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Story 3
信頼
しおりを挟むここはどこなんだろうか。
でもなんだか、自宅の装飾よりも豪華で、このベッドも高級な感じだというのはわかる。
が、あのあと倒れた私はどこに連れてこられたのか?もしかして新手の誘拐??
こんな高級なベッドに?しかもこの部屋だって日当たりがとてもいい。
誘拐してきた娘にこんないい部屋を与えるはずないだろう。
寝起きの頭で目だけ動かして必死に考えるがなにもわからず結局諦めた。
すると誰か入ってきたのか、桶に入った水の音と、上品な足音だった。
その人物は私の枕元まで近づいてくる。
寝たふりをするかこのまま声をかけるか?
いや、近くまで来たら目を開けることにしよう。私はまた目を閉じる。
「レティシア様…」
聞き慣れた声にゆっくりと目を開ける。
「!」
そこにいたのはサリーだった。
「サリー?」
サリーはいつもの冷静な感じとは違い、目に涙を浮かべていた。
その表情で私も釣られてしまいそうだった。
それからサリーに昨夜の私が倒れてからの話を聞いてびっくりした。
なんとロバート様の方から私を王宮で預かることを提案したらしい。しかしそれに私の家族とレオが否定したのだそう。
私はまだ婚約者も決まっていないからとお父様やお兄様、レオもマーガレットも私が王宮に泊まることを反対したらしい。
が、ロバート様もなぜか折れず、結局権力でねじ伏せた。それについてレオたちはどうにもならずに私は王宮に留まることになった。
「そんな大変なことになっていたのね…
あの場にいた人たちにも迷惑をかけてしまったみたいね」
「いえ、それよりお嬢様がご無事で何よりです。」
私の手を握るサリーを見つめる。彼女はまた泣きそうな顔をしていた。
「やだわサリー。そんなに泣かないでちょうだいな。
私はここにいるじゃないの」
さっきは泣きそうな顔をしていたのにもう泣いている。
「私はお嬢さまが心配でならなかったのです…!」
またまた目を潤ませてこちらを見上げた。そんなサリーの手を自分の手で包み込んだ。
そんな彼女の姿にまた私も少しだけうるるとしてしまった。
しばらく私たちはお互いの手を握り合っていたが、サリーが立ち上がってとりあえず人を呼んでくると部屋を出て行った。
昨夜の出来事はなんだか大事になってしまったみたいだ。
きっとあの場にいた貴族たちは口々に私の噂を言い始めることだろう。いくら私が公爵家の長女と言っても、その足元を狙ってる貴族たちはたくさんいる。騒ぐだけ騒げば公爵家を倒せると思っている。そんなことはないのに。
フィエール公爵家は難攻不落。たった一度の夜会での騒ぎで社交界に出られなくなるほどのメンタルの弱さは生憎持ち合わせていないのだ。
引き続き、私は社交界に参加することを決意した。
しばらくして廊下の方から足音が聞こえてきた。
サリーがドクターでも連れて来たのかと扉の方に目を向ける。
すると間もなくして扉が開いた。
「レティ!」
その声の主は私の大好きな人だった。
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