開けた空き地で車は停まった。
「さあ、ここからは徒歩です。
道が険しいので、気を付けて下さい。」
テツヤが段ボール箱を寄越す。
受け取った箱が両手にのし掛かる。
目の前に見える道は鬱蒼としていて、丸でトンネルだ。
20分程歩くと、やっとトンネルの出口が見えた。
酷く長い道程に終わりが見える。
箱を持ち直し、前を急ぐ。
急に明るい場所に出て、視界が暈ける。
少しずつピントが合っていく。
真っ白な沙の道の先に真っ青な海原が広がる。
疲労もすっ飛ぶ青さだった。
「キャンプするんですか?」
とても人家等、ありそうもない。
「まあ、そうですね。
あそこで寝泊まりします。」
テツヤが指差す方向を見る。
浜辺に朽ちた小屋が立っていた。
壁は殆どなく、屋根も一部しかない。
「あの小屋ですか?」
ワタルは冗談だと思って聞く。
「ここは昔、俺のじいちゃんが漁の道具を仕舞ってた小屋だ。
今は秘密の基地って所だ。」
どうやら冗談ではなさそうだ。
「おじいさんって、山下さんは東京に家が?」
「ああ、あれは父方の祖父母の遺産だ。
俺はずっとここで育った。」
山下が目を細めて言う。
「さあ、行きましょう。
砂に足を取られない様に。」
テツヤがしっかりした足取りで砂浜に降りていく。
ワタルも一歩踏み出す。
足が砂に埋まり、この上もなく歩きにくい。
だが誰もいないビーチは魅惑に満ちていた。
『秘密の基地』と聞き、気持ちが高まる。
この先、一週間三人だけの生活だ。
ここでどんな暮らしが待っているのだろうか?
どのタイミングで貴重な汁を得られるのだろうか?
シャワーもない環境に鼓動が荒れぶれる。
真上から突き刺す陽射しの所為で、影は殆どない。
山下の黄金色が増し、眩しい程に輝いている。
貞操具の中でマラが暴れた。
押し倒して、フェラしたい欲望を堪える。
『この荷物を片す事が先だ。
きっとご褒美を与えてくれる筈だ。』
引き締まった大殿筋から汗が流れる。
それはアナルが発生源だろうか?
間近で見る為に陽光に抗い、歩測を早めた。
「何でこんな酢を買ったんですか?」
食材を棚に並べる中、三本の酢に違和感を覚える。
「ここでの生活で一番大切だからだ。」
山下の答の意味が分からない。
「ここの海にはハブクラゲがいます。
刺されたら命取りです。
このお酢を掛ける事で応急措置になるので、覚えておいて下さい。」
ワタルはテツヤの補足を聞き、何度も頷く。
この酢を使う日が来ない事を切に祈った。
(つづく)
それだけで大量の汗が流れた。
「さあ、溶ける前に食べましょう。」
アイスを持ったテツヤがコーンを差し出す。
冷たいアイスが酷く旨い。
この先、楽しい旅が待っているかと思うと、より一層旨く感じた。
車は獣道を走る。
両側から生い茂った草木が車に当たった。
絶対に対向車が来ない前提の道だ。
この先に人の住む家があるのだろうかと、訝しく思えた。
少し開けた空き地で車は停まった。
「さあ、ここからは徒歩です。
道が険しいので、気を付けて下さい。」
テツヤが段ボール箱を寄越す。
受け取った箱が両手にのし掛かる。
目の前に見える道は鬱蒼としていて、丸でトンネルだ。
20分程歩くと、やっとトンネルの出口が見えた。
酷く長い道程に終わりが見える。
箱を持ち直し、前を急ぐ。
急に明るい場所に出て、視界が暈ける。
少しずつピントが合っていく。
真っ白な沙の道の先に真っ青な海原が広がる。
疲労もすっ飛ぶ青さだった。
「キャンプするんですか?」
とても人家等、ありそうもない。
「まあ、そうですね。
あそこで寝泊まりします。」
テツヤが指差す方向を見る。
浜辺に朽ちた小屋が立っていた。
壁は殆どなく、屋根も一部しかない。
「あの小屋ですか?」
ワタルは冗談だと思って聞く。
「ここは昔、俺のじいちゃんが漁の道具を仕舞ってた小屋だ。
今は秘密の基地って所だ。」
どうやら冗談ではなさそうだ。
「おじいさんって、山下さんは東京に家が?」
「ああ、あれは父方の祖父母の遺産だ。
俺はずっとここで育った。」
山下が目を細めて言う。
「さあ、行きましょう。
砂に足を取られない様に。」
テツヤがしっかりした足取りで砂浜に降りていく。
ワタルも一歩踏み出す。
足が砂に埋まり、この上もなく歩きにくい。
だが誰もいないビーチは魅惑に満ちていた。
『秘密の基地』と聞き、気持ちが高まる。
この先、一週間三人だけの生活だ。
ここでどんな暮らしが待っているのだろうか?
どのタイミングで貴重な汁を得られるのだろうか?
シャワーもない環境に鼓動が荒れぶれる。
真上から突き刺す陽射しの所為で、影は殆どない。
山下の黄金色が増し、眩しい程に輝いている。
貞操具の中でマラが暴れた。
押し倒して、フェラしたい欲望を堪える。
『この荷物を片す事が先だ。
きっとご褒美を与えてくれる筈だ。』
引き締まった大殿筋から汗が流れる。
それはアナルが発生源だろうか?
間近で見る為に陽光に抗い、歩測を早めた。
「何でこんな酢を買ったんですか?」
食材を棚に並べる中、三本の酢に違和感を覚える。
「ここでの生活で一番大切だからだ。」
山下の答の意味が分からない。
「ここの海にはハブクラゲがいます。
刺されたら命取りです。
このお酢を掛ける事で応急措置になるので、覚えておいて下さい。」
ワタルはテツヤの補足を聞き、何度も頷く。
この酢を使う日が来ない事を切に祈った。
(つづく)
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