七月の七等星

七草すずめ

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七月三日|謎乞食

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 そこのあなたにお願いです。あなたが思う最も難しいなぞなぞを、わたしに出題してもらえませんか?
 ……すみません、ちょっと唐突すぎましたね。きちんと説明させてください。一から説明すると長くなるので、できるだけ簡潔に。ええと、わたし、謎解きをしていないと、生きられないんです。
 あ、その顔。信じてないですよね? 待ってください、これは深刻な悩みなんです。解けない謎があるときは生きる気力が湧いてくるのですが、謎が解けると気持ちが沈み、生きるのをやめてしまいたくなるんですよ。これがどれだけ辛いか、わかります?
 この前も、大変だったんですよ。難しい謎解きの本が発売されたので、大喜びで買いに行ったんですが、レジに向かう途中でそのとき考えていたなぞなぞの答えがわかって、そこから一歩も動けなくなってしまったんです。もう、何もかもどうでもよくなって、今すぐ店を出て道路に飛び出しちゃおうかなー、なんて思って。まあ、手に持っていた本の帯になぞなぞが書いてあったので、そのときはなんとかなったんですが。
 そうですね、わたしにとっての「謎」は、食べ物のようなものなんです。簡単な謎はカロリーが低く、難しい謎は高カロリー。だからわたしは、チョコレートやケーキのような謎を探し求めているんです。……え? いや、今のはたとえ話ですよ。謎だけで生きられるわけないじゃないですか。食べ物だって食べてます普通に。何言ってるんですか。
 まあとにかく、そんなわけで、いろんな人になぞなぞを出してもらってるわけです。謎乞食、といったところでしょうか。あっ、今の笑うところですよ、真顔にならないでください。
 というわけで、最初に戻りますね。あなたが思う最も難しいなぞなぞを、わたしに出題してほしいんです。……え、すごい、真面目に考えてくれてる。優しいんですね、ありがとうございます。優しい方にこんなこと言うの、すごく申し訳ないんですが、できるだけ急いでもらってもいいですか? いや、その、さっきから考えてるなぞなぞの答えが今にも閃きそ
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