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2章.冒険者編
28話.洞くつ探索
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「そういえば、銀鉱脈ってどのあたりにあるんだ?
前に入口の近くによくあるとは聞いた気がするけどさ」
「大抵は入り口周辺にあるんだけど、運悪く採り尽くされた後とかだと奥地までいかないと…… にはなるかな」
「昨日決闘したラムダ? だっけ? が確かBランクなんだろ?
この洞くつの奥地ってラムダぐらいの強さでやっと数匹までなら相手にできるっていうクラスの魔物がそれなりにいるんだが……
銀鉱石のためにDランク冒険者が行った場合…… 悲劇しかない気がするぞ…… ?」
「うん、実際にそんな報告は多数あるらしいわ、それでも基本は入り口周辺にあるからDランク依頼…… となるらしいのよ」
ランク決めの基準に納得のいかないクロムであったが、今そこに文句を言ったところでアキナが苦笑するだけであろうと判断したクロムはあえてそれ以上は口にしなかった。
2人はアキナの案内に従って銀鉱脈があるべき所を回ったが、運悪く採り尽くされたあとのようだった。
そのため、中間部あたりまで探索範囲を広めることにした二人であったが、急にクロムがアキナの足を止めた。
「アキナ、止まって!
この先に何か嫌な予感がするんだ……」
二人は気配を可能な限り潜めてその先を覗いてみると、そこには驚くべき光景が広がっていた。
「オークの集団が大蛇を狩っている…… ってことか?」
「たぶんそうなんじゃないかな……」
オークの集団が大蛇を狩り終える頃、二人の背後に異変が発生した。
突然、大蛇の魔物が発生したのであった。
あとでナビから聞いた話になるのだが、一部の魔物は魔力の充満度が高い空間で自然発生することがあり、この大蛇はそのタイプであるらしい。
そしてこの洞くつの一部の場所は、その現象が起こりえるほど魔力の充満度が高いらしいのであった。
そんなことを知らないクロムではあったが、現れた大蛇の排除を速やかに行うために大蛇をぶつ切りにしようとしたが……
しかしその直前、大蛇は急に咆哮を始めたのである。
「ぎえええぇぇぇ!!!!!!」
クロムたちは、その声でこちらに振り向いたオークの集団に大蛇と共に発見されることになった。
その頃には大蛇はクロムの手によってぶつ切りにされて絶命していたが、オークの集団はクロムたちに向かって突撃を開始したのであった。
「ぱっと見10匹ってとこかな。
アキナは少し下がっててね」
クロムはオークの集団の足元に巨大な底なしの泥沼を発生させて、オークたちの突撃を止めた。
すると数匹のオークが足を泥沼にとられつつもクロム目掛けて手にもっていたオノを投擲してきたのであった。
クロムはアイスランスにてそれらを迎撃し、さらに10発のアイスランスをオークの集団に向けて放った。
クロムの放ったアイスランスは大半がオークの頭部を吹き飛ばし絶命させていったが、1発だけは片腕を吹き飛ばすのみであった。
片腕を吹き飛ばされたオークはその勢いで後方に吹き飛ばされ、運よく泥沼より脱出できていた。
そして、そのオークは一目散に逃げ去っていった。
「逃げちゃうよ!!? 追わなきゃ!」
「いや、わざとだからいいよ」
「え??」
「集団で狩りをしてたってことはおそらく本当にこの洞くつに巣があるんだと思うんだ。
だから、俺の魔力の残滓がついたあいつに巣まで案内してもらって、そこを襲撃して殲滅する」
「殲滅……?
依頼は調査…… だよ?」
「オークの強さからして討伐依頼はランクCになるよな?
ランクCの集団でここより深いところの魔物の相手をしながら、オークの殲滅なんて無茶だよ……
確実に全滅させられる結果になると思う、だから俺がついでに掃除しておくんだよ」
「……」
「大丈夫だよ、無理はしないからさ。
でも今みたいに不意打ちを受ける可能性を考えたら……
アキナには悪いけど、少し俺のステータスを移譲しておくな」
「え?」
「昨日のラムダ程度のやつなら軽く勝てるくらいまではステータスを上げておいたよ。
これでこの洞くつでの不意打ちに対応できずにケガをするってことはないはずだ」
アキナはクロムの言っている内容に理解が追い付かないまま、呆けた顔をしながらクロムを見つめるしかできなかった。
前に入口の近くによくあるとは聞いた気がするけどさ」
「大抵は入り口周辺にあるんだけど、運悪く採り尽くされた後とかだと奥地までいかないと…… にはなるかな」
「昨日決闘したラムダ? だっけ? が確かBランクなんだろ?
この洞くつの奥地ってラムダぐらいの強さでやっと数匹までなら相手にできるっていうクラスの魔物がそれなりにいるんだが……
銀鉱石のためにDランク冒険者が行った場合…… 悲劇しかない気がするぞ…… ?」
「うん、実際にそんな報告は多数あるらしいわ、それでも基本は入り口周辺にあるからDランク依頼…… となるらしいのよ」
ランク決めの基準に納得のいかないクロムであったが、今そこに文句を言ったところでアキナが苦笑するだけであろうと判断したクロムはあえてそれ以上は口にしなかった。
2人はアキナの案内に従って銀鉱脈があるべき所を回ったが、運悪く採り尽くされたあとのようだった。
そのため、中間部あたりまで探索範囲を広めることにした二人であったが、急にクロムがアキナの足を止めた。
「アキナ、止まって!
この先に何か嫌な予感がするんだ……」
二人は気配を可能な限り潜めてその先を覗いてみると、そこには驚くべき光景が広がっていた。
「オークの集団が大蛇を狩っている…… ってことか?」
「たぶんそうなんじゃないかな……」
オークの集団が大蛇を狩り終える頃、二人の背後に異変が発生した。
突然、大蛇の魔物が発生したのであった。
あとでナビから聞いた話になるのだが、一部の魔物は魔力の充満度が高い空間で自然発生することがあり、この大蛇はそのタイプであるらしい。
そしてこの洞くつの一部の場所は、その現象が起こりえるほど魔力の充満度が高いらしいのであった。
そんなことを知らないクロムではあったが、現れた大蛇の排除を速やかに行うために大蛇をぶつ切りにしようとしたが……
しかしその直前、大蛇は急に咆哮を始めたのである。
「ぎえええぇぇぇ!!!!!!」
クロムたちは、その声でこちらに振り向いたオークの集団に大蛇と共に発見されることになった。
その頃には大蛇はクロムの手によってぶつ切りにされて絶命していたが、オークの集団はクロムたちに向かって突撃を開始したのであった。
「ぱっと見10匹ってとこかな。
アキナは少し下がっててね」
クロムはオークの集団の足元に巨大な底なしの泥沼を発生させて、オークたちの突撃を止めた。
すると数匹のオークが足を泥沼にとられつつもクロム目掛けて手にもっていたオノを投擲してきたのであった。
クロムはアイスランスにてそれらを迎撃し、さらに10発のアイスランスをオークの集団に向けて放った。
クロムの放ったアイスランスは大半がオークの頭部を吹き飛ばし絶命させていったが、1発だけは片腕を吹き飛ばすのみであった。
片腕を吹き飛ばされたオークはその勢いで後方に吹き飛ばされ、運よく泥沼より脱出できていた。
そして、そのオークは一目散に逃げ去っていった。
「逃げちゃうよ!!? 追わなきゃ!」
「いや、わざとだからいいよ」
「え??」
「集団で狩りをしてたってことはおそらく本当にこの洞くつに巣があるんだと思うんだ。
だから、俺の魔力の残滓がついたあいつに巣まで案内してもらって、そこを襲撃して殲滅する」
「殲滅……?
依頼は調査…… だよ?」
「オークの強さからして討伐依頼はランクCになるよな?
ランクCの集団でここより深いところの魔物の相手をしながら、オークの殲滅なんて無茶だよ……
確実に全滅させられる結果になると思う、だから俺がついでに掃除しておくんだよ」
「……」
「大丈夫だよ、無理はしないからさ。
でも今みたいに不意打ちを受ける可能性を考えたら……
アキナには悪いけど、少し俺のステータスを移譲しておくな」
「え?」
「昨日のラムダ程度のやつなら軽く勝てるくらいまではステータスを上げておいたよ。
これでこの洞くつでの不意打ちに対応できずにケガをするってことはないはずだ」
アキナはクロムの言っている内容に理解が追い付かないまま、呆けた顔をしながらクロムを見つめるしかできなかった。
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