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竜也の話
最低
しおりを挟む俺は自分を最低だと思った
湊を傷つけて泣かせるなんて
イライラしてたからって……練習を止められたからって……心配してくれた湊にぶつける必要なかったのに……
そう考えながらマンションへ帰った、マンションを見上げれば湊の部屋の電気が消えていた
この時間まだ寝る時間じゃない、帰ってないのかもしれない
「謝らないと……」
そう思い、湊の部屋の前に行った
インターホンを押してもノックしても出てくる様子がない、やっぱり帰ってきてないんだ
ドアの前にしゃがんで寄りかかった
冬の冷たい風が頭を冷やしてくれる
今考えれば、湊の言ってたことがわかる気がした、俺は疲れていたんだと無理をしていたんだと、そんな状態で練習すれば怪我するのは当然で、アクロバットなんかやって失敗して何かあったら大変なことになると、俺は自分のことがちゃんと見えてなかった、今までもそうだった、それとなく湊がセーブしてくれていた、俺は知らず知らず甘えていたのかもしれない…
「湊……ごめん……」
いろんなことを考えているうちに俺は眠くなってきて寝てしまった
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