不老不死ロリの国

木mori

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第二章

第四十五話

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(よかった。ならば校長、交代するよ。ぜひお兄ちゃんに倒されてね。)

「これが敵と言えるのか?まあ校長が自分で敵認定するならいいけど。」

「そうはいくか!敵認定しないなら攻撃されないなら、そっちを選択するだろ。」

入れ替わった校長は、当たり前なことを言った。

そういう流れで、昆太のミッションは、校長が敵であることを証明することになってしまった。


校門から入った場所であるが、生徒の姿はなぜか一切見えない。

「よし。校長に敵認定させる状況設定はこれだよな。」

昆太はどこからともなく、机、2つの椅子に、スタンドライトを用意した。

サングラスをかけた昆太は、外見箱子の校長を座らせて、ライトを浴びせる。

「オラオラオラオラオラオラ!」

昆太はスタンド使い(タダの機械操作)に進化していた。

「これは脅しだぞ。吐けよ、貴様は敵だろ。オラオラオラオラ!」

「自白強要だよん。でもタダの脅しには興味ないよん。屈するなんて夢にすら見ないよん。」

「ふふふ。やはりそう来たか。俺の読み通りだな。ならばこうだ。一度これをやりたかったんだ。ほれ、カツ丼一丁、おあがりよ。」

はちまきに紺色のTシャツ、加えて前掛けもつけてあり、背中では、『ゆきひらりん』と書かれた文字とロリキャラが踊っている。

「うまい、ほくほく。肉が柔らかくてジューシー。噛むたびにジュワーと肉汁が舌に絡んでくるよん。」

カツ丼は、本来のあるべき姿の食べられるという役割だけを終えた。しかし、昆太はめげていない。

「カツ丼じゃ、安すぎたかな。焼き肉はどうだ。」

「焼き肉はあまり好きじゃないよん。幼女は煙がキライだよん。」

「ならば肉類の最高峰はどうだ。牛の、サーロインだ。」

「それは大好物だよん。いいよん。」

「じゃあ正確に注文してくれ。」

「わかったよん。サーロイン150グラム一丁だよん。」

「お客さん。注文は正確にしてくれないとシェフが間違えちゃうから。」

昆太はなぜか白い帽子に白いユニフォームに着替えていた。胸にしっかりと『ビストロコンターニュ』と刺繍がしてある。

「正確に商品名を言うってことなの、だよん?」

「左様でございます、お姫さま。」

「お姫さま!その響き、いいなあだよん。そこまで持ち上げてくれるなら、ちょっと面倒だけど、言っちゃおうかな、だよん。」

「ぜひその勢いで、一文字の不足もなきよう、ご注文をお願いいたします。」

「じゃあ、サーロインステッキ150グラム一丁。」

ドタンとひっくり返ったコンターニュ。
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