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しおりを挟む伯父様が王様に連絡をとることに決まったけど、どうやって連絡するつもりなのかしら?
「伯父様、王様にはどうやって連絡をとるつもりなんですか?手紙を送るって手もあるけど、誰かに見られる可能性もありますよね?さすがに見られたらまずいと思うんですけど?」
「俺とベルトランの間で特別な連絡方法があるんだよ。普段は使わないが緊急の時や誰にも知られたくない場合はその方法を使ってるんだ」
「それは私が聞いても良いんですか?」
「大丈夫だよ。俺とベルトランはお互いに1羽ずつ鷹を所有してる、その鷹はどんなに離れてても俺とベルトランの魔力を感知して、その場まで飛ぶことが出来るんだ」
えっ!?
それってとてもすごいことよね?
本当に私が聞いて大丈夫な話なの?
「伯父様、それは本当に私が聞いて大丈夫な話なの?」
「鷹に指示できるのは私達2人だけだから大丈夫だ。さすがに誰でも話していい内容ではないけど、エミリーのことは信頼してるからな」
伯父様の信頼してるって言葉に、嬉しさと照れくささが混じって何だか落ち着かないわね
誤魔化すように話を変えることにした
「そう言えば気になってたんだけど、伯父様って俺って言ったり私って言ったりするよね?」
「あぁ、昔っからの癖のせいだな。昔は自分のことを俺って言ってたけど、当主になってから私に変えたけど、今でも癖で俺って言ってしまうんだよな」
「伯父様は俺って言ってる方が馴染むね」
「ミレイユも同じことを言ってくれるよ。家族の前ではそうするかな?」
本当にラブラブだな~~
「未来のことは今は置いといて、明後日のことを詳しく知りたいな」
「出発は明後日だけど、これって言うほど準備することはないな、明日は護衛についてきてくれる冒険者を紹介するから、それだけは覚えておいてくれ」
「護衛?移動は安全なんだよね?」
「一応安全のはずだけど、いつ何があるか分からないからな。それに危険なのは魔物だけではない、人間相手も警戒しないといけない」
「え?伯父様は誰かに狙われてるの?」
私から見た伯父様は穏やかで誰にでも優しいから、恨まれるなんて全く想像できないけど?
「人は何が切っ掛けで恨まれるか分からないからな。人に親切にするようにしてても、妬みや嫉妬が切っ掛けで恨まれるようになることもある。森とかは隠れやすいから狙うなら最適だ」
確かに領民に慕われるように過ごしてても、自分たちよりもいい暮らししてるってだけで、妬みになる可能性もあるんだよね
「護衛は何人来るんですか?」
「2人だよ。私がとても頼りにしてるもの達だから、いい機会だからエミリーにも紹介しようと思ってな」
「伯父様が信頼してる相手なら頼もしいですね。どんな人達なんだろう?」
「2人ともまだ若いけど、礼儀正しくてとても強い冒険者だよ。礼儀正しいのは育った環境を考えたら当たり前だけどな」
ん?
育った環境?
元貴族とかかしら?
元貴族ならここで暮らすのも納得かな?
この森にはいくつかダンジョンがあるから、力に自信があるなら冒険者としてここで生活したら、それなりの収入になるから生活水準がそんなに変わらなくて済むものね
強いことが前提の考えだけど
仲良くなれる人達だったらいいな
性格に問題ない人達なら、私が戦えるようになった時に、ダンジョンに行く時に頼んだら一緒に行ってくれたらいいな
私が2人のことを色々想像してると、伯父様がニヤニヤしながら私を見ている
「伯父様?」
「2人はイケメンだから楽しみにしてるといいぞ。もしもエミリーが気に入ったなら、どちらかがエミリーのお婿さんになっても私は賛成だよ」
「まだ会ってもないのに気が早いですよ」
「2人は真面目で男気があるから、娘みたいに可愛がってるエミリーを任せる相手には最適だからな。まぁ、まだお嫁に行くには早すぎるけどな」
そりゃ、私はまだ10歳だから早いわよ
相手が何歳か分からないけど、冒険者でダンジョンに潜れるぐらいの実力があるなら、20歳は過ぎてるんじゃないかしら?
そんな相手が私を見初めたりしたら犯罪だよね
ダンジョンに潜るには、確かギルドランクがBはないといけなかったはず、冒険者でBランクなんて早くても25歳ぐらいだよね?
完全に犯罪だよ
政略結婚なら可能性があるかしら?
でも普通はそこまで歳が離れた相手を選ばないわよね。
王族なら隣国との仲を繋ぐために、かなり年が離れてても有り得るけど
応援ありがとうございます!
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