【完結】復讐は計画的に~不貞の子を身籠った彼女と殿下の子を身籠った私

紅位碧子 kurenaiaoko

文字の大きさ
3 / 7

ゲームの勝者

しおりを挟む
目障りだった婚約者ミリアを無事追い出し、愛しのマーガレットを婚約者にした。

何かにつけて自分より優秀だったミリアは全く可愛げがなかったが、魔力に優れ、甘え上手なマーガレットと深い関係になったのも必然だった。

ちょうどミリアと婚約解消したいと思っていた時に、マーガレットからミリアが浮気している、と話を聞いた。

おまけに、妊娠までしていると言う。

最初は半信半疑だったが、ミリアとそう言う関係になったことがない俺は、マーガレットの言葉を信じた。

そして、マーガレットが妊娠したことを喜んだ。

父上と母上に、ミリアが浮気し妊娠していること。マーガレットと付き合っていて自分の子供を妊娠していることを告げた。

どんな反応されるか少し怖かったが、拍子抜けするほどあっさりと婚約破棄と新しい婚約が承諾されてしまった。

孫が生まれるのにあんまり嬉しそうじゃないのが気になったが、母上はミリアを気にいっていたからしばらくは仕方ないだろう。

こうしてマーガレットは出産まで王宮で過ごすことになったのだが……。

日に日に自分への風あたりが強くなっていくのを感じた。

(……俺は、王太子だ!)

王宮に勤める人間のあからさまな侮蔑を孕んだ視線。

まるで関わりたくないかのようなあからさまな対応。

どれもこれも屈辱的だった。

(……クソッ!マーガレットと婚約して、跡継ぎまで出来たんだ!何でこんな対応されないといけないのだ…!)

全くわからないまま、マーガレットの出産を迎えてしまった。

そして、ここで残酷な現実を知ることになる。


◇◇◇◇◇

「……こ、これは……!どういうことなんだ……?」

無事出産を終え、胸に男の子を抱くマーガレットに俺は詰めよった。

「……どういうこととは?」

「……代々王家に産まれた男児には、その瞳に星が宿るのだ!そして、王家特有の魔力を受け継ぐ……!」

「……そうでしたの?知りませんでしたわ」

「……おい!コイツの父親は誰だ?」

「……さあ、誰でしょうか?」

「……ふざけるなっ!」

「ふざけてなどいません。心当たりがありすぎて……誰だかわからないのです」

マーガレットは妖艶に微笑んだ。

「……き、貴様!」

「…私は一度たりともあなたの子供を妊娠した、なんて言っておりませんわ。調べもせずに勝手に解釈したのは殿下では?」

「……お前みたいなふしだらな女とは離婚だ!」

「……離婚?そんな簡単に出来ると思って?この子をどうなさるおつもりですか?殺しますか?」

きっと国王と王妃は知っていたのだ……。
だからあのような冷たい反応をした……。

「…こんなことになるなら、ミリアと結婚していれば……!」

「あら?ミリア様と?殿下が婚約破棄されたのでは?でも、ミリア様ももう殿下の子を出産された時期かも知れませんね?」

「……俺の子を?そんなバカな……!」

「……まるで、自分はミリア様と清い関係だったから、なんて思っていませんか?あの時にミリア様は確かに殿下の子を妊娠していました。だって……私が魔法を使ってその時の記憶を消したからですわ。調べもしないでミリア様を国外追放だなんて、今頃どうされているのか。このゲームは私の勝ち、ですわね」

マーガレットは愛しそうなその胸の赤子を抱き締めた。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

断罪された公爵令嬢に手を差し伸べたのは、私の婚約者でした

カレイ
恋愛
 子爵令嬢に陥れられ第二王子から婚約破棄を告げられたアンジェリカ公爵令嬢。第二王子が断罪しようとするも、証拠を突きつけて見事彼女の冤罪を晴らす男が現れた。男は公爵令嬢に跪き…… 「この機会絶対に逃しません。ずっと前から貴方をお慕いしていましたんです。私と婚約して下さい!」     ええっ!あなた私の婚約者ですよね!?

旦那様に愛されなかった滑稽な妻です。

アズやっこ
恋愛
私は旦那様を愛していました。 今日は三年目の結婚記念日。帰らない旦那様をそれでも待ち続けました。 私は旦那様を愛していました。それでも旦那様は私を愛してくれないのですね。 これはお別れではありません。役目が終わったので交代するだけです。役立たずの妻で申し訳ありませんでした。

(完)妹の子供を養女にしたら・・・・・・

青空一夏
恋愛
私はダーシー・オークリー女伯爵。愛する夫との間に子供はいない。なんとかできるように努力はしてきたがどうやら私の身体に原因があるようだった。 「養女を迎えようと思うわ・・・・・・」 私の言葉に夫は私の妹のアイリスのお腹の子どもがいいと言う。私達はその産まれてきた子供を養女に迎えたが・・・・・・ 異世界中世ヨーロッパ風のゆるふわ設定。ざまぁ。魔獣がいる世界。

王太子殿下に婚約者がいるのはご存知ですか?

通木遼平
恋愛
フォルトマジア王国の王立学院で卒業を祝う夜会に、マレクは卒業する姉のエスコートのため参加をしていた。そこに来賓であるはずの王太子が平民の卒業生をエスコートして現れた。 王太子には婚約者がいるにも関わらず、彼の在学時から二人の関係は噂されていた。 周囲のざわめきをよそに何事もなく夜会をはじめようとする王太子の前に数名の令嬢たちが進み出て――。 ※以前他のサイトで掲載していた作品です

余命わずかな私は、好きな人に愛を伝えて素っ気なくあしらわれる日々を楽しんでいる

ラム猫
恋愛
 王城の図書室で働くルーナは、見た目には全く分からない特殊な病により、余命わずかであった。悲観はせず、彼女はかねてより憧れていた冷徹な第一騎士団長アシェンに毎日愛を告白し、彼の困惑した反応を見ることを最後の人生の楽しみとする。アシェンは一貫してそっけない態度を取り続けるが、ルーナのひたむきな告白は、彼の無関心だった心に少しずつ波紋を広げていった。 ※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも同じ作品を投稿しています ※全十七話で完結の予定でしたが、勝手ながら二話ほど追加させていただきます。公開は同時に行うので、完結予定日は変わりません。本編は十五話まで、その後は番外編になります。

ローザとフラン ~奪われた側と奪った側~

水無月あん
恋愛
私は伯爵家の娘ローザ。同じ年の侯爵家のダリル様と婚約している。が、ある日、私とはまるで性格が違う従姉妹のフランを預かることになった。距離が近づく二人に心が痛む……。 婚約者を奪われた側と奪った側の二人の少女のお話です。 5話で完結の短いお話です。 いつもながら、ゆるい設定のご都合主義です。 お暇な時にでも、お気軽に読んでいただければ幸いです。よろしくお願いします。

〖完結〗王女殿下の最愛の人は、私の婚約者のようです。

藍川みいな
恋愛
エリック様とは、五年間婚約をしていた。 学園に入学してから、彼は他の女性に付きっきりで、一緒に過ごす時間が全くなかった。その女性の名は、オリビア様。この国の、王女殿下だ。 入学式の日、目眩を起こして倒れそうになったオリビア様を、エリック様が支えたことが始まりだった。 その日からずっと、エリック様は病弱なオリビア様の側を離れない。まるで恋人同士のような二人を見ながら、学園生活を送っていた。 ある日、オリビア様が私にいじめられていると言い出した。エリック様はそんな話を信じないと、思っていたのだけれど、彼が信じたのはオリビア様だった。 設定ゆるゆるの、架空の世界のお話です。

行ってらっしゃい旦那様、たくさんの幸せをもらった私は今度はあなたの幸せを願います

木蓮
恋愛
サティアは夫ルースと家族として穏やかに愛を育んでいたが彼は事故にあい行方不明になる。半年後帰って来たルースはすべての記憶を失っていた。 サティアは新しい記憶を得て変わったルースに愛する家族がいることを知り、愛しい夫との大切な思い出を抱えて彼を送り出す。 記憶を失くしたことで生きる道が変わった夫婦の別れと旅立ちのお話。

処理中です...